滅茶苦茶な勇者の末裔、とデート?ソレーユ前編
あけましておめでとうございます!
「昨日ぶり」
「あぁ、そうだな」
目の前には綺麗におめかししたソレーユがいた。元が美少女なだけあってすっごく可愛い。めっちゃ可愛い。それはいい、ただ身長が変わらないせいかやけに子供っぽく見える。
「それじゃ、案内して」
「仰せのとおりにお嬢様」
俺は普段アリシアにしない執事っぽい仕草でソレーユの手を取るのだった。
そう、いわえるこれはデートというやつだ。
こうなる前まで遡ることほんのちょっと前。
「ライ」
「うぉわ!?」
「しーっ!」
朝目が覚めると、目の前には美少女もといルナがいた。ルナは慌てて俺の口を両手で塞ぐ。俺が静かになっのを見て両手を離す。
「ぷはっ、どうした?こんなとろまできて」
こんなところ、とは城の寝室。ライたちが寝ている場所のことなのだが…。言うなれば不法侵入である。当然だが、周りにはアリシアとリーナ、ネアが寝ている。ティルも剣の姿でが寝ている。みんなの可愛い寝顔をひとしきり眺めたあとルナの方へ向く。
「聞いてなかったでしょ」
「ほへ?」
リーナたちを眺めていたせいでルナの言葉が全然頭に入ってなかったおバカさんである。
「はぁ、もう一回言うね」
ルナは盛大にため息を吐いてもう一度説明する。というか、ルナの俺に対する態度が変わった気がする。それも、色々と暴露しちゃったりハプニングがおこったせいで。
「いい?お姉ちゃんがライにこの街を案内してほしいって言ってるの。不本意だけどお姉ちゃんの言うことだから仕方なくこうして伝えに来てあげたの。感謝してよね全く」
「ルナってさ」
「なに?」
「シスコンだよな」
「それ、ライにだけは言われたくないよ」
ルナはジト目でライを睨むのだった。
「とりあえず、そういう事だから。一人で街中の噴水広場で待ってること。いい?間違ってもリーナちゃん達を連れてきたらダメだからね?もし連れてきたら…」
ルナがふっ、とまた目の光を落としてライを睨む。
もしかして、リーナ達を傷つけるようなことはしないよな?ルナに限ってそんなことはないだろうが万が一そんなことになったらさすがの俺も黙ってられないぞ?
「ライをまた突き刺すから」
「ひぃぃぃ」
その言葉に重みがありすぎて辛い。ていうか、あれから結局リーナ達にバレないようにシェルさんに肩の傷を治してもらうの苦労したんだからな!?
「わ、わかったわかった」
「遅刻したら殺すから」
ルナはそんな物騒なこと言い残して窓から出ていった。
「はぁ、なんだか大変なことになってんなぁ」
他人事のように言っているが自分のことなんだけどな。
そして現在に至るわけ。
「あれは何?」
「あれはクレープ屋だな」
ついこの前にアリシアとフィナとでいったクレープ屋さんを指さしている。そこには行列が出来ていた。物凄い行列が。もうやばい程に。まるで蛇のような行列をなしている。一体何があったらあんなに繁盛するのだろうか?それをやったのかどうかはわからないが間違いなくそれの原因の一部であるライは首を傾げるのだった。あと一つ言うとソレーユとライは手を繋いでいる。
周りから見ると仲のいい兄妹である。
「クレープ?」
「そっか、ソレーユはずっとグレイスおじさんのところにいたんだったな」
「ずっと、てほどじゃないけど」
「元気してたか?」
「まぁ、私が心配するような人達じゃない」
「そっか」
「うん」
そこで会話終了。気まずいというかなんというか。聞きたいことはあるけど今この状況で聞くようなものじゃないので行き場に迷う。ということで、とりあえず最初にライはクレープを買うのだった。なぜかって言うと、クレープ屋のおっちゃんが俺を見つけるなり号泣しながら並んでいた列をすっ飛ばして俺を一番に並ばさせて注文を聞いてきたせいだ。一応、後ろに謝りながらも注文した。お代はいらないと言われて色々とカラフルにトッピングされたクレープを二つ渡されたのだった。
「なんだか、あのおじさんライにすごく感謝してた」
「さ、さぁ?俺もちょっとよく分からないんだが」
とりま、せっかくクレープを貰ったので二人でベンチに腰掛けて食べるのだった。クレープを一口食べたソレーユが一言。
「あまい」
「まぁ、クレープはそういうものだからな」
そうは言ってもソレーユはパクパクと食べるのだった。そんなに美味しかったのかあっという間に平らげてしまった。結構美味しそうに食べていたのでライは自分のクレープをソレーユに上げることにした。
「いるか?」
「じゃあ食べさせて」
「へ?」
「二度は言わない」
そう言ってソレーユは目を閉じて静かにそのちっちゃなお口をあけるのだった。そこに容赦なくライはクレープを丸ごとぶち込むのだった。
「はぐぅ!?」
いきなり丸ごとクレープを口に詰められてソレーユは涙目になるのだった。それをやった本人は
