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「ほら、ついたわ。
私はこのまま先に行くから。
また、どこかでね」
女性が着いたと行ったその町らしき場所は、モネの想像していたものとは掛け離れていた。枯れた落ち葉に彩られたそこは、邪魔なものが邪魔なものと隅に追いやりあうような、そんな場所。積み重ねられた落ち葉や枯れ枝。廃れた作りの出店が並び、品物らしきものはそれぞれに廃れることを許してもらえてはいなかった。お店や町並みを眺めるモネを、住民達は伏せ目がちにまたはただただ、珍しい物を見たように釘付けになっていたかと思えば、何かを憂い目を逸らしていた。新緑に深緑、選り取り緑なモネの色は、彼等にとっては少し刺激が強過ぎる様だった。それを察して、モネは進む足を早めて行った。しかし心配は必要無かった。彼女が感じた恐怖は、確かに存在した殺気のような物だったが、彼等にはそれを抱えるまでは出来ても、それ以上の事をする気力は持ち合わせて居ないようだった。あの女性も、それを知っていたからモネを置き去るように、先へ行ったのだろう。
しばらく行くと、また落ち葉が敷き詰められ始めた道なりに、幼い子達が落ち葉や木の枝で遊んでいた。枝で叩き合って泣いていたり、それを遠目に見ながら話す子達。モネが眺めながら幼い子達の側を通り過ぎる頃、一人の子と視線が合った。それを切っ掛けに、その子達はモネの方を見た。彼女はひととき戸惑い、微笑んで手を振ると皆ははしゃぎながら走って行ってしまった。また戸惑うモネだったが、一人の女の子がその場に残って居た。そして駆け寄って来た女の子に、彼女はしゃがんで小さくなった。