第66話:「虫」VS「魔」Ⅵ
「虫」を司るダンジョンマスターとの戦いも、残り数話
マンティア視点
「フザケルナッ!!ヘラクレスガシンダダト!!!」
マンティアは怒声を上げながら立ち上がり、報告をした下級の眷属を殺した
「ヘラクレスハケンゾクデイチバンツヨインダゾ・・・・」
マンティアは再び玉座に座りなおした
しかしさすがのマンティアも焦りを隠せないでいるのか、座っても落ち着きがない
「シカタガナイ・・・ヤルカ」
マンティアは苛立ちながら立ち上がり、部屋を出た
・
・・
・・・
ランスロットら視点
「・・・・・バンピお疲れ」
東風はバンピール・ナイトを労った
「お姉様・・・ありがとうございます!!」
バンピールは顔を赤くして喜んでいる
「ヨクヤッタナバンピール。イイタタカイダッタゾ」
「ありがとうございますわ!ランスロット様!!」
「アトハダンジョンマスターダケダナ」
「そうなのですか?」
「アア。アルジニキイタノダガ、ドウヤラオオクノダンジョンマスターハ、ケンゾクニナマエヲツケルコトヲイヤガルラシイノダ」
「何故ですの?」
「・・・・簡単なことよ。名前を付けると魔力を大量に消費してしまうから」
東風はランスロットの代わりに説明した
「それでは・・・わたくしはもう名前を貰えないということでしょうか?」
ここには一鬼、ランスロット、東風の三人が既に名前を付けてもらっている
バンピールは説明を聞いたうえで、不安になった
「ソレハナイナ」
「・・・・・それはないわね」
ランスロットと東風は同時に同じ答えを言った
「なぜわかるのですか?」
「・・・・まったく。バンピ、あなた、自分の主のスキルを忘れているわね」
「スキル・・・・・あっ!」
「ソウダ。アルジニハスキル『マリョクムゲン』をモッテイル」
「・・・・・このスキルがあれば名前も多く付けれるわ」
「ソレニアルジモ、ナマエハコンゴモツケテイクトオッシャッテイタ」
「本当ですの!」
「ウソヲツイテドウスルノダ」
「そうですわね・・・・よかった」
「ってことは、次の戦いで終わりですね」
「そうだな。だが、次の相手はダンジョンマスター、一番大変な戦いになるだろうな」
サンスネルの言葉にセイバーが同意した
「ダンジョンマスターハワレガアイテヲスル」
「・・・・・何言ってんの?私がやるわ」
ランスロットと東風は口論になりそうな時だった
『聞こえるか?』
北郷京から連絡が届いた
「ワガアルジ?」
「・・・・・マスター?」
『まずは相手の眷属を全員倒したことだが、さすがは我が眷属たちだよくやったな』
「オホメノコトバ、アリガトウゴザイマス」
『でだ、マンティアを誰がやるかでやはり揉めてたな?』
「モウシワケゴザイマセン」
「・・・・・ごめんなさい」
『お前たちはバトルジャンキーだからな。揉めるとは思ったよ。で、今回だが、ランスロットにやらせてやってくれ』
「・・・・・マスター」
『東風はレオパルトをやったろ?今回はランスロットにやらせてあげな?』
「・・・・・・マスターが言うなら」
「アリガトウゴザイマス、マスター」
『わかってくれてありがとう。最後に、誰も欠けないで戻って来いよ?待っているからな』
「カシコマリマシタ。カナラズヤショウリヲアルジニオトドケイタシマス」
「・・・・・ええ。必ず全員で戻るわ」
『ああ。じゃあ後でな』
通信が終わった
その時だった
「ギギギ・・・ミツケタゾクソドモガ!!!」
ランスロットらの前にマンティアが降り立った
「・・・・・そっちから来てもらえて助かったわ。探すのが面倒だったのよ」
「ソウダナ。サッサトオワラセ、アルジノモトヘモドルカ」
ランスロットと東風はバンピール、セイバー、サンスネルの前に歩き出た
「モドルダト?ソレハムリダナ!ナゼナラオレサマガミナゴロシニスルカラダ!!!」
「・・・・・やれないことは言わない方がいいわよ?」
「オマエタチハハナレテイロ」
マンティアの宣言に対して、東風は相手を煽る言葉を言った
そしてランスロットは戦いに巻き込まないように、バンピール、セイバー、サンスネルを後方へ避難させようと指示をした時だった
マンティアは右手の鎌をランスロットや東風ではなく、バンピールらへ当たるように振ってきた
「サセン」
振られた鎌はバンピールらへと当たることはなく、ランスロットの盾によって弾かれた
ランスロットのユニークスキル『不壊の盾』
これを発動していた
このスキルは守るべき者がいる場合、どんな攻撃からでも数秒守り弾くことができる
ちなみに、発動していられる時間は約2分だ
それを越すと20分は発動できない
だが、2分になる前に発動を止め、再発動すればまた2分発動できる
そのため、ランスロットはマンティアの攻撃を弾いた後すぐにスキルは解除した
「ナンデキレナイ!!オレサマノカマハドンナモノデモキレルハズダ!!!」
「ナゼ、テキニタイシテ、ジョウホウヲワタサナケレバナラン」
そう言ってランスロットはマンティアへと剣を頭上から振り下ろした
だが、腐ってもダンジョンマスター
ランスロットの攻撃はマンティアの左腕の部分に直撃したが傷一つ付かず弾かれてしまった
だがランスロットは慌てず、すぐさま後方へ下がり、距離を取った
「ギッギッギッ!!ナンダソノコウゲキハ?」
マンティアは嘲笑うかのように笑っている
「サスガニカタイカ・・・ナラコレハドウダ?《闇魔法 闇月》」
ランスロットは剣に闇の魔力を纏わせ、それを先と同じように頭上から振り下ろした
そして剣から闇の魔力が放たれ、マンティアへと飛んでいく
「ギッギッギッ!ナンドヤロウトムダダ!!」
マンティアは避けずにずっと笑っている
しかし、笑っていられるのも今の内である
ランスロットから放たれた闇の魔力はマンティアの左腕に直撃し、左腕を切り落とした
「ギィィィィィィィ!!!!?」
マンティアは予想外の出来事に驚き、あまりの痛さに悲鳴を上げた
眷属
一鬼
ランスロット
東風
クラウン
クレイゴーレム
スケルトンナイトリーダー
バンピールナイト
犬神
鬼・セイバー
鬼・ランサー
鬼・アーチャー
鬼・アサシン
鬼・キャスター
ゴブリン雄:980体(+700)
ゴブリン雌:280体(+140)
スライム : 3匹
闇カラス : 10羽
ゾンビ : 10体
スケルトン: 10体
住民
クラリス
クララ
サンスネル
スローン
スインス




