アフター・滅茶苦茶な妹たちのアフターケア
時はグラウとライの真剣勝負にまで戻る。
ライとグラウは神業の集大成とでも言えるような決闘を終えた後、シェルさんに治療してもらったその後の出来事。
(うわぁ〜みごとにリーナとティルは拗ねてるなぁ、アリシアはネアと言い争ってるし)
シェルさんに治療されるということはつまり、あの豊満な胸で顔を包み込まれるのだ。何故か…。しかも、本人はあくまでもちゃんとした治療方法というから何も言えない。そもそも、回復魔法についてライの知識はゼロに等しい。よって、何も口出しできないのである。そんなシェルさんの治療を終えた後に愛する妹たちのとこに戻ってみればこれだった。しかも、みんな起きてる。まぁ、あれだけでかい音が辺りをひびかせれば当然のことなんだが…。それでもこれだけは目を瞑って欲しかったな。
「みんなしてどうした?」
「にぃ…」
まず最初にそう問いかけたらリーナが一番に反応してくれた。しかも、精神的にまいってる時の呼び方で。それほどなにか心に来るものがあったのだろう。リーナは不安定な足取りでよろよろとライに向かって歩く。そんな倒れそうなリーナをライは支えるようにして抱きしめる。リーナを優しくなでながらアリシアたちの方も見てみるが、ティルは剣になったまま地面に刺さったまま。アリシアとネアは睨み合い。一気に妹が増えるのも問題だな、と改めて思うライだった。この現状をどうしたものか悩むのだった。とりあえず、こんな綾鮒状態で解散となるのだった。
城に戻ってライはいつもの庭で寝転がっていた。隣ではリーナがすぅすぅと寝息を立てて寝ている。そんな可愛くも愛らしい妹の頭を優しくなでるのだった。城に戻ってからリーナ常時、ライの傍を頑なに離れようとしなかったのだ。まるで誰かに取られまいようにとずっと傍にいたのだ。俺はリーナを常時愛で続けていたが。そうして今はまた疲れてしまったのか寝ている。そんなリーナの頭をなでているとふと、木の後ろに長い金髪が風に揺れてでていた。本人、アリシアは隠れているつもりなのかチラッと木から顔を覗かせてこちらを見ている。俺は上体を起こし、そんなバレバレなアリシアに声をかける。
「そんなとこにいないでこっちにおいで、アリシア」
「ひぅ!」
バレてないと思っていたのだろう。アリシアは俺に名前を呼ばれてビクッと跳ねる。やがて木の後ろから出てきてとことこと俺の元までやってくる。しかし、俺の前で立ち止まり自分のとある一部分を見つめる。そしてまた俺を見る。
「お、お兄ちゃんはおおきいほうがいい?」
あえてなにを?とはいわない。そこで、みんながだいたい何に対してコンプレックスを持っていたのかもわかった。
(なるほど、リーナもアリシアも女とし的になるお年頃になったというわけか)
それを冷静に分析する変態ロリコン主人公はそのままシスコンとしての回答を返すのだった。
「俺はそういうの気にしない。アリシアはアリシア、リーナにはリーナのそれぞれの魅力があるからな。もちろん、ティアやネアにも」
「っ!?」
「っ!」
いつの間にか隠れていたネアとティルにも向けてそういった。ネアは魔法でティルも完璧に闇に隠れていたはずなのにライにバレていたことにびっくりする。びっくりした弾みにネアもティルもそれぞれライの元に出てくる。そんな妹たちを見てライは微笑む。それぞれみんな女神だったり魔女だったり、はたまた魔剣だったりもするけど中身はれっきとした女の子なんだなと思い知らされる。
「今日は久々にみんなで風呂に入るか」
「やったー!」
「はふ」
「…そうね」
そんな俺の言葉にそれぞれみんな喜ぶ。なにせ最近みんなと風呂に入れていないのだ。それはなぜか、なぜなら
「ライ・シュバルツぅぅ」
なんだかレベンみたいな喋り方で庭の入口の扉から、扉を半分開けた状態でそこからのそりと顔を出すグーデン。そう、グーデンに止められていたからだ。というか、ほんとこのじじい耳がいいよな!