「あっはっはっは」
豪快に笑うのだった。ソレーユはなんとか頑張って飲み込みライを睨むのだった。
「そういうところは変わってないんだね」
ソレーユはライを睨みつけるのだった。
「ついな」
ライも最近ルナのせいで調子が狂っていたのだがソレーユのおかけで少し戻るのだった。
「はぁ、相変わらずそういうことしてるの?ルナにも」
「まぁな」
「姉として怒るべきか迷う」
「まぁまぁ」
ライはニコニコしながらもソレーユを宥めるのだった。ソレーユは不服顔だったが気を取り直して次の行先を決めるのだった。
「次はどこに案内してくれるの?」
「そうだな、学校とかいってみる?」
「学校?ライが通ってる?」
「そっ」
「すごく行きたい」
「よし、なら決まりだな」
ライはさっそくソレーユの手を引いて歩き出すのだった。
デートで学校ってなかなかの案だと思うがソレーユは結構楽しんでるみたいなのでよしとする。ということで学校に到着。
「ここがライとルナが通ってる教室?」
「そう、別名おバカクラス」
「おバカ?ルナはともかくライなら言えてるクラスかも」
「俺だけ?俺だけなの!?」
そんな会話しながらライは学校内を案内。最後に訓練場を案内すると何人かが鍛錬をしている最中だった。そこには見知った奴らしかいなかった。
「おぉ、みんな神休日なのにご苦労さんだな」
「お前もやるか?ライ」
そこにはファルシスとアベルトにその他諸々。あのクラス対抗戦から鍛錬を続けてる奴もいるらしく時折こうして訓練場を借りて集まってやってるらしい。今ではハンゾウとルウスがガチで戦ってるし。
「ねぇ、ライ」
「なんだ?」
「一度、試合してみない?」
「俺とか?」
「ほかの人じゃ相手にならない」
そんなソレーユの言葉に目の前にまで来ていたアベルトが反応する。
「大分お強いお嬢さんだな。んで、この子はまたライの妹か?」
「妹?」
「いやいや、違うよ。こいつはルナの姉のソレーユだ」
「は?」
アベルトは面食らったような表情でソレーユを見る。ていうか、後ろで戦ってたハンゾウさん?あなただけその場で硬直してるから相手のルウスがどうしたらいいかめっちゃ困ってますよ?
「ば、う、嘘をつくなよライ。なんだ?冗談か?あははは、それなら笑えるな」
あまりの衝撃的な真実にアベルトさんはちょっと壊れ気味。てか、どう考えても目の前の少女がルナに似てるといっても姉だなんて有り得ない。妹ならまだわかった。けど姉って…。だって、最悪身長はルナの半分歩かないかぐらいで胸も言っちゃ悪いがそんなに成長してない。どう見たって子供だ。
「そう、嘘よ」
そんなアベルトを前にソレーユは庇ってのことか顔色一つ変えずそういう。
「だよな!」
アベルトはそんなソレーユの言葉に必死に冗談なんだと言い聞かせていた。
「私はライの妹のソレーユ」
代わりに俺にとっての爆弾を投下した。
「おぃぃ!?」
「だよなぁ、やっぱそうだよなぁ」
アベルトは妙に納得顔になり俺の肩をバシバシ叩きファルシスたちの元へ戻っていった、笑いながら。ファルシスは若干壊れて戻ってきたアベルトに滅茶苦茶引いていたが。
「何言ってくれちゃってんの!?」
「さぁ?それより試合しましょ」
「簡単に流された!?」
「ライのシスコンは今に始まったことじゃない」
「ばかやろう!リーナは別だ別!リーナ俺にとっての天使だ!」
「わかったから、とっととはじめる」
ソレーユは俺から離れていき虚空から片割れのシュレディンガーを出した。やると言ったらやる性分なのは昔と変わらないらしい。あの時と違って喋り方も若干大人っぽくなってるみたいだが。容姿が容姿なのでなんともいえない。
そんなやる気満々なソレーユに対してライは何も用意しない。できないのだ。なぜなら
「なぜ、あの子を呼ばないの?」
「いやだって、ルナにリーナ達連れてきたら殺すって脅されたもん」
子供っぽくライはそう答えるのだった。そんなライの答えにソレーユはしばし固まる。
「わかった、なら格闘戦にしましょ」
ソレーユはシュレディンガーを消してファイティングポーズをとる。
「ま、それぐらいなら」
ライも同じようにファイティングポーズをとる。合図はない。始めるのはどちらかが先に動いた瞬間だ。緩やかな風が二人を撫でる。その途端、動き出したのはソレーユだった。ステップを踏みながらライに接近する。ライはそれを見極めようとする、が。
「なっ!?」
ほんのちょっとだけソレーユの右ストレートに反応が遅れてガードし損ねる。ソレーユの重たいパンチが右頬をかすめる。ライは慌てずそのまま軽めに左ジャブを放つがソレーユの左手に止められる。そのままソレーユはライに回し蹴りを放つ。
「たぁ!」
「あぶっ!?」
