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第80話:買い物《昼食と奴隷》

今回は露店での昼食と奴隷のお話がメイン

奴隷の定義が難しく、自分の解釈で書きました

あと、露店のメニューについては、中世をイメージして、調べて書いてみました!

バッカス酒店を出て、寄り道せず真っすぐに商店区に向かったクラウン、クララ、クラリスはすぐに商店区へ到着した

商店区には、あらゆるお店がある

まず目立つのは、石畳の大広場である。

大広場の中央に噴水があり、それを囲むように露店がずらりと並んでいる

美味しそうな料理や、野菜や果物、肉に魚、お酒など飲食系のお店がほぼである

露店以外で見える限りでは、穀物店やガラス細工店、服屋など貴族区ほどではないがランクが高いお店がたくさんある

3人は露店がずらりと並んでいる場所の入り口に立ちすくんでいた

目線先には凄い数の人が買い物をしていた

それもそうだ

今は正午に近い時間帯である

一番込み合う時間帯に3人は来てしまったようだ


「すごい人たちだね!」


「そうですね・・・・」


「ひとがいっぱいだぁ!」


3人が立ちすくんでいるとクララのお腹から、ぐぅと可愛い音がなった


「あう~」


「くすっ、そろそろ昼食にしましょうか」


「そうだね!ぼくもお腹すいたし、露店で何か買おうか!」


3人は人混みの中に入っていった


「クララ、ちゃんと私の手を握っているのよ?」


「わかった!」


クラリスはクララの手を握って、はぐれないようにした

人混みの中に入ると、いろんな声が聞こえた


「らっしゃい!らっしゃい!!魔猪の丸焼きだよ!脂が乗ってておいしいよ!!1皿銀貨1枚だよ!」


「焼きたてのパンはいかが!1個銅貨3枚ですよ!」


「らっしゃい!エールはどうだい!ラガーもあるよ!!1杯銅貨5枚だ!」


「そこの兄さん!デビルズコッコの串焼きだよ!酒のお供にどうだい!1本銅貨5枚だよ!」


「いらっしゃいませ!※グリュエルに※ポリッジはいかがですか!グリュエルは銅貨1枚、ポリッジは銅貨2枚ですよ!!」


※グリュエル:中世にて、貧困層の人々が食べていた料理。穀物を細かい粉にして、水で溶いたものを加熱した料理である。わかりやすくいうと、薄い粥みたいな物だ


※ポリッジ:中世にて、貧困層の人々が食べていた料理。穀物を粗く挽いた、または潰したものを水で煮た料理である。わかりやすくいうと、オートミールのような物である


露店はかなりの熱気である

食べ物を売っている店は、他の店に客を取られないように必死である


「クララは何が食べたい?」


「ん~とね!あの串焼きを食べたい!」


「わかったわ」


クララがそういうと、3人はデビルズコッコの串焼きを売っている露店へむかった


「へい!らっしゃい!!」


「串焼き6本くださいな!」


「へい!6本ですね!銀貨3枚となります!」


クラウンが銀貨の入った袋から銀貨3枚を取り出し、店主のおっちゃんに渡した


「ちょうどですね!まいど!!熱いのでお気をつけて!」


店主が串焼きを渡してくるとクラリスがそれを受け取り、クララとクラウンへ2本ずつ渡した


「ありがとう!クラリスさん!」


「わ~い!おいしそう!」


「待ってクララ。ここだと他の人の邪魔になっちゃうから別なところで食べましょう?」


「うん!」


「そうだね!なら、あそこにちょうどいいところがあるから、そこで食べよう!」


