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⑼『生命と躍動』
⑼『生命と躍動』
㈠
生命と躍動は、確かに、述べる限りにおいて、生命と躍動である。それがその侭、云わば果てしない原質として後世へと残存することを願い、また、祈り、人間が人間であるために、生命と躍動があることを、想像することの何と小説的なことか。
㈡
それにしても、である。生命の神秘とよく、言われるように、生命は確かに神秘だが、生きている上で、生活の中、ああ、生命は神秘だなあ、などと考えることはほとんどないのであり、ほんの時折、生命の神秘を発見するようなものだ。
㈢
しかしながら、躍動については、まさに呼吸している時など、生命の躍動を感じる時がある。これは実に不可思議なことであって、鼓動を躍動ととらえる傾向があるのではないかと思うが、であるからして、生命と躍動については、まだまだ、述べ足りない、という訳である。