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ズヤカ村、その他第一話の設定解説

ここでは盾を刃にの世界観説明、本編では語られない裏設定やそれぞれのキャラの関連性から伏線まで取り扱う。


前提として「盾を刃に」は近代ファンタジーである事を理解して貰いたい。モチーフとしたのは産業革命時代の十九世紀であり、断じて中世ではない。




【ズヤカ村】

まずズヤカ村の解説から入ろう。ズヤカ村は雪山近くに存在する貧しい村で、農耕作業が生活の要と本編では説明した。その他の設定としては、木造家屋が主流で男女比率は男4女6と言う割合だ。


これはズヤカ村が常に寒く、周囲を森に囲まれた過酷な環境下にある事が原因だ。何時死ぬか分からない状況の為、より多くの子孫を残すと言う本能が働いた結果が反映されている。


主な食事は唐辛子を使ったスープや鶏肉料理が基本だ。寒い場所では体を温める為に酒を飲むが、ズヤカ村の場合酒は貴重品な為に唐辛子で代用している。


豚や牛は育てるのに時間が掛かり餌の調達も死活問題な為、比較的飼育が容易な鶏が普及している。


鶏からは鳥油が採れ、それを利用して揚げ物を作る事も可能ではある。しかしそうそう溜まらないので各家庭で集めた物を持ち寄り村長の家で宴会を開いて村の一同で食べるのが恒例だ。




【氷の大剣】

次に説明するのは氷の中に封じられた大剣。意味深な物だが、本編のストーリーには絡まないし重要な役割を果たす訳でもない。しかしある人物との繋がりを持つアイテムであり、ズヤカ村の過去、そしてジアルの過去にも関係する。


氷の大剣には伝説が存在する。それは昔、氷の悪魔が吹雪を連れ立ちズヤカ村を襲撃したと言う話だ。氷の悪魔に立ち向かった男が居たが、奮闘も虚しく有効打を与えられず、更には体の内側から凍らされ死亡した。


氷の悪魔は悪虐の限りを尽くし、村人を遊びで殺し作物を荒らし女と交わった。その後氷の悪魔は去ったが女の心は酷く傷付き、子供を産んだ後に自害。残された赤ん坊は何も知らず、義理の父親に育てられ生きた。


以上が氷の大剣に纏わる伝説だ。勿論伝説である上に本編では一度もそんな話は出て来ないので、あくまでそんな過去があったかもしれない程度に捉えておいた方がいいだろう。




【雪山】

第一話でフェイクが転落し、そして鉱石を採掘する為に登ったのがこの雪山だ。特にこれと言った特徴の無い普通の雪山だが、山頂付近には巨大なマンモスが住み着いている。


ズヤカ村の人々も周知しているが、狩人に依頼するには高額の報酬を払う必要があり余裕の無いズヤカ村は放置して来たと言う運びだ。特に裏設定は無い。


「裏話」

分かる人もいるかもしれないが、第一話及びズヤカ村はモンスターハンター2、2Gに影響を受けている。書いていたら何時の間にかモンハンの様なストーリー進行となってしまっていた。


雪山近くの村と言うのは完全な後付け設定であり、田舎村と言う事しか決めてはいなかった。私自身、本編に関わる設定以外はダメ押しで何とかなるの精神なので詳しく決めたのは二話目以降となる。案外設定はガバガバなのだ。




【魔術】

原始の魔導師イルマによって体系化された、未知の力。人体のどこから魔術を発生させるかどうかも謎で、何故精神と深い関わりを持っているかも判明していない。それが本編世界での扱いだ。


本編世界の住人からすれば、魔術はとりあえず便利な道具程度の位置付けに過ぎない。決して超常的な存在ではなく、どこに行ってもありふれた存在。現実での機械の様な物だ。


魔術は先天性と後天性に分かれ、先天性は数少ない者だけで大部分が後天性になる。アズラエルは必ず先天性だが、人間ではないのでここでは省く。


先天性の特徴としては、後天性よりも強力な魔術を使用出来るが生まれ持った魔術しか使えない。反対に後天性は後から幾らでも魔術を覚え扱う数を増やせる。


従来の作品と違うのは、ドラクエで言うMPが無い事だ。生きている限り体内で無尽蔵に生成され、余程の事が無いと尽きる事は無い。使えなくなるのは動揺している、焦っているなどの平静を保っていられない状況のみ。