「まぁまぁ、たまにはいいじゃんか。こう、妹水入らずな感じで」
「バカ言うでないわアホ、節操もなしにしおって」
「既に事後みたいな言い回ししているけど俺は何もやらC事はしてないからな?」
「既に男女で風呂に入ることが不謹慎だと言ってるんじゃ」
「そんなこといって、お孫さんたちとは一緒に風呂に入ってるくせにぃ〜」
「なぜそれをしっている!?」
「はっはっは、俺も責められてばかりじゃないぞ!情報は既につかんでいるからな!」
「なぬ!?」
「ははは!これで俺の風呂も正当化されるな!」
「ばかもん、ワシの孫達はまだ5歳じゃ!アホぅが!年齢が違うじゃろうが!」
「なに!?」
俺は深く、ふかーく膝をつくのだった。あまりのショックというかグーデンの噂が本当だったことに。
「くそじ、グーデンってほんとに孫がいたんだな!」
「驚くところはそこじゃなかろうー!」
「いやだってねぇ、噂が噂だったし」
「ちなみにどこから情報じゃ」
「え?そりゃあ、近衛騎士さんたちからの立ち話を聞いてたら」
「ふむ、後で締めるか。それよりも」
「グーデン」
グーデンの続きの言葉を遮りアリシアが前に出た。その瞳はうるうるしていた。それはもうご年配だろうと若者だろうと一発で落とされそうになる愛らしい顔で。その顔が何を意味しているのかグーデンでもわかる。ただ単純にライとお風呂に入りたいということに…。
「ライ・シュバルツ!!」
「突然の逆ギレ!?うそぉん、今のは許してくれるところじゃないの?」
「貴様かこれを仕込んだのは!」
「それは断じて違う!」
「はぁ、なら魔女様か」
「そう、ね」
ちなみにグーデンはネアのことこの城で住まわせるようになってから魔女様と呼ぶようになった。なんでも、魔女の名を呼ぶのは末恐ろしいことだとか。それを普通に愛称で呼んでるライは周りからしたらただの狂気の沙汰であろう。しかし、そんなネアも今ではすっかりおちゃめな冗談をいうぐらいだ。そのお茶目は時にリーナ達に悪影響を及ばさないか心配でもあるが。
「そんなんどうでもいいんじゃ、意地でもアリシア様とお風呂に入りたいというのであればじゃ、儂を倒してからn…」
「うらぁぁぁぁあ!!」
俺は容赦なくグーデンに特攻する。
「このど阿呆!迷いなく躊躇なく突っ込んできおったなぁァ!」
迷いはない、やつを倒せるなら俺の平和が訪れるのと妹たちと風呂に入ることも出来て一石二鳥、ここで倒す。
「しかも迷いがないのが余計腹立つわぁ!」
防御体制も取らないグーデンにライの顔はニヤついていた。
(とった!)
そう思って拳をグーデンの顔の前で寸止めする。つもりだった。しかし突如として謎の障壁に阻まれライは吹き飛ばされる。
「ほワッツ!?」
「ふはは、馬鹿者め。儂が何も案をこうじてないと思ったか」
「なにしたんだ?」
まさかの防壁にライも驚く。グーデンの魔力値は一般人よりも低くまともに魔法なんて使えないはず。だからといってなにか見えないもので弾けるほどの技術があるなんて感じられない。それに弾かれた時、磁石の反発みたいに離された。
「これじゃよ」
グーデンは胸元から左右対象の赤と青色の星型のペンダントを取り出した。
「それは?」
「これはな、儂の双子の孫がプレゼントしてくれたお守りでのう。なんでも、半径2メートル以内ならある程度のものをはじき返すという力があるらしんじゃが、ほんとうに弾き返して正直儂もちょっとびっくりしておる」
「いやいや!そんなもの聞いたことないぞ!?」
いま、さらっとすごいことを言ってのけたな。そんなお守りは聞いたことないし見たこともない。というか、今のが全部本当なら…。
「な、なら、それを作ったのはくそじ、グーデンのお孫さんは何者だよ」
「ふむ、儂の自慢の孫達だからな」
ドヤ顔である。ドヤ顔グーデンである。しかし急に鬼の形相へと早変わり。
「ライ・シュバルツ、もしも儂のかわいい孫娘達にちょっかいでも出してみろ。儂が一撃で葬ってくれるわ」
いやぁぁ!この人本気だよ!目ががちだ!ガチ過ぎて鬼の角やら目が黄色く光ってるんですけどぉ!流石にこれにはすごい恐怖を覚える。どうあっても勝てる気がしない。ここは逃げるべし。
「ださないださない!そもそも知らないからな!それじゃあ俺はお風呂入ってくるんで!」
そう言って脱兎のごとく逃げようとするがガシリと肩を掴まれる。ありえないほどメキメキいってるんですけど!?