クラウンが指を指したのは、広場の中央にある噴水である

噴水の段差が座るのにちょうどいい高さであるため、そこに腰かけて食べようとの提案だった

3人は人混みを避けつつ、噴水にむかった

どうにか噴水の場所に到着することができ、3人はそこの段差に座り串焼きを食べ始めた

デビルズコッコの串焼きは、モモ肉が3つ串に刺さっており、程よく塩で味付けされ、噛むと肉汁が溢れた


「おいしいね!お母さん!!」


「ええ」


「そうだね!」


クララはおいしそうにモグモグと食べていると、不意にクララがクラリスに聞いてきた


「ねえおかあさん!あれなあに?」


クララが指を指した先には、首輪を付けられ、鎖で引っ張られているボロボロの服を着た人たちの姿が見えた


「あれは・・・・」


クラリスがどう答えるか迷っていると、クラウンが代わりにその問いかけに答えた


「あれは奴隷だよクララちゃん」


「クラウン様!」


「こういうのは遅かれ早かれ知ることだから」


「はい。お願いしてもよろしいですか?」


「うん。まかせて」


クラウンはいつも子供のような雰囲気を出しているが、今回は違うようだ

姿かたちは子供だが、雰囲気は大人のそれと同じである


「クラウンお姉ちゃん、奴隷ってなあに?」


「奴隷っていうのは、物のように扱われて、自由に生きていけない人のことを言うんだよ」


「ひとは物じゃないよ?なんで自由に生きちゃダメなの?」


「難しい質問だね。そうだなぁ、例えばクララちゃんは物を買う時、お金を払って物を買うでしょ?」


「うん」


「だけど、お金がなくて、何も買えない。お腹が空いているけど食べ物を買えない。病気だけど薬が買えない。そんな時どうすればいいかな?」


「ええと、物を売る?」


「そうだね。野菜とかを売るよね?」


「うん」


「だけど、もし売るものがなかったらどうすればいいかわかるかな?」


「わからない」


「何も売るものがないときは人を売るんだ」


「ひとを?」


「そう。自分の子供だったり、夫、妻、親、そして自分を売るんだ」


「そんな・・・」


「人はね、高く売れるんだ。若い女性や若い男性、子供が特に高く売られる。だから、あそこにいる奴隷は全員、子供だったり、若い人ばっかりなんだ」


クラウンは鎖を付けられて歩かされている奴隷をみて、そう言った


「じゃあ、あそこにいるのはみんなお金がなくて奴隷になっちゃったの?」


「例外はあるけど、基本そうだね」


「れいがい?」


「奴隷になる理由のもう一つは、犯罪を犯すこと。とても悪いことをして捕まると、奴隷になることがあるんだ」


「ぬすみ?」


「そうだね。他だと、人を殺して捕まり奴隷になるって人も多いよ」


「そう・・・なんだ。でも、なんで自由にしちゃだめなの?」


「それは簡単さ。・・・・・勝手なことをしたりするとひどいことをされるからなんだ」


「おこられるの?」


「怒られるよ。酷い所だと叩かれたり、蹴られたり、鞭で打たれることもあるんだ」


「ひい・・・」


クララは顔を青くした


「怖いよね?奴隷の子たちも怖いから、自分の持ち主のいう事しか聞かないんだ」


「なんとかしてあげれないの?」


「助けたい?」


「うん」


「助ける方法は2つあるよ」


「2つ?」


「そう。奴隷の持ち主から奴隷を買い取るんだ。買ってしまえば、その奴隷はその持ち主の物ではなくなる。ただし、これは店や人によるけど、高い料金を支払う必要が出て来る」


