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第71話:信賞必罰

ランスロットとグィネヴィア

アーサー王物語の二人

せめて、ここでは永遠に一緒であってほしい

「結構増えたな・・・」


俺がダンジョンマスターになりたての頃は3体しか召喚できなかったのに、今ではかなりの種類の魔物を召喚できるようになっていた。

やはり『風』『獣』『虫』のダンジョンマスターを倒したことが影響しているようだ。

そして、召喚できる種類の量だが、『魔』『風』『獣』『虫』それぞれ4体ずつしか召喚できないようだ。

レベルが上がると増えるのかと思っていたが、もしかすると、レベルが50おきに1体増えるとかかもしれないな

俺はのんびりと草原の斜面に寝っ転んだままリストを眺めていた

そこへイージスから連絡が届いた


『お休みのところ申し訳ございません』


「どうしたの?」


『一鬼様たちがマスターを探しております』


「一鬼たちが?わかった。みんなはどこに?」


『はい。クララとクラリスの家付近におります』


「わかった。すぐに行くから一鬼らに動かない様言っておいて」


『かしこまりました』


そこでイージスとの連絡が終わった

そして俺はゆっくりと立ち上がり、クララとクラリスの家へと歩き始めた


・・

・・・


歩いて数分で家に着くと、一鬼らが待っていた


「おまたせ。俺を探してどうしたんだ?」


俺は一鬼に尋ねると


「見ればわかる」


一鬼はそう言って、横によけた

そこへ1人、前へ出た

それは、ランスロットだった


「ランスロット、進化したのか!?」


「ハイ。サキノタタカイノオカゲデ、シンカイタシマシタ」


そう告げたのは一際黒く輝く鎧を身に纏ったランスロットであった

黒い鎧は普段と一緒

何が違うかというと、傍らに真っ黒い馬がいることだ

普通の馬ではないことは一目でわかった

その馬はランスロットと同様、漆黒の肌。

そして青白く揺らめく炎を身に纏い、宙に浮かんでいた


「ケサ、オキマシタラ、コヤツガヨコニオリマシタ」


ランスロットはさも首があるかのように漆黒の馬へ視線をむけた


「なるほど。どれ、この馬さんを鑑定で見てみようか」


「オネガイイタシマス」


俺はそう言うと、漆黒の馬へと集中した


「ん?」


「イカガナサレマシタ?」


「・・・・何も見えない」


「ナント!」


『お話し中、失礼いたします』


「イージスは何か知っているのか?」


『多分ではございますが、この馬はランスロット様の体の一部だと思われます』


「ああ、なるほど」


「ナニカオワカリニ?」


「多分な。悪いけど、馬の横に立ってもらってもいいか?」


「ショウチ」


ランスロットは承諾し、漆黒の鎧を鳴らしながら、馬の横へ立った


「ありがとう」


礼を言って、再度、スキル『鑑定』を使った


ランスロット

レベル60

種族:首無し死霊騎兵

攻撃力:4500

守備力:8000

魔力 :2550

スキル:『切味向上』『魔力耐性 上級』『闇魔法強化』『魔王の眷属』『即死効果付与』『死炎』

ユニークスキル:『不壊の盾』

魔法:『闇魔法』『死霊魔法』


なるほど騎兵か

ランスロットとこの馬は一心同体のようだ

それにしても新しいスキル『死炎』ってなんだろう


『マスター、スキル「死炎」は悪霊やゾンビといった死霊を魂ごと燃やす青白い炎を生み出すスキルでございます』


イージスが俺の考えていることを察知したのか、聞く前に答えてくれた


「つまり、死霊には効果抜群ってことか?」


『その通りでございます』


「よかったなランスロット!中々のスキルだ」


「アリガトウゴザイマス」


「その馬はお前の半身だ。だったら名前でも付けてやんな」


「ナマエデゴザイマスカ?」


「ずっと馬って呼ぶのもあれだからな」


「カシコマリマシタ。デシタラ・・・・コヤツノナハ、『グィネヴィア』トナヅケマス」


「!!・・これも運命・・なのか」


俺は小さく呟いた


「アルジ?」


「いや、なんでもない。グィネヴィア、いい名前だ」


俺はグィネヴィアに近づき、頭を撫でた


「ランスロットを頼むよ?」


グィネヴィアを撫でて言うと、ヒヒンと小さく鳴いた


「あ、タイミングがいいかな?セイバーとバンピール、前に出てくれ」


不意に名前を呼ばれた二人は少し遅れて前に出た


「本来なら、昨日やっとけばよかったけど、タイミングが合わなくてな。名前を呼んだのはほかでもない。今回の戦いで活躍した二人に名前を授けようと思う」


「「!!?」」


そう名前だ

魔物にとっては名前を貰う事が何より嬉しいとの事

ならば、信賞必罰

手柄を上げた者には褒美をあげないといけない

このダンジョンではそれは厳守である

人間だろうが、魔物だろうが、亜人だろうが、それは厳守だ


「本当に名前を付けて下さるのですか!?」


セイバーは驚きつつ、俺に尋ねた


「なんで嘘をつかないといけないんだ」


「し、しかし名前は信頼する3人に付けるものでございます」


「それは外の常識だ。ここの常識ではない。『普通は違う』『非常識だ』そんなのは知らん。ここでは俺が、この北郷京が常識を創る。第一、ゴブリンに礼節や知識を教えている時点で他と違うだろ?」


「そ、そうですが・・・・」


「それに俺の家族に名前がないのは俺が嫌だ。ここではっきりさせると、俺は眷属全員に名前を付けてやるつもりだ」


「な、なんと・・・・」


セイバーは困惑しているのか、驚いているのか口をパクパクしている

そこへ


「セイバーヨ、ツマラヌコトヲキニスルナ」


ランスロットはセイバーの肩に手を置き言った

そして一鬼も


「そうだ。ますたーはこういう方だ。あきらめろ」


「は、はい・・・・」


「よし。ではまずセイバーの名前だが・・・・」


みんなが俺の言葉を待っているのか、俺の顔を静かに見ている


「セイバーの名前は『紅』だ」


「紅・・・・私の名前は紅!」


紅は名前を脳に刻むように何度も名前を言った


「受け取ってくれるかい?」


「はい・・・・はい!この紅、一生、マスターをお守りいたします!!」


紅は片膝を地に付けながら涙を流していた


「ヨカッタナ、クレナイ」


「いい名だ」


ランスロットと一鬼、他全員は紅へと拍手をした


「次はバンピールだな」


俺はバンピールへと視線を向けた


「申し訳ございませんマスター。わたくしは名を頂けません」



眷属


一鬼

ランスロット

東風

クラウン

クレイゴーレム

スケルトンナイトリーダー

バンピールナイト

犬神

鬼・ランサー

鬼・アーチャー

鬼・アサシン

鬼・キャスター

コーカサスオオカブト


ゴブリン雄:1180体(+200)

ゴブリン雌:360体(+80)

スライム :  3匹

闇カラス : 10羽

ゾンビ  : 10体

スケルトン: 10体


住民

クラリス

クララ

サンスネル

スローン

スインス

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