始まり
前をヤミニシが歩いている。
3流のくせに3流の上だと思っている阿呆だ。
いつもマウント面で寄って来る。根拠のないマウントされてもバカを見せられるだけだ。
こいつにはバカ体力しかない。おまけにバカには運動神経は無い。だから力だけだ。
いちどこのヤミニシにヘッドロックを掛けられた。それ以来マウントを取られた。返しで後ろにウッチャッテやりたいが余程の好条件が無いと無理そうだ。
ウッ振り向いた。ウゼー。
にやついて待っている。横に並ばれ肩を組まれた。
バカが俺に触るな。振り払ったら頭を取られヘッドロックを掛けられた。
クソッ。だがチャンスだ。後ろに放り投げた。
瞬間躱されさらにヘッドロックに力を入れられた。
タップしても続けてくる。痛て。気が遠くなる。
ヤメロ バカ。下等が俺の頭に触るな。ウワッ! 潰れるうー。
瞬時
えっ、俺が俺にヘッドロックを掛けている。
何が起こった。俺も俺を驚いてみている。
その目は? ヤミニシか?! 俺はヤミニシなのか。
エッ!
俺は俺を突き飛ばした。俺は突き飛ばらされてよろよろし俺を見ている。
なんだこのシチュエイションは。
俺が俺に聞いて来る。
「お前コグスゲか」
「君はヤミニシ君?」
何と入れ替わっている。