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「モネ起きて。もう朝よ」
ワイスの声に、モネは目を覚ました。まだ明るい内に眠り始めた筈が、部屋にはさらに明るい光が差し込んでいた。起き上がると、彼女にはさらに分厚い絹布が被されていることに気がついた。そして状況に気が付いたモネは、慌ててワイスの方を見た。
「あなた本当に疲れていたのね。
このまま動かないんじゃないかって、
心配してしまうくらいには眠っていたわよ」
「ご、ごめんなさい。
私、陰りから今まで寝てしまったんですか。
……、ごめんなさい」
「気にしないで。
あ、湯浴みてきていいわよ、奥の右側ね。
その間に食事を温めておくから」
寝ぼけながら、また言われるがままにモネは湯浴みに向かった。久しぶりに浴びたお湯は、とてもとても温かかった。擦り傷や切傷を気に掛けながら木鹸の泡に香りに包まれた後、ゆっくりと湯に浸かった。傷にお湯が染みる痛みに慣れてくる頃には、疲れが流れ出るように抜けていくのを感じた。
「はい、どーぞ」
食卓には、ワイスが作った手料理が並んだ。しばらく食事という食事をしていなかったモネは、ゆっくりと汁物を啜った。透き通る色の中にある野菜や木の実は、良い塩梅に溶け込んでいた。両手で椀を包みながら、鼻をすすって温かいその一杯を、じっくりと味わっていった。




