滅茶苦茶なエピローグ
あれからグーデン達が来て俺達は無事に回収された。グーデンの叫び声で起きたアリシアが俺の姿を見てビックリしたのは言うまでもないが。
「お兄ちゃん!?」
アリシアは慌てて俺の元に飛んできて治癒魔法をかける。が、
「あ、あれ?」
治癒魔法が発動することは無かった。そんなアリシアの姿にネアが一言。
「魔力切れ、ね」
その言葉と同時にまたアリシアは倒れてしまった。
「ばたんきゅぅ〜」
それも、妙な言葉を使って。まぁ、可愛かったから無茶苦茶よかったけど。その姿に大臣ことグーデンは焦りまくる。
「女神様!?」
とりあえず、そんなこんなでみんな無事に回収されたのだった。
「ふむ、まさかこんな事になろうとは」
グーデンはそんなことを呟いて物凄く難しい顔をするのだった。
あの激闘から1週間という長い時が過ぎ去ろうとしていた。
その間は色々なことがあった。まず、アリシアがなかなか目を覚まさなくて城の人たちは不安だった。ネアはちゃんと魔力が回復すれば起きると言っていたがいまだ、ネアを信じ切れる人は少なくお城の人たちは毎日アリシアが早く目を覚ますように祈っていた。といっても、2日間だけだが…。
そんなアリシアが寝込んでいる間では、フィナとグラウの関係を十二彗達に納得させるためにグラウは頑張っていた。まぁ、まず反対された。当然ながら。しかし、長く続いた口論はレグナスの案で決めることとなった。それは、ライと同じように十二彗全員をグラウ一人で相手にすることだった。そして、それに見事勝てばグラウとフィナを受け入れると。更には国でもそのことを後押しすると。グラウは迷うことなくその提案を受け入れた。結果、グラウは十二彗全員に勝った。それも圧倒的に。そうして、フィナとグラウの関係はみんなに受け入れられたのだった。
そして、もう一つ問題があった。それは混沌龍ことカオスの問題だった。しかし、この件に関してはあっさりと通った。十二彗に勝ったばかりのグラウがカオスを認めさせるように言ったのだ。流石にそれには十二彗も渋り、クラッツセイント王国の大臣たちもこれを容認するわけにはいかなかった。なぜなら相手はあのドラゴンだ。それも、フェデルマを壊滅させた。それに、さっきだって本気で殺しに来ていた敵なのだ。それを簡単に「はい、今日からこの子は仲間です」と言われて納得できるものはいないだろう。しかし、グラウの実力とネアの強力な主従契約魔法によりそれは解決したのだった。城の人たちは確かにネアのことを信用しきれてないが、魔法はまた別物だった。それに、今回はこの国を守った一人でもあるため考えを改め直すものも多かったのだ。そんな、いろんな運が回ってきて無事、カオスはグラウの元で生活できるのだった。
お城に帰ってきたライをまっさきに出迎えたのはリーナだった。しかし、顔は涙でぐちゃぐちゃになっていた。ライを見つけるやいなやリーナは走り出す。それを優しく抱きしめる。
「すまん、迷惑かけたな」
ライはリーナを安心させるように頭を優しくなでるのだった。そして、もう一人、ライを出迎える者がいた。
「ドラゴンなんかとやりあうとは、大馬鹿もんだなお前は」
それはライガルだった。しかとたっぷりのポーションを抱えて。余程心配だったのだろう。口ではああいっても実は心配屋さんのライガルだった。そして、端っこにはティルが顔だけのぞかせていた。あまりにも人が多くてこちらに来れないのだろう。そんなティルにライは笑ってみせる。そうして、その夜はお城で大きな宴を上げることになったのだった。こうして、無事に何もかもが終わったのだった。
そして現在、グーデンを悩ませる大きな種が一つ出来ていた。それは…。
「隣に引っ越してきたから私自ら挨拶しにやってきたわ」
「すまん、ここまで予想してなかった」
