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絶望と希望
もしも、あなたが女性で、性的犯罪の被害者になってしまったらまず、何を思いますか?
私の場合はたぶん、まともな結婚生活は送れない人間になるだろう、と将来を悲観しました。
私が性的被害者になってしまったのは、だいたい4歳の時でした。あまりにも幼い時期に受けた傷はあまりにも深く、そしてその後の人生を長い間苦しめ続けました。ました、と表現すると、今は苦しみから、解放されたと思うかもしれませんが、現在39歳になった今でも苦しみをゼロにすることはできません。だから、過去に起きた事件であっても、私にはまったく過去のものとして流せない現実があります。私に限らず、性的被害者の多くの方々の多くは、幼い時期でなく、二十歳を過ぎた時期であろうが、そのような事件にあった場合、のちの人生を変えてしまうほどの傷を抱えてしまうと聞きます。
例えていうなら、戦争体験などにも似ているようで、経験者と未経験者ではまったく人生観が違うように、一度でもそのような衝撃的な恐怖体験をすると、忘れようにも忘れられない、といった人生を送るといった点で似ているだろうと私も思います。