滅茶苦茶なダンジョン攻略作戦!3F
螺旋階段を降りていき辿り着いた第三階層。相変わらず風景が変わることのない通路を進んでいく。
「みんな疲れてないか?疲れたらすぐに教えてくれよ?」
「まだまだ平気ですよ!」
「お兄さんは心配しすぎ!私達だってちゃんと鍛えてるんだから!」
「そうか、それは頼もしいな」
度々、サラちゃんとレナちゃんを気遣っているとレナちゃんに怒られてしまった。でもまぁ、この調子ならまだ平気だろう。エレナもちゃんとこの子達の歩幅に合わせて歩いてくれている。
「でも、疲れたら遠慮なく言うのよ?お姉さんがおぶってあげるから」
「そ、そこまでこどもじゃないですよ!」
「これくらいで一端のレディーは音を挙げないもん!」
「ふふ、そう。もちろん、あなたもだから?疲れたら遠慮なく言うのよ」
「ん」
エレナはリーナにも気を使ってそう言う。リーナも短くだが答える。それで良かったのかエレナは少しだけ微笑んで再び先を歩き始める。
魔物が来たら瞬殺、とまではいかないがエレナはものの数秒で倒しきってしまう。そんなエレナの姿を見てサラちゃんとレナちゃんも今では頼っていてくれてる。
エレナもそれがわかってるのか、手を抜くことなくこの先を進んでいく。
このまま進めば順調にフロアボスのところまで行けるだろう。と思った矢先のことだった。
「きゃぁぁ!?」
先に前に進んで魔物がいないか確かめてくると言って一人で行ってしまったエレナの悲鳴が聞こえた。驚いて慌ててエレナのところまで駆け寄るがそこには植物の蔦に絡まったエレナの姿があった。
「なにやってんの?」
「な、なにってっ!?」
エレナはこんな不可思議な場所に生えてる蔦に絡まり、なんというかあられもない格好になっていた。
襟がはだけて、その可愛らしいピンク色の下着がちらほらと見え隠れしている。足は釣り上がりスカートはめくれ、あまり身動きができないよう状態になっている。一体どういうことをしたらそんな絡まり方になるのだろうか。
「あの、じっと見てないでたすけてくれないかしら?」
「はっはっはっ、無様な姿だなエレナよ」
「ちょっとぉ!?」
俺も男だ。興味あるものには興味あるのだ。リーナが一番だっとしても本能的な部分があるのだから仕方ないのだ。まぁ、これ以上ほっとくのも可哀想なのでそろそろ蔦から解放してやろうとティルを片手に近づいた時、それは動き出した。
「ひゃん!?」
唐突に蔦がまるで意思があるかのように動き出したのだ。蔦は俺に切られまいとしてのことかエレナの服の中にしゅるしゅると入り込んでいく。
「ふぁ!?ま、まって!んぅ!」
エレナはそんな蔦に悶える。なにやらイケナイことをしてる気分になってきたぞ。
「あっ、そこは!」
エレナが涙目で小さく叫んだ瞬間、俺は無言で蔦を切り裂いていた。
なぜかって?それはだな。
「にぃ、平気」
後ろから伸びていた蔦がリーナの足元まで伸びてきていたからだ。リーナに手を出そうものならこの俺が許さないからだ。
まぁ、ついでにだがエレナに絡まっていた蔦も切っといた。
「あ、ありがとう」
涙目でそう言ってきて乱れた服を治す。
にしても珍しいな、こんなヤンチャなモンスターがいるとは。それに今のところ切ったのは蔦だけだ。恐らくどこかに本体が潜んでるはずなのだが。
「にぃ、あそこ」
リーナが指さすところにそれは生えていた。このダンジョンの端の隅にひっそりと緑色の草が生えていたのだ。
そいつは俺達の視線に気づいたのかおもむろにぴょんっとその場から飛び出した。そしてそのまま逃走。
「はぁぁぁ!」
と、逃げることは出来ずにエレナにトドメをさせられるのだった。
「はぁ、なんて破廉恥なモンスターなのかしら…」
そう一息ついたとこだった。そんなエレナをよそにリーナが服の袖を引っぱりさらに奥側に向けて指をさす。薄暗くてよく目を凝らしてみないとわからないがそこには大量の草が隅に生えていた。
「ほら、はやくいき…ひゃん!?」
そして、前方不注意なエレナはそれに気づかず、さっきの倍の蔦に絡まるのだった。
「ちょ!?なんでまたこんな、やん!ま、まってひゃぁぁぉああ!」
「はあーい、みんなはまだ早いから目を閉じようか」
俺はそう言ってサラちゃんとレナちゃんの目に手を覆い被せて見せないようにする。
その後、エレナは蔦に美味しくいただかれました。
「はぁ、はぁ」
「意外に多かったな」
息切れしているエレナを余所に今のモンスターの落とした魔石を拾うのだった。予想よりその量が多くポーチがもう七割埋まってしまった。
「あ、あんなは、ははは破廉恥なモンスターがい、いいいっぱい…」
エレナは余程ショックだったのか目をぐるぐると回すのだった。そんなエレナにリーナは優しく肩をポンポンと叩くのだった。まだまだ子供なサラちゃんとレナちゃんのにはイマイチ状況が飲み込めないのか不思議そうにその光景を見ていたが。まぁ、エレナにとっての不幸中の幸いは俺以外に男性がいなかったことだな。ポル先は?と思うだろうがとうの昔に先が気になるからと俺たちを追い抜かして戦闘のパーティーの場所まで目指してるのだった。
「さてと、魔石も全部回収したしそろそろ次に行こうか」
「そ、そうね」
なんとか復活したエレナが気を取り直してそう立ち上がるのだった。だが、決して先頭を歩くことなく俺の後ろをついてくるように…。というか俺を盾にするようにして進んでいくのだった。
お久しぶりだな人間ども!ということで、この夏は投稿が不安定になっていて申し訳ございません!
