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第65話:「虫」VS「魔」Ⅴ

昔流行っていたムシキングを思い出した

東風の圧勝である

東風は腕を組んだのを崩さずに、地上にいるランスロットらの元へ戻った


「サスガダナ」


「流石です!東風様!!」


「凄いです!東風殿!!」


「お姉さま!流石ですわ!!!」


全員から賛辞を贈られた東風


「・・・・・そう?あいつが弱かっただけよ。名前持ちだったから期待したのに」


だが、東風はどうやらまったく物足りなさそうだ


・・

・・・


マンティア視点


「ヤンマガクタバリヤガッタカ」


ヤンマの敗北の報告を受けたマンティアは呟いた

そこへ


「次は俺様に行かせてくれ!マンティア様!!」


野太い声が響いた


「イケ」


マンティアは不機嫌な声で言った

名前持ちの眷属は残り1名なのに、一切慌てていない

まるで負けるとは思っていないようだ


・・

・・・


ランスロットらの視点


「・・・・・・物足りない。全くもって物足りない」


東風は空中に浮かんだ状態で、腕と足を組んで、ものすごく不機嫌そうに言った


「・・・・・次も私が相手していい?」


「ソレハ」


「駄目よ。お姉さまのお願いだろうけど、これだけは譲れないわ。次はわたくしが戦う」


ランスロットの言葉をバンピール・ナイトが遮った


「・・・・・・バンピ」


東風がバンピール・ナイトへ怒気を込め名前を言った


「ごめんなさいお姉さま。でもわたくしはもっと強くなりたい。お姉さまの隣に立ちたいのです。わかってください」


「・・・・・」


「コチヨ、アキラメヨ。コンカイハバンピール・ナイトニユズルノダ」


「・・・・・はあ。わかったわよ」


東風はため息をついた


「それで?俺様の相手は誰がしてくれるんだ?」


話していると、どこからともなく野太い声が響いた

皆が声のする方を見ると、そこには拳の骨をボキボキならしているアンタレスよりも筋骨隆々の魔物が立っていた

見た目は茶色の甲羅のような鎧を首、背中に付け、頭には鬼とはまったく違う形状の角が生えていた

そして、その魔物の横にはその魔物と同じくらいの長さの巨大な斧が置いてあった


「俺様の名前はヘラクレス。マンティア様の第1の眷属で最強の魔物だ」


ヘラクレス

名前でわかるだろうが、力持ちナンバーワンの虫カブトムシの魔物である


「それで、もう一度聞くぞ?俺様の相手は誰だ?」


「わたくしよ」


バンピール・ナイトはいつの間にヘラクレスの近くに寄ったのか、ヘラクレスの後ろにいた

それも細長い剣を両手に持ち首目掛けて切り落とそうとしている所だった

彼女の二本の剣はヘラクレスの首に直撃した

しかし、首を守っていたカブトムシの甲羅によって弾かれてしまった


「何だ?その攻撃は?痛くも痒くもねえな!!」


ヘラクレスは剣を弾かれたことによって体勢を崩したバンピール・ナイトへ太く大きい右拳で殴りつけた。

殴られそうになったバンピール・ナイトは咄嗟に二本の剣を交差させ拳を防いだが、殴られた威力を消すことができずにそのまま飛ばされてしまった


「んだよ・・他の連中を倒したっていうから、少しは期待してたのによ」


ヘラクレスはつまらなそうに一人呟いた


「で、次は誰が相手してくれんだ?」


「・・・・・」


ヘラクレスからの問いに対してランスロットらは答えはしなかった


「まだ・・・よ」


バンピール・ナイトはボロボロの姿で立っていた。

手には完全に折れた剣とヒビが入って今にも折れそうな剣を持っていた


「俺様は雑魚には興味ねえ。どっか行ってろ」


「・・・・ここからが本番よ」


「ったく・・・・ふんっ!!」


ヘラクレスは右手で斧を振りかぶり、ふらついているバンピール・ナイトへ振った


「《血液魔法 血盾》」


バンピールは左手を前に出し魔法を発動した

発動した途端、バンピールの身体から出ている血が左手に集まり、左手の先に大きな分厚い盾が生まれた

