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「お願いします!
あと一日だけ泊めて下さい!」
「あら、おかえり。
宿、見つけられなかったの?」
ワイスは事情を聞くと、「まあいいわ」と言って机に広げていた服を手に取った。そしてモネへ当ててじっと見つめると、くるりとモネを後ろを向かせて背中にもその服を当てて見つめた。
「うん、幅は良いわね。
袖は、もう少し拡げた方が良さそう」
「そんな、もうたくさんご馳走してもらっているのに、もう頂けませんよ!」
「何言ってるのよ。まさかあなたの服だと思ったの?厚かましいわね。私の仕事よ、葉服を作っているの。私の作った葉服が欲しいのなら、ちゃんと対価を差出なさいな」
「で、ですよね。すみません。
でも、お洒落な物で溢れていると思ったら、そういう事だったんですね。納得しました。
あの、この後もまだお仕事続けますか?」
「どうして?
一息つこうと思っていたけれど」
「今晩の食材、見に行きませんか?
もちろん、お代は私が!」
「そうね。
ちょうど良い時間だし、行きましょうか」
そうして二人は、街中へ買い出しに行くことにした。道中で並ぶ葉服を見て、ワイスは自分の作ったものがどれかをモネへ教えてくれた。そしてその中の一点を、モネは購入して羽織って歩いた。喜ぶ彼女の表情よりも落ち着いているワイスの表情は、モネよりも喜んでいるように見えた。
「えっ、お魚ってこんなに高価なの!?」
「当たり前じゃない。
直ぐに手に入るような物じゃないもの。
あなたの町では違うの?」
「家の近くで泳いでいるのを、獲っていつでも食べれたの」
「自分で獲れるの?!
あなたすごいわね」




