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勇者、誕生

アラカイヤ大陸。


その大陸の大帝国、ボーデン。


数千万の人々が暮らすその大国は、闇の世界よりあふれ出る魔物達に日々怯えていた。


必要以上に進行してくることはないものの、魔物の脅威と恐怖は確実に人々の意識にあった。


だが魔物だけではなく、魔王がいる限り……人々に安寧の日々は訪れることはなかった。


それを憂えた一人の若者が、魔物の恐怖から人々を救うために立ち上がった。


人々は彼の事を敬い、称え……希望とした。


人々はその若者のことを……




勇者と呼んだ……。







「ついにこのときが来た、勇者よ」

「は……はぁ?」


ボーデンの国王、ボーデン王。

その王が威厳をたたえた椅子に座る、王の広間にて一人の青年がひざまずいていた。

私はそれを影から見守っていた。

これから報告する任務を帯びる対象となるので、顔を覚えるためだった。


この国の外れの方にある、深い森に一人で暮らしているという青年。


この青年が今回の……か……


「魔物の被害は日々増加し、市民達の恐怖もピークへと達している。それを防ぐためにも勇者が魔王を倒さねばらならん」

「は……はい?」

「そのためにお主が往くのだ……。勇者よ」


青年の言葉などまるで耳に入っていないのかとでも言うように、王様は言葉を続ける。

青年はしきりに不思議そうにしていた。


(え~? 俺がいくの?)


とでも思っているのか、すごく嫌そうな顔をしている。

というかもしも本当にそう思っているのならそれはそれですごい。

今までとは違うその態度が……私の食指を動かした。


「さぁ往くのだ。101代目の勇者よ。貴様がこの国の……否、この大陸の平和をもたらすために!」


その厳かとも言える言葉と共に、王のそばに箱を持ってたたずんでいた正規兵が動いた。

俺の前にその箱を置いて、蓋を開けるとそこには……ひのきの棒と本当に幾ばくかの金が入っている。


「それは私からのせめてもの手向けだ。魔王を倒すためにこれを授けよう!」


厳かな言葉で言っているが……内容に関しては最悪である。

何せひのきの棒で魔王を倒せと言っているのだから。

まぁそれも仕方がない。

何せ広告になればよいのだから。

それがわかっていないのだろう。

というよりも、何もわかっていないのかも知れない。

不思議そうな顔のまま勇者はひのきの棒を手にする。


「すでに国中に通達してある。今日中に旅立ち、魔王を倒すのだ! ここからまっすぐ北に向かっていけば魔王城へとたどり着く! 頼んだぞ!」


それを聞いてしきりにうなずく勇者。

そうして彼は旅立っていった。




「彼はどこまで行くでしょうか?」

「どこでも構わない。ともかく魔物と魔王の気を引いてくればそれでよい。歴代の勇者だとまぁ一週間くらいで最初の関門にぶち当たるだろう。宣伝の準備と送別会は?」

「万事整っております」

「名実共に彼を勇者に仕立て上げるのだ。それと同時に入場料をせしめ国費へと当てよ。なんとしても魔物に対抗できるだけの軍を組織し、魔王を倒さねばならない」


勇者が去った後、王と側近がそのような内緒話をしていた。

ボーデン国は、別名勇者の国とも呼ばれており、今まで数々の勇者が魔王討伐のために立ち上がっていた。

そのような気骨ある若者が次々と立ち上がると言うことで近隣諸国からの受けはいいのだが……真実はいつも一つ! だった……。







お久しぶりな方はお久しぶりです

読んでくれたうれしいなぁ、刀馬鹿です

社会人として日々、社会の歯車としてがんばっております!

でも怒られたりもするので凹んでいるので力をくれ!

というかこういうの書かないとこのまま風化しかねない!

七話でしかも本当に2000~4000字数なので暇つぶしに読んでみてください!

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