そんなグーデンの眼下には女神が2人、執事が2人立ち会っているのだった。挨拶に来たと言う女神フィナとその付き添いのグラウ。そしてわれらが国の女神様アリシアとその執事のライ。2人はただ呆然と目の前の出来事にびっくりするのだった。
「引っ越して、家じゃなくて国じゃん」
そこにライが突っ込んだ。そんなツッコミと共にグーデンも、よく見える位置にいるためその城壁を見ていた。そして、城壁から突き出している旗を見てより一層ため息をつく。そこにはフィナのエンブレムでもある印がついた旗が風に揺られていた。そう、フィナは無理矢理にクラッツセイント王国の隣に自分の国、ラフェルナ王国を移動させたのだ。おかげでフィナは少し汗をかいていた。グラウもグラウで止めようとしたがそれが叶うことは無かった。こうしてまた大きな問題とグーデンは戦うことになったのだった。
★
大きな玉座に一人、可憐な少女が座っていた。その隣には不気味な仮面を貼り付けた執事服を着込んだ男性がたっていた。その風貌はついさっきまでライと戦っていたレベンに似ているような…。
「いやぁ〜、魔姫様もこれはよそうできなかったでしょう〜?」
そう、仮面の男のハスキーボイスがあたりに響く。その男の言葉に玉座に座る少女は口をにやけさせながら答えた。
「あぁ、予想外だ。けど、予想以上の収穫だ」
「ほんと、私もこれで一安心ですよ」
「勇者の娘に我の夫。これ以上の無い成果だな、レベン。褒めてつかわす」
「いえいえ、私もお使えする人を見つけられてよかったですよぉ」
「ふっ、ならば今宵は宴と申すか」
「いいですねぇ、久々にパーッとやりたかったんですよねぇ」
「その後は、魔王様を迎え入れる準備をするぞ」
「それがあなたの最後の命令と受け取っても?」
「構わぬ、どちらにせよ我が貴様に命を下すことはもう無い」
「では、魔王様のお迎えは魔姫様がじきじきにぃですか?」
「我の旦那だ、それぐらい我自らするに決まってるであろう」
「そうですか、では最後の命令ぐらいはちゃんと聞くとしましょう」
「いつもちゃんと聞いていてくれれば助かるのに…」
不意に、魔姫と呼ばれる少女は突然素に戻りボソリとつぶやいた。レベンはそんな魔姫の呟きに笑うのだった。
「やっぱりその喋り方はつかれるんじゃないんですかぁ?」
「馬鹿者、我は魔王様の嫁になるものなのだ。それに、仮にも今はここを統べるもの。これぐらいで疲れてたまるものか。いいから宴の準備をしろ、この愚執事」
「はいはい、わかりましたよ」
そう、男は不気味に笑いながらも言われたことを完遂するためゆらりとその場から消えたのだった。そして、たった1人残された魔姫は盛大なため息とともに叫ぶのだった。
「やっぱりこの喋り方きつぃぃぃー!!」
お久しぶりだな!人間共!
ということで、いつも読んでくださってる皆様方、ありがとうございます!
さぁ、皆のもの。今日で夏休みは終わりだぞ。明日からは地獄が始まるのだ!そしてわれはとっくに夏休みがおわっているのだ!悲しいのだ!そして明日からテストなのだ!地獄だァァ!ということでこんなことをしてるばあいではないのだ!サラダバー!人間共!
ライ「だ、そうです」
ルナ「そういえば、ライの試験ってあれからどうなったの?」
ライ「専属執事になっちゃったので関係あーりません」
ルナ「えぇ〜、じゃあグラウ君も?」
グラウ「俺もだな」
ルナ「ぶーぶー、二人だけずるいー」
ライ「いいじゃん、ルナは安定して3位には入ってるんだろ?」
ルナ「今回は2位だった」
グラウ「…そういえば学院の強さってどれぐらいなんだろうな」
ライ「さぁ、でもドラゴンに雷落とすぐらいの力はあるんじゃない?」
ルナ「もぅーー!」
リーナ「次、からは」
ティナ「私たちの」
ネア「サービス?」
アリシア「話だぞ!見てくれると嬉しいぞ!」
フィナ「ということで次も見なさいよね!」
※フィナとカオスはでません
フィナ「なんでよーー!」
カオス「なんでじゃー!」




