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プロローグ~音楽氷河期~

初の連載作品となります。この小説はアイドルたちの群像劇を描いたものとなっています。楽しんでくだされば幸いです。

 2030年代から2050年半ばまでの期間。

 この期間は、後に音楽氷河期と呼ばれるようになる。

 そう呼ばれるようになった理由は、CD、デジタルミュージック、ライブビデオなど、音楽に関わるコンテンツの売り上げが軒並み激減してしまったからだといわれている。


 一時期は、オリコンチャート1位の売り上げが何と1000枚以下という事態になっていた。

 それほどまでに音楽が売れなくなってしまった理由は、娯楽の多様化、類似した音楽が増えたことによる消費者の飽き、歌手の歌唱力の低下など、様々なものがあった。

 これらの問題を解決すべく立ち上がる人間は当時にはいなかったため、音楽が衰退していったのは必然的であるといえるだろう。


 しかし、2050年代後半になると、一人のアイドルが爆発的に人気になった。

 彼女の芸名はヴィーナス。当時10代のアメリカ人歌手だった。

 ヴィーナスは幼少期の頃から音楽が好きであり、音楽氷河期を迎える前の楽曲、特にアイドルの曲を好んでよく聞いていた。


 そうしているうちに、いつしか自分もアイドルになりたい、音楽界を再び盛り上げたいと思うようになり、気が付けばアイドルになることを志すようになっていた。


 彼女は音楽界を再び盛り上げるために、様々な行為を行った。

 デビュー当時にはインターネットにてシングル全てを無料で配布したり、ストリートライブを徹底的に行うことによって、観客の関心を惹きつけ、彼らを虜にしていったり、テレビ番組やインターネット番組に無償で出演して、自分の存在をアピールしたりなどだ。


 そういった地道な活動を行っていき、彼女はいつしか人気のアイドルになっていった。

 当時は彼女以外に人気のあるアイドルや歌手は存在しなかったので、当時のオリコンチャートは彼女がランキングTOP10を全て占拠する、という異例の事態が起きた。


 そんな彼女の人気や実力を見て、憧れを持った者もいた。

 その者たちの活躍により、音楽界は全盛期の頃とまでは言わないものの、少しずつ人気を盛り返していた。

 そのきっかけを作ったアイドルが、ヴィーナスだったのだ。

 ヴィーナスの影響によって少しずつ音楽界は復興していき、2060年、2070年と時が経つにつれ、世界中で人気歌手やアイドル達が次々に誕生していった。


 日本の音楽界が盛り上がるきっかけになったのは、2080年代に活躍したアイドルの木場綾女という人物だった。

 彼女の活躍によって、日本でもアイドルが再び盛り上がるようになり、彼女を目標にしてアイドルを目指す少女たちも増えていった。


 そして時は20年後の2100年。少女たちによるアイドルの物語が始まろうとしていた。

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