「女神様とだれがいれるといったか?それとこれとは話が別じゃぁぁ!」
「んひぃぃぃ!」
なんとか話を有耶無耶にする作戦、あえなく撃沈。
あれからなんとか許可をもらうことに成功したアリシア御一行。ライは先に頭と体を洗いでかい、もはや大浴場に肩までつかりほっこりしているのだった。
「はぁ〜やっぱここの風呂はいいなぁ〜」
タオルをたたみ頭の上にやって露天風呂スタイルでくつろいでいるのだった。なぜ、最初にライだけ入ったのかというとアリシア達はそれぞれなんだかやることがあると言って先に入らしたのだ。しばらくして浴場への扉が開く。そこにはなんと…。
「!?」
なんと、たわわな双球を装備した妹たちがいた。秘部は相変わらずお決まりの浴場の湯気で見えないがリーナとアリシア、そしてティルまでも巨乳になっていたのだ。ネアと同じくらいに!
あまりの激変にライも動揺する。
「な、なななな!どうしたんだ!?」
流石のライもこれにはテンパりすぎて状況が把握できない。
「急成長?ね」
「うむ、急成長だ」
「きゅ、う、せい、ちょう?」
「わからないわよ」
「どゆこと!?」
しかしそれもすぐにわかった。一瞬湯気とリーナ達の胸の部分が同化したのだ。ネア以外。そこでライは冷静に妹たちの胸を凝視。ただの変態である。
「なるほど、幻惑魔法か」
「あらら、ばれちゃった、ね」
その瞬間、ゆらりとリーナたちのそのたわわな双球がきえる。それぞれ残念そうに肩を落とす。ティルも気のせいかな、残念そうにしてる。その後はそれぞれリーナ達の体を洗ってやったのだが皆一様に胸を気にしているらしい。なんでかは知らないふりをしておくが。しかし、みんな無いとまではいかずそれぞれふくよかな膨らみはできてるんじゃないんだろうか?と、リーナ達の体を洗いながらそう思うライだった。というかちゃっかり調べてる時点でこいつはもう刑務所行きなのでは?とも思うのは気のせいだろうか。てか、グーデンはこれを危惧しての事だったのではないだろうか?もはや時既にお寿司である。そんなライでも一人だけ違う感触を持つ者がいる。ネアだ。ネアは本物の巨乳なのだ。その柔らかさは幻惑などではなく本物なのだ。ライとて男。ネアも妹はいえ女。ライはその柔らかさに…。
「はい、おわったぞ」
誘惑されることなどなかった。むしろ彼なりの平常運転であった。ネアはネアで自分の胸を気にしているがライにはなにに悩んでいるのかはわからなかった。そうして、最後に洗われたネアとライは先に入っていたリーナ達と一緒に湯につかる。ライの横には安定してリーナがそしてその反対は今日はネアが座っている。真正面にはアリシアとティルが座っていた。それぞれみんな肩までつかりホッコリとしている。
「ねぇ、にぃ」
「ん?どうしたリーナ?」
そんなホッコリしている時、リーナがライに聞いたのだった。アリシア達も知りたがっていたことを。
「にぃ、は、大きい胸の、ほうが、すき?」
そのリーナの質問にみんな唾を飲む。そして肝心のライは「やっぱりそうか」と呟いてリーナたちに笑ってみせる。
「俺は気にしないな。というより、いったろ?リーナにはリーナの、アリシアにはアリシアの魅力があるんだ。俺はそういうお前らが好きなんだから気にするなって。そういうのは成長してついてくるもんだ。だから、今を焦る必要なんてないんだぞ」
その言葉にみんなそれぞれ顔を赤くする。決してお風呂のせいだけとは限らないだろうけど。というか、慣れてきたとはいえみんな体を洗われてる時は普通に顔真っ赤だった。リーナとティル以外。しかし、アリシアはちょこっと不満だったのかネアを見て
「ネアは大きいぞ…」
と、呟いてブクブクと鼻まで湯につかるのだった。一方、巨乳好きともわからないライの答えにネアも不服だった。ネアもアリシアと同じようにブクブクしているのだった。
