クラスメイトとの出会いー6
僕はその気に、マジックリングで、訓練林の中の開けたところに逃げた。そこで時計を見るとあと5分である。もう見つかって、捕まることはないと思い、一息つこうとしたその時である。
一人の女子生徒が走ってきた。これはまずいと思い走り出すが、走り出してもスタートを切ってすぐにはスピードは出ない。どんどん、差が狭くなって追いつかれそうだ。
しかしその時、横から誰かが走ってきた。もう距離がほぼない。これで捕まると思った。しかし、僕は捕まらなかった。走ってきたのはアデスである。女子生徒との差が詰められ、もう捕まるところだったが、アデスのおかげで、なんとか振り切った。
そして、13時になった。泥棒役の勝利である。アデスとハイタッチをして喜んでいると、おそらく、さっきまで追いかけて来ていたであろう女子生徒がやって来た。
「ラーラ、俺たち、速かっただろ」
追いかけて来ていたのは、僕の思えだと、マーティン・ラーラという生徒のようだ。
彼女は悔しそうに、
「アデス、次は負けないんだから。」
とアデスに言い。僕に対しては、
「コウキ君、走り出しても最初はスピード遅いのに、コウキ君は、走り出しから速いね〜。さすが勇者さん」
「いやいや、まだまだこの世界のこと知らないし、ただ異世界から連れてこられただけの高校生だよ」
「コウキ君なら、この国を。この世界を救ってくれるって信じてるからね」
こんな会話をしながら、僕たちは、マジックリングで元来たところへ帰った。帰ってみると、僕たち3人以外は、全員集合して、待っていた。
「や〜コウキ君のおかげで、泥棒チームが勝てたよ。」
エリサ先生がそういうと、泥棒チームのみんなが僕のところへ、集まって来た。みんなが、僕のおかげというが、アデスのおかげで逃げ切れたと思い、後ろにいるアデスを見ると、アデスは僕に笑顔でナイスランと言ってきた。
ここまでの感じだと、威張りそうだが、みんなと仲良くなれるようにと思ったのか、自分の手柄を何も言わず全て僕に譲ってくれたのだ。
これを見ていた、ラーラも僕に、速すぎて捕まえられなかったよ。とみんなの真ん中でそう言って、話を盛り上げてくれ、警察役のチームの人も話に入ってきて、二人のおかげでクラスの話の輪の中心となって、僕はクラスに少し馴染めたような気がした。




