滅茶苦茶悪役のセリフが入るだけ
これが先々週+αだぁぁぁ!!!
※2020/12/15修正しました
目の前でそれは起こった。
どうしようもなく最弱と呼ばれて笑われていたクラスメイトが。
実は魔女に匹敵するほどに強かったのだ。
そしていま魔女を、いや女神さえも超えた存在となった。
我は久しぶりに見た。
その光景に興奮を覚えた。
今まで平和になっていたこの世界は再び動く時が来たのだと。
いや、我が動かすのだと。
それにはまだ時間がいる。これからが楽しみになってきたぞ。
未来のことを考えると我は自然と笑がこぼれた。
そんな我の笑う姿を見るものは誰もいなかった。
なぜなら、目の前では女神と最弱と謳われた少年が魔剣と聖剣にしかできない奇跡の魔法、装甲化をして見せたのだから。
そのクラスメイトは今、黄金の鎧に身を包んで翼をはためかせ飛んでいる。
まるで、神が降臨したみたいな、そんな光景だ。
「やっと、我の出る幕が上がったな」
そう小さく呟いた。楽しみだ。
長年待ち続けた、この時を。
やるべき事がたくさん出来た。
色々と考えているといつの間にか荒れ狂う魔法がやみ、晴れていた。
魔女はひざまついて戦意を喪失していた。
我はそれを見て自然と笑い声が漏れる。その笑い声にすら隣りいるクラスメイトに気づかれることは無かった。
「ふふふ、フハハハ、面白くなってきたぞ。そうでなくては我々の物語は終わらんからな」
我はずれた眼鏡を正してただただ、あとの行方を見守るのだった。
ここからずっと前に止まっていた歯車が動き出すように。
この物語は幕を開けた。