「おかね・・・」


「もうひとつは、奴隷の持ち主を殺して奪う・・・だよ」


「ひっ!」


「残酷な話だよね。でも仕方がないんだ。人間とはそういう生き物だから」


クラウンの説明を聞いてクララは黙ってしまった


「クララ・・・・」


クラリスは心配した表情でクララを見つめている


「クラウンお姉ちゃん」


「なんだい?」


「京お兄ちゃんとお話がしたい!」


「魔スター君と?」


「うん!」


「・・・・・できるよ。ちょっと待ってて」


クラウンは右手を耳に当てた


「・・・・もしもし魔スター君?」


『ん?クラウンか?どうした?』


これはダンジョンマスターである北郷京のスキルの能力である

ダンジョンマスターと眷属は全員、どんなに離れていようと、いつでもどこでも会話が可能なのだ


「クララちゃんが魔スター君と話がしたいって!」


『クララが?わかった。代わってくれ』


京がそう言うと、クラウンがクララの耳に手を当てた


『もしもし、クララ?』


「京お兄ちゃん!」


『そうだよ。俺と話がしたいって聞いたけど、どうしたんだ?』


クララは意を決したような表情をしている


「京お兄ちゃん、お願いがあるの」


『お願い?』


「奴隷のひとたちをたすけてあげて!」


『!!』


「お金がかかるっていうのはクラウンお姉ちゃんから聞いたよ!わたし、なんでもする!我慢もする!だからたすけてあげて!!」


クララは泣きながら、京に助けを求めた


『ちょっとクラウンに代わってくれる?』


「・・・・うん」


クララはクラウンの顔をみた

クラウンはそれに気が付き、手を再度、自分の耳に当てた


「もしもし魔スター君?」


『クラウン、ちょっとそっちに行きたいから繋げてくれないか?』


「わかった!今、二人を連れて、人があまりいない場所に移動するね!」


『頼む』


そう言うと、クラウンはクララとクラリスを連れて、人があまりいない路地裏にやってきた


「おまたせ!今、繋げるよ?」


『ああ』


「《空間魔法 ディメンションゲート》!」


クラウンはその名を言うと、路地裏に魔法陣が光り出し、その中から銀色の扉があらわれた

そして、その扉がギイと音を立てて開いた

開いた直後、北郷京が歩いて扉をくぐり出ると扉は自動で閉まり、消えてしまった


「ありがとうクラウン」


「どういたしまして!」


「京お兄ちゃん!」


クララが京のことを呼ぶと、京に抱き着き、泣き始めてしまった

それを京は優しい表情でクララの頭を優しく撫でた


「京様、クララが我儘を言ってしまい申し訳ございません」


「大丈夫だよ」


京は抱き着いたまま泣いているクララの頭を撫でながら、しゃがみこんだ


「クララ、泣かないで?大丈夫だから。俺が来たからもう大丈夫だよ?」


「京お兄ちゃん・・・・」


クララはボロボロと涙を流しながら、京の顔を見上げた


「クララは優しい子だね。だから今回は特別に助けてあげる。我慢もなにもしなくていいからな?」


「いいの?」


「ああ。特別だぞ?」


「うん!」


やっとクララは元気を取り戻した


「3人は買い物を続けてくれ。奴隷のほうは、俺がやっておく」


「いいの?」


「クララに悪影響だからね。俺一人のほうがいい」


「わかったよ!お願いね!」


「よろしくお願いします。京様」


「おねがいします!!」


「まかせてくれ。あ、その前に両替したお金を預かっておくよ。買い物にはどのくらい必要かな?」


「大銀貨を何枚か頂ければ大丈夫かと思います」


「わかった。念のため、金貨1枚渡しておくから、大量に買い込んでくれ」


「わかりました京様」


そういって、俺はクラウンに金貨1枚を渡し、クラウン、クララ、クラリスら3人と別れ、一人奴隷商の店へとむかった














眷属


一鬼

ランスロット

東風

クラウン→→→王都イシュタリアへ

クレイゴーレム→→→ドワーフの村へ

スケルトンナイトリーダー

バンピールナイト

犬神

鬼・ランサー

鬼・アーチャー

鬼・アサシン

鬼・キャスター

コーカサスオオカブト

魂喰い


ゴブリン雄:1180体(+200)

ゴブリン雌:360体(+80)

スライム :  3匹

闇カラス : 10羽

スケルトン: 10体

化け猫  : 10体

妖狐   : 10体

魔狼   :  2体

ハニービー: 10体 


住民

クラリス→→→王都イシュタリアへ

クララ→→→王都イシュタリアへ

サンスネル→→→ドワーフの村へ

スローン→→→ドワーフの村へ

スインス→→→ドワーフの村へ


所有金額

9987万9千700シュール


所有貨幣

石貨 :0枚

銅貨 :500枚

銀貨 :47枚

大銀貨:10枚

金貨 :87枚

大金貨:10枚

白銀貨: 8枚

白金貨: 9枚

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