そして、その血で出来た盾でヘラクレスが振った斧を防いだ


「あ?」


「わたくしの際骨頂は・・・血が出てからよ!!《血液魔法ブラッドアーマー》《血液魔法ブラッドソード》」


バンピールが造った盾は徐々に液体に戻り、半分は体を纏い、半分はそのまま手の先に残った

体に纏った血液は徐々に固くなり、鎧となった

そして左手に残った血液はロングソードへと変わった

だがその剣は普通の剣ではない

その剣は空中に浮かんでいる


「切れないなら切れる剣でやればいいだけよ」


バンピールは軽く手を振ると、空中に浮かんでいる血のロングソードは勢いよく動き出し、ヘラクレスへ切りかかった


「そんなもので俺様の鎧が切れるとでも・・・・」


ヘラクレスは言い終わる前にロングソードはヘラクレスの腕の肉をえぐった


「なんだと!」


ヘラクレスは自分の腕の肉がえぐれたことに驚いている

が、すぐに正気に戻りすぐさまバンピールへ殴りかかった

しかし、そのこの拳は当たることはなかった


「《血液魔法 血鎖縛》」


バンピールの言葉と同時に、ヘラクレスの腕から流れている青い血が動き出し、鎖へと変わった

そして、すぐさまヘラクレスを縛り上げた


「糞が!邪魔くせえ!!」


ヘラクレスは動こうとしているが、鎖はヘラクレスの首や腕、脚を強く縛っているため中々切れない

バンピールは中々動けないでいるヘラクレスの隙を見逃さず、先程と同じように手を動かした

すると、先程までは大きなロングソードだったはずが、徐々に形を変え、先端が尖っており、人の腕ぐらいの太さをした針のような物になった


「これで終わりよ」


バンピールが再び手を動かした

手の動きに合わせ、空中に浮かんでいる針が血の鎖で動けないでいるヘラクレスへと向かって飛んで行った


「くそ・・・がっ!!」


さすがに危機感を覚えたヘラクレスは焦りながら、急いで鎖を千切ろうとした

しかし、すべて千切ることが出来ずに右半身を縛っていた鎖のみしか壊すことができなかった

その結果、ギリギリで急所は外すことができたが、右脇腹付近を血の針が貫通し、大きな穴が出来てしまった


「ぐうぅぅぅぅぅぅ・・・・・」


ヘラクレスはあまりの痛さに、貫通し穴が開いた場所を抑えつつ、唸り声をあげている


「あら?まだ死なないの?」


バンピールはあまりにの痛さに悶えているヘラクレスをゴミを見るかのような眼差しで見ていた

そして彼女は一度、溜息をし左手を天に向けた


「これで終わりよ」


バンピールが手を上げたと同時に、ヘラクレスの脇腹を貫通し、彼の青い血液で濡れた太い針は徐々に10本の針へと変えていき、ヘラクレスの頭上に移動した


「血が足りないからこれぐらいかしらね」


10本の針は先程の太さはなく、野球のバットぐらいの細さに変わっていた

脇腹から出血しており、また血の鎖が千切りきれていないこともあり、ヘラクレスは避けるのは無理だと悟った


「ちっ・・もう終わりか。俺様がこんな・・・・」


ヘラクレスが最後まで言い切る前にバンピールは天に向けていた手をヘラクレスへと向けた

それと同時に空中に浮かんでいた10本の針はヘラクレスの身体へと動き出し、彼の身体を十ヶ所にもわたって貫通し絶命した


「虫は虫らしく黙って死になさい」


バンピールは勝ったのが当たり前のような表情のまま、ランスロットらの元へ戻った

バンピールVSヘラクレスの戦いはバンピールの勝ちである








眷属


一鬼

ランスロット

東風

クラウン

クレイゴーレム

スケルトンナイトリーダー

バンピールナイト

犬神

鬼・セイバー

鬼・ランサー

鬼・アーチャー

鬼・アサシン

鬼・キャスター


ゴブリン雄:980体(+700)

ゴブリン雌:280体(+140)

スライム :  3匹

闇カラス : 10羽

ゾンビ  : 10体

スケルトン: 10体


住民

クラリス

クララ

サンスネル

スローン

スインス

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