まぁ、合間合間を見つけては書けるようにしておるのだが我も車に乗りたいが故に只今免許を取得中なのだ!
それとだな、この夏は神映画を見に行ったぞ!もうみんなは見たか?というか、こういうタイプの小説を見てて知らない人間の方が少ないかもしれんがな。
「ノーゲーム・ノーライフゼロ」!
神映画だったぞ!見てないやつは見てみるといいぞと我はおすすめする!正直涙止まらんかったから。本編である「ノーゲーム・ノーライフ」をみてなくてもアニメが好きな人ならほぼ泣けるのと思うぞ!それに主題歌も神曲すぎて我は個人的に一番好きだぞ!
とまぁ、久々にあとがきが長くなってしまったが今日はここら辺で、サラダバー!人間ども!
エレナ「酷い目にあったわ」
ライ「いやー、個人的にああいうモンスターがいて嬉しかったな」
エレナ「ねぇ、ライ」
ライ「ん?」
エレナ「普通こういうのってメインヒロインが受けるものじゃないの?ぽっと出の私が言うのもなんだけど」
ライ「例えば?」
エレナ「た、例えばってそれは、そのリー」
ライ「なんだって?」
エレナ「ちょ!?怖い怖い!わ、分かったからそんな顔で睨まないでよぉ!」
ライ「そうか」
エレナ「今までにないぐらいの笑顔だったわよ…」
ライ「それで例えば誰とかだったら良かったんだ?」
エレナ「え、えーと…(ライの妹だとまたあの怖い笑顔を見ることになりそうだし他に誰か…」
ライ「ねぇねぇ」
エレナ「その、ソレーユさん、とか?」
ライ「…」
エレナ(や、やめて!その沈黙が怖いから!)
ライ「ありだな、それ」
エレナ「え?」
ライ「よーし、今度ソレーユと一緒にあそこまで行くか」
エレナ(ほっ、なんだかハズレじゃなくてよかったわ。まぁ、ライの言ってる事はなんだか下衆にしか感じないけどそこは置いておくとするわ)
リーナ「にぃ」
ライ「どうしたリーナ?」
リーナ「わたし、も、あれ、されて、みたい」
ライ「あれって?」
リーナ「触手、で、(ピーーー」
ライ「!?」
リーナ「?」
ライ「そういうのはどこで覚えたのかお兄ちゃんきになる」
リーナ「にぃ、の、べっど、のした?」
ライ「そんなのもってません!」
リーナ「読者、サービス?」
ライ「やめなさーい!例え読者と作者が許してもお兄ちゃんは認めないぞ!?」
リーナ「じゃあ、ネア、と、アリシア、もいっしょ♡」
ライ「ハートを付ければいいってもんじゃないぞリーナ。あとなんだか凄くイヤラシイからやめような?そういうのは全部ソレーユがやってくれるから」
第四階層
ルナ「ねぇ、お姉ちゃん」
ソレーユ「どうしたの?」
ルナ「なんで唐突にほっぺたが赤くなってるの?」
ソレーユ「なんででしょうね」
ルナ「風邪?」
ソレーユ「違う」
ルナ「え?じゃなんで…」
ソレーユ「わからないけど、秘密」
ルナ「なんで!?」
エレナ「次回」
ライ「滅茶苦茶なダンジョン攻略作戦!4F」
ソレーユ「次も見てね」