これは精神と深い関係がある事を表しての設定だ。何より主人公が危機に瀕した際に敵が都合良く魔力切れを起こして助かる展開を防止する役割もある。




【ジアル】

黒髪ポニーテールの少女。少女と言っても年齢は16才前後であり、身長も160cmはある。ロリコンには残念なお知らせだが幼女も合法ロリも登場しない。


貧しい村の生まれなので現代女性とは違い髪を念入りに手入れする時間も手間も掛けられないので多少の痛みがある。胸はあまりない。


溺愛されて育った箱入り娘なので一般常識にうとい面もあるが決して馬鹿ではなく、善悪の区別は元より何をしなければならないのかも判断出来る。しかし抜けているのも確か。


田舎育ちとしては珍しく可愛い顔立ちをしているが突出している訳ではなく、非凡と平凡なら平凡に属する。


本編では四人の主要人物の一人で、物語が進むにつれて登場する機会は増えて行く。


「裏話」

元々のキャラデザインは赤髪ショートの少女で、自分を助けてくれたレイジに憧れると言った物だった。キャラの根元こそ変わってはいないが、随分と地味なデザインに変更した自覚はある。


何故変更したのかと言うと、元々「盾を刃に」とは方向性が全く違ったからだ。以前考えていたのは王道ファンタジー世界でレイジが暴れ回る物語で、ジアルもその世界に沿ったデザインにしていた。しかし途中でリアルさを重視する路線にした結果、現在のジアルとなった。


現実には地毛で赤髪の人は居ないので、当たり障りのない黒髪へ変更した。ポニーテールにしたのは完全に私の好み。


料理が下手と言う設定もあったのだが、それだとあまりにもありふれていて面白みが全くない。何番煎じかも分からない設定、更に本編に関わらないなら無い方がマシだと思いその設定は無しになった。


王道ファンタジー物には怪力少女が少なからず出て来るが、ジアルもそうだった。ただリアル路線への変更の影響で、岩を砕いたりは出来なくなる。もっとも、怪力要素は一般男性並みの筋力として残ってはいるが。




【「盾を刃に」の傾向】

「盾を刃に」は近代ファンタジーであり、世界観は実際の十九世紀を基にしている為にリアルさを重視している。主に登場するのは現実世界で白人と呼ばれる人種にあたる。


主人公はフェイクとレイジの二人。この二人は本編世界ではトップレベルの強さを持っており、二人に対抗出来るのは一握りの人物だけだ。だが決して俺TUEEE作品ではない。


レイジは道具を使いこそするが殺人はしない主義なので、基本ハンデを背負って戦う事になる。その為負ける事も多く、銃を相手にすれば尚更不利。銃弾を避けるなど論外だ。


フェイクも剣は使うが、同じレベルのキャラと戦えば当然負傷するし絶対に死なない訳ではない。確かに魔術は本編世界で最強に近いが、身体能力は人間よりも少し高い位で圧倒的な差がある訳ではないので留意願いたい。


ハーレム作品でもない。どうやら異世界転生のチート能力俺TUEEEハーレム作品が流行っているらしいが、「盾を刃に」はそれらとは全く違う路線を進んでいる。と私は思っている。


将来的にフェイクの周りだけハーレム状態になるかもしれないが、それでもレイジはハーレムにならないのは確実なので安心して貰いたい。


登場人物の身体能力も現実の人間と同程度しかなく、物理法則なども現実準拠。精神力云々での勝利や攻撃をわざと受け相手を倒す展開も出す予定は無い。


流石に主人公が一般兵に倒される展開は面白くないのでそんな話は作らないが。

分からない事や説明不足な点があれば感想欄に記入して貰いたい。

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