ライは右肘でそれをうまくガード。そのままカウンターで同じ回し蹴りを放つがソレーユはしゃがんで躱す。曲げた脚をバネのようにしてライのアゴにアッパー叩き込もうとするがライはギリギリそれを回避。そのまま少し後ろに下がってタックル。そのタックル完璧には避けきれず少しソレーユが吹き飛ぶ。
「くっ、少し腕を上げた」
「そいつはどうも」
そのまま、何度か衝突したがお互い引けを取らない戦いでカウンターにカウンターで返す死闘を繰り広げていた。その時、すこしソレーユは疲れたのかリズムを崩し始める。これを好奇とみたライが攻め立てる。その際にリズムが崩れたソレーユの足に攻めすぎたライの足が絡まり二人は絡み合ったまコケる。当の本人たちは何が起こったのか分からなかった。少しした衝撃のあとライは顔になにか柔らかいものが当たっているのに気づいた。
「ん?なんだこれ?」
目の前が真っ暗だ。試しになんなのか手で触ってみるととても心地いい弾力が返ってきた。
「?」
マジでなんなのかわからずそのまま揉みしだいていると「ぁっ」と、なんだか艶めかしい声が聞こえてきたビクリとする。ライは恐る恐る顔を上へとスライドさしていくと。そこには間近にソレーユの顔があった。頬をピンク色に染めてちょっと瞳が潤んでるようにみえる。嫌な予感しかしない。なのでもう一度その柔らかい何かを揉んでみると。
「んぅっ!」
ソレーユが艶やかな声を上げて少し悶える。これはあれですね、手にしてるのは…。
「変態」
「あい、すみません」
ライはソレーユに睨み顔で罵られ謝るのだった。というか、ライ的に驚いたのはソレーユのお胸がある事だった。外見子供にしか見えないのに胸だけは俺と同い年の子のそれ相応ぐらいはある。それこそ、もしかしたらルナよりも…。
「死にたいのかな?ライ」
噂をすればなんとやら、ルナがニッコリと黒い笑顔とシュレディンガーを向けて顔の前に立っていた。ていうか、そのポジションだとルナのおパンティーが丸見えなんですが?ちなみに黄色だ。
「あの〜、これには深いわけが…」
「なんのことかな?私にはただ単にライがお姉ちゃんを抱きしめて倒した挙句、胸を揉みしだいたようにしか見えなかったけど、なにか違った?」
「……」
いえ全くもってその通りでござんす。
「ふふふ、いつも見たいに言い訳はしないのかなー?」
もう黒いね。いや、目の前の光景は黄色なんだけど黒いね。ルナの笑顔が。
「では言わせてもらおう!これは事k…」
「はい天誅!」
「ぷげば!」
俺はその後ルナにボコボコにされた挙句、ソレーユに紐で吊るされるのだった。
あけおめだぞ!
新年早々一発目の投稿になったぞ!このために前の投稿日をすっぽかしたとかそんなことはもうすんません。
ということで、いつも読んでくださってる皆様方、本当にありがとうございます!今年も頑張って滅茶シス!を書いていきたいと思うぞ!相変わらずプロット穴だらけでなんとも言えない語彙力のなさ、そんなガバガバな表現だらけですが我も頑張って書き続けるから!今年もよろしくお願いします!
ライ「あけおめー」
ルナ「あけおめ!」
グラウ「あけましておめでとう」
アリシア「あけおめだぞ!」
リーナ「あけ、おめ」
ネア「あけおめ、ね」
ティル「あけおめ」
ソレーユ「あけましておめでとうございます」
フィナ「あけましておめでとうよ!」
カオス「あけおめじゃ!」
ライ「ということで、新年きちゃいました」
ルナ「そのやっちゃったーみたいなのどうにかならない?」
グラウ「割とあっさりだな」
アリシア「来年はそれぞれこういう日のサブストーリー書いてみたいんだって言ってたぞ?」
フィナ「グラウのも書けてないのによく言えたな!」
カオス「そうじゃ!いつになったら投稿するんじゃ!」
※わかりません
フィナ・カオス
「「うがぁぁーー!!」」
リーナ「メインヒロイン、なのに、最近、でばん、ない…」
アリシア「そうだぞ!出番なさすぎだぞ!」
ネア「最初だけだった、ね」
ティル「そうね、私に関してはまだまだだし」
ソレーユ「ごめんなさい、今回は私のストーリーだから」
ルナ「あれ?私は?」
ライ「そんなことより!」
ルナ「やっぱりこの流れなんだね」
ライ「今年もよろしくお願いします!」
ルナ「よろしくだよ!」
グラウ「よろしく、あと俺の方のストーリーもちょくちょくあげると思うからよろしく、だと」
アリシア「今年こそは出番増やせー!」
ネア「ラブラブなの、ね」
リーナ「ん、よろ、しく」
ティル「ま、早く安定させることね」
フィナ「早く書けー!」
カオス「そうじゃー!」
シェル「ふふ、ということで締めは私たちがすることになったので〜」
ラン「存在消えたと思ってたわ」
シェル「まぁまぁ〜」
ラン「それじゃあここら辺で」
シェル・ラン
「「新年明けましておめでとうございます、これからも滅茶シス!や他の作品もよろしくお願いします。読んでくださってる皆様方に良いお年を」」




