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第83話:アリソン

当分新しくダンジョンにきた子たちについて書きます

転移した先は、クララやクラリス、サンスネルらが住む草原エリアである


「ここは?」


「ここはわたしたちが住んでる場所だよ!」


ローズの問いにクララが代わりに答えてくれた


「住んでいるのは二人だけ?」


「ほかにサンスネルお兄ちゃんと、スローンお兄ちゃんと、スインスお兄ちゃんもいるよ!」


「ち、ちょっと待って!!その名前、聞いた覚えがあるわ!!」


サンスネル、スローン、スインスの名を聞いたローズさんは狼狽している


「ご存知でしたか。彼らはイシュタリア王国騎士だった者たちです」


「やっぱり。でも彼らって亡くなったと聞いたわ」


「それは嘘ですよ。彼らは騎士団に愛想をつかしてここに住み始めたんです」


「なるほどねぇ。騎士団には黒い噂が多いからね」


ローズさんは何か納得の表情をしている


「やっぱりイシュタリア王国騎士団って黒い噂が多いのか」


「多いわ。騎士団員による犯罪行為が特にね」


「・・・・」


イシュタリア王国騎士団の話を俺の横で聞いていたクララの表情が曇る


「クララ!ごめんな、クララがいる所で話す内容じゃなかった。ごめん!!」


「だいじょうぶだよ!京お兄ちゃん!心配しないで」


「どう言うこと?」


「説明するので、ちょっとこちらへ」


俺はローズさんを連れ、クララから距離を取る


「実は、クララとクラリスが住んでいた村はイシュタリア王国騎士団の団員により燃やされ、村人は二人以外皆殺しに合っているんです」


「え!?」


「だから、なるべくクララにはイシュタリア王国騎士団の話を聞かれたくないんで、騎士団の話はもう終わりでお願いします」


「わ、わかったわ。この話はもうしないわ」


俺とローズさんはクララ達の元に戻ると、ローズさんはクララの頭を優しく撫でる


「さて、草原エリアに到着したことだし、自己紹介タイムといきますか。ローズさんのことはある程度、聞いて知ったけど、みんなのことはまだ何も知らないんだ。だから、教えてくれないか?みんなの事を知りたいんだ」


「じゃあまずはアリソンから」


アリソンは無表情のまま小さく頷く


「名前はアリソン」


名前を言って、それで終わった


「へ?終わり?」


「はい・・・」


「・・・・・」


「・・・・・」


どうやら彼女は無口らしい


「ごめんなさい!!アリソンちゃん、元から無口で悪気はないんです!!」


アリソンの横に立つイヴァンナが、アリソンをフォローする。

俺は膝を曲げ、アリソンの目線と同じ高さに屈む


「大丈夫だよ。なあアリソン、その動かない腕だけど少し見せてもらっていいか?」


「大丈夫」


アリソンの許可を得て、俺は彼女の動かない右腕に触れる


「少しも動かないのか?」


「・・・・少しは動く」


「どのくらい?」


「・・・揺らす程度」


アリソンは証明するように右腕をできる限り揺らす


「それ以上動かした場合、痛みはある?」


「・・・・ある」


「どこらへんが痛い?」


アリソンは肩へ視線を移す


「なるほど。ここらへん?」


俺はアリソンの視線の先である肩に触れた


「・・・・・はい」


再度、彼女の肩と腕を何度か揺らして、関節の状態を確認する?

