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モネは靴を履いて、二人へ手を振って外へ出た。眩しさが収まると、聞こえてくるのは大通りの賑わいだった。うんと身体を伸ばすと、彼女は時計塔へ向かった。辿り着いて見上げると、時計塔の針が重なるにはまだ少し早かった。モネは側にある長椅子に腰を下ろして、かしこまっていた。見上げる度に近づいている針と針を楽しみに辺りを見渡していると、流れる人通りの中にルヒを見つけた。
彼は時計塔の側を何かを探すように見渡して、どこかへ行ってしまった。モネは明らかに自分の事が彼の視界に入っていたのにも関わらずに、気がついてもらえない事に少し恥ずかしみ、それはほんのりと腹を立てさせると、彼女はルヒに向かっていった。
「あの!ルヒさん!」
「ああ、今探していたんだ。
今日はいつもの香りがしないね。
気が付かなかったよ、ごめんね」
「香り?…私、香水とかもつけてないけれど」
「まあ、気にしないで。
今日はどこへ行こうか」
二人は大通りから枝分かれする場所を、一つ一つ巡って行った。大きな橋や学校など、ルヒが携わった場所を見て周った。




