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お団子を食べ終わり一息着いたあと、モネは街並みを見ようと散歩に出掛けた。裸足で外へ出る事に慣れないまま、落ち着かない様子で歩いていた。すれ違う者は少なく、賑わいというものは無かった。ひっそりと、何かが囁いているような静けさに、自然とモネも息を潜めるように歩いた。
同じ形の建物は無く、大小様々な丸みを帯びたものばかり。建物に触れるとひんやりとするものの、どこか温もりを感じる。そして、彼女は気がついた。よく見ると、それ等は全て樹の一部で出来ていた。しかし樹陽の街のように、樹の形を変えた加工では無かった。樹から出来た形を加工して形を変えるのでは無く、樹から出来た形を極力残しつつ、過ごしやすいように加工したような。
改めて辺り一面を見渡したモネは、少し罪悪感を感じた。ルヒに申し訳無いと思いながらも、樹師の街並みは素晴らしかった。そして見渡して気付いたのが、この街は暗くなるのが早いということ。体感ではまだ暗くなるには早いと感じたが、モネは宿へ戻ることにした。
「街並みは見れたかね」
「うわあ、ソムさん!びっくりした。
簡単にですけれど、見れました。
素晴らしいですね」
「本当は、案内してあげたいんだけれどね。
そうだ!明るくなり始めた街並みも綺麗だよ。
今晩は早く寝て、早起きするといい。
その次の日にね、みんなで食事をするんだ。
それに招待しよう!」
「え、良いんですか?楽しみにしています!
それじゃあ、もう宿に戻りますね。
素敵な部屋を、ありがとうございます!」
「ああ。ゆっくりおやすみ」