さらにスキル『鑑定』を発動し、詳しく現状の確認に努める。

それで気がついたが、どうやら過去の事故の影響で腕の関節がうまく嵌っていないようだ


「ふむ・・・・・」


俺は屈んだ状態から立ち上がる


「これなら、動かせるようになるよ」


「!?」


アリソンはシルフィーよりかは表情はある方だが、豊富なわけではない。

そんな彼女の顔は、無表情から驚きの表情へと変わった


「・・・・嘘いわないで」


アリソンが驚きの表情をしたのも束の間、すぐ無表情に戻したが、どうやら少し怒っているようだ


「アリソンちゃん!!」


イヴァンナはアリソンが怒っているのを察知したのか止めようとした


「・・・・誰も治せなかった。魔法使い様でも治せなかった。わかってるの、わたしの腕はもう動かない。二度と動かないの!!」


今まで我慢してきたのだろう、アリソンの瞳から次々と涙が流れ落ちる


「・・・・だからもう期待させないで。もう希望を持ちたくないの」


「京ちゃん、希望とは時に残酷なものなのよ」


どうやらローズさんは俺がアリソンを励ますために嘘を言っていると勘違いをしているようだ


「まさかローズさんも治らないと思っているのですか?」


「・・・ええ。魔法で治らないんじゃあ、どうしようもできないわ」


「ふむ。なあアリソン。君の腕を治そうとした魔法使いは何魔法を使ってた?」


「・・・・・治癒魔法」


「なら、治るわけがないさ」


「え?」


「どういうことなの京ちゃん?」


アリソンとローズは困惑している


「イージスいる?」


『ここにおります、マスター』


「な、何!?頭の中に声が!!」


イージスの声にローズさんたちが驚愕する


「彼女はイージス。声だけの存在だけど、頼りになる仲間だよ」


『皆様、驚かせてしまい申し訳ございません。私はイージス、よろしくお願い致します』


「それでイージス、聞きたいことがあるんだが」


『治癒魔法についてでございますね?』


「うん。治癒魔法について説明をお願い」


『かしこまりました。まずローズさんとアリソンちゃんに質問いたします。治癒魔法とはどんな魔法だと思っておりますか?』


「・・・・・けがを治す魔法?」


『ローズさんは?』


「・・・・同じ意見よ」


『間違ってはおりませんが、正解でもありません』


「じゃあ、なんなの?」


『治癒魔法とは、細胞を超活性させ、傷を癒す。また病気を治す魔法でございます』


治癒魔法とは細胞を活性化させる魔法。

白血球や赤血球、体の病原菌を倒す細胞を活性化させ、病気や毒を治す、これが治癒魔法である


「ありがとうイージス。つまり、現在、アリソンの腕に起こっている症状は、細胞は関係ないんだ。だから、治癒魔法を使用しても治らない」


「ごめんなさい。もう少しわかりやすく説明してもらえないかしら?」


「アリソンの腕に起きているのは、骨と骨の間にある関節がうまく噛み合っていない。つまりはそういうこと」


「じゃあそれを嵌めれば・・・・」


「・・・・うでがうごく?」


「そういうこと」


「なら、早く嵌めてあげましょう!!」


「わたしからもお願いします!!」


「二人の気持ちもわかるけど、問題が二つある」


「それは?」


「それは、関節を嵌める際、強烈な痛みを伴う事。もう一つは、少しでも骨がずれるともっと悪化すること」


「それは・・・・」


「そんな・・・・」


ローズとイヴァンナは先程のまでの希望に満ちた顔から絶望に満ちた表情となった


「・・・・・」


アリソンはただただ無表情のまま聞いている


「どうするアリソン?これはお前が決めることだ。俺は接骨院の資格を持っているから、お前を治せる。あとはお前が覚悟を決めるだけだ」


俺は接骨院の資格を持っている。

接骨院だけでなく、マッサージの資格も持っている。

女性の身体を触りたいがために得た資格ではあるが、結局触れたのはおっさんだけで女性を触れることも叶わなかった


「・・・・痛みは一瞬?」


「ああ」


「・・・・・ならやる」


「いいのか?」


「・・・・・うん。お願い」


どうやらアリソンの覚悟が決まったようだ











眷族


一鬼

ランスロット

東風

クラウン→→→ドワーフの村へ

クレイゴーレム→→→ドワーフの村へ

スケルトンナイトリーダー

バンピールナイト

犬神

鬼・ランサー

鬼・アーチャー

鬼・アサシン

鬼・キャスター

コーカサスオオカブト

魂喰い



ゴブリン雄:1180体(+200)

ゴブリン雌:360体(+80)

スライム :  3匹

闇カラス : 10羽

スケルトン: 10体

化け猫  : 10体

妖狐   : 10体

魔狼   :  2体

ハニービー: 10体 


住民

クラリス

クララ

サンスネル→→→ドワーフの村へ

スローン→→→ドワーフの村へ

スインス→→→ドワーフの村へ



所有金額

9913万4千700シュール


所有貨幣

石貨 :0枚

銅貨 :500枚

銀貨 :47枚

大銀貨: 5枚

金貨 :83枚

大金貨: 3枚

白銀貨: 8枚

白金貨: 9枚

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