これにはライも苦笑いしかできなかった。そんなライの表情に遂にアリシアはネアに襲いかかるのだった。
「てぃや!」
ふにゅん、とアリシアがネアの胸を揉む。その瞬間、アリシアは雷に撃たれたように固まった。
「なにする、の?」
急に襲いかかられたネアは抵抗する無くアリシアに揉まれたが至って普通に返していた。というか、逆にそのまま固まったアリシアがちょっと心配だった。ティルもティルで自分の胸を揉んだりしていた。すると、横にいたリーナが
「にぃ、もんで」
「なっ!?」
「っ!?」
「え?」
まさかのリーナの大胆発言にみんな驚く。これにはライでさえ驚いた。
「なにゆえ?というかそんな言葉どこで覚えた?」
「それ、とも、私の、じゃ、いや?」
そう上目遣いにリーナはライをみる。ライはというと、完全にシスコン魂に火がついていた。むしろ変態魂なんじゃないだろうか。
「だめなわけないだろ?」
「んっ」
そこにすかさずアリシアが入る。
「ずるいぃ!」
ばしゃん!とさっきまで固まっていたアリシアが勢いよく水しぶきを上げて暴れだす。それにネアとティルも巻き込まれる。そんなこんなでリーナ達のお風呂を楽しむライであった。
お久しぶりだな人間共!ということで、いつも読んでくださってる皆様方、ありがとうございます!
いやぁ、実に我悲しいのだよ。
なにせ!今日はテスト返却されて欠点が今のところ1個確定だからな!我は馬鹿だからな!笑えん。はぁ、追試辛いぞ。学生のみなは追試にならぬようにな!
そうそう、そういえば我な、「君の名は。」を見に行ったぞ!久々にいい映画見たと我は個人的に感じる。我的に「時をかける少女」よりも好きだな。終始ずっと映画の中に惹き込まれていたぞ。お腹吸いてたのも忘れて。というか、ところどころ泣いてしまったしな。最後もスッキリした終わり方で個人的に今年の一番いい映画だったと思うぞ。たぶん、これ以上の映画はもうあまりでないんじゃないだろうか。我的にな!
それと!今回の「Re:ゼロから始める異世界生活」はやばかったぞ!みてないやつは早く見ることを進めるぞ!我、最後に泣いちゃったから!というか、今週あたりは泣いてばっかだな、我。続きがきになる!
ということで、今回は何かいろいろと長く喋ってしまったな。うむ、ここら辺でお暇するとしよう。
ではまた来週にあおうぞ、さらばだ!人間共!
ライ「いや、今回は焦ったな」
リーナ「ん」
ライ「流石にあれ以上は、な?」
リーナ「むぅー」
ルナ「あはは、相変わらずだね」
フィナ「グラ…」
グラウ「ダメだ」
フィナ「ぶー!」
シェラ「あらあら〜、みんな大胆ね〜」
ラン「ライくん、ちゃんと節操もたいなとダメよ?」
ライ「大丈夫、リーナたちを傷つけるような事はしまいんだぜ」
ラン「喋り方が怪しいわね、特にあのあとどうなったとか」
ライ「さぁ、次回からは第3章!」
ルナ「あ、話そらした」
シェル「まぁまぁ〜」
ライ「次からはいよいよルナの章になる!」
ルナ「ふぇ!?わたし!?」
ライ「そうだ、2章でグラウなら、な?」
ルナ「でもそれ終わったら出番なしとかやめてよ?」
ライ「それはないだろ、あはは」
ルナ「ま、まぁ、いいけど、というかなんで笑うのさ!」
グラウ「気にするな」
ライ「というか次はグラウの出番無さそうだよな」
グラウ「そうだな…」
ルナ「ちょっとグラウ君悲しそうにしないでよ!?」
ライ「ということで次章、メインヒロインだったはずの勇者の末裔」
ルナ「次章もお楽しみに!ってなにばらして…!」
グラウ「二章の最終話でバレてるからおけ」
ルナ「こらぁぁぁぁあ!!」
※次回からタイトル変わります
「最強シスコン主人公の妹剣」




