第65話:『虫』vs『魔』 カブトムシのヘラクレス
昔流行っていたムシキングを思い出した
東風 視点
『虫』を司るダンジョンマスターのネームドモンスターであるヤンマとの戦いは私の圧勝である。
私は何事もなかったかのように、地上にいる仲間の元へと戻った
「サスガダナ」
「流石です!東風様!!」
「凄いです!東風殿!!」
「お姉さま!流石ですわ!!!」
ランスロット、セイバー、サンスネル、バンピール・ナイトの順に賛辞を贈られる
「・・・・・そう?あいつが弱かっただけよ。名前持ちだったから期待したのに手応えも何もないわ」
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マンティア 視点
「ヤンマガクタバリヤガッタカ」
ヤンマの敗北の報告を受けた俺は『魔』の連中らに対する怒りが先より増えているように感じる
「次は俺様に行かせてくれ!マンティア様!!」
この空間に野太い声が響く
「イケ」
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ランスロット 視点
「・・・・・・物足りない。全くもって物足りない」
東風へと視線を向けるが、『虫』のネームドモンスターであるヤンマが余りにも弱すぎて、逆に不機嫌になっている
「・・・・・ねえ、次も私が相手していい?」
「ソレハ・・・」
「駄目よ。お姉さまのお願いだろうけど、これだけは譲れないわ。次はわたくしが戦う番よ」
我の言葉をバンピール・ナイトが遮る
「・・・・・・バンピ」
東風は怒気を込めながら、バンピール・ナイトへ睨みつける
「ごめんなさいお姉さま。でもわたくしはもっと強くなりたい。お姉さまの隣に立ちたいのです。わかってください」
どうやらバンピール・ナイトも東風に譲る気はないようだ
「コチヨ、アキラメヨ。コンカイハバンピール・ナイトニユズルノダ」
「・・・・・はあ、わかったわよ」
「それで?俺様の相手は誰がしてくれるんだ?」
どこからともなく野太い声が響く。
皆が声のする方へと顔を向けると、そこには拳の骨をボキボキならしている、蟻のネームドモンスターのアンタレスよりも筋骨隆々の虫型の魔物が立っていた。
見た目は茶色の甲羅のような鎧を首、背中に付け、頭には鬼とはまったく違う形状の角が生えている。
まるで以前、主から教えて頂いたカブトムシと言う虫に似ている。
そして、その魔物の横にはその魔物と同じくらいの大きさの巨大な斧が置いてあった
「俺様の名前はヘラクレス。マンティア様の第1の眷属で最強の魔物だ。それで、もう一度聞くぞ?俺様の相手は誰だ?」
「わたくしよ」
バンピール・ナイトはいつの間に移動したのかヘラクレスの背後に立っており、彼女の両手に握っている細長い剣をヘラクレスの首目掛けて振ろうとしている所だった。
そして、ヘラクレスの背後を取った彼女の二本の細剣は、ヘラクレスは避けることなくそのまま奴の首へと直撃したが、首を守っていたカブトムシの甲羅により、二本の細剣は弾かれてしまった
「何だ?その攻撃は?痛くも痒くもねえな!!」
二本の細剣を弾かれ、体勢を崩したバンピール・ナイトをヘラクレスは太く筋肉の塊のような大きい右拳で殴る。
ヘラクレスの拳が目前と迫る中、バンピール・ナイトは咄嗟に二本の剣を交差させ拳を防ぐが、拳の衝撃を消すことはできずそのまま後方へと飛ばされてしまった
「んだよ。他の連中を倒したっていうから、少しは期待してたのによ。で、次は誰が相手してくれんだ?」
「まだ、よ」
ヘラクレス含め、我らは声のする方へ顔を向けると、そこには洋服が破れ、色んな箇所から血を流すボロボロの姿をしたバンピール・ナイトが立っていた。
手には、完全に折れた剣とヒビが入り折れそうな剣を握っていた
「俺様は雑魚には興味ねえ。どっか行ってろ」
「・・・・ここからが本番よ」
「ったく、ふんっ!!」
ヘラクレスは面倒そうに、右手で斧を握り、大きく振り上げ、今にも倒れそうなバンピール・ナイトの頭上へと振り下ろす
「《血液魔法 血盾》」
バンピールは左手を前に突き出すと、バンピールの身体から流れている血液が宙に浮かび、突き出している左手へと集まり、大きな分厚い盾へと姿を変える。
そして、彼女の血液で創られた大盾でヘラクレスの大斧を防ぐ
「あ?」
「わたくしの際骨頂は、血が出てからよ!!《血液魔法ブラッドアーマー》《血液魔法ブラッドソード》」
ヘラクレスの大斧を防いだ大盾は一瞬にして液体へと戻ると、宙に浮いている血液の7割は彼女の左手を伝い、そのまま全身を血液が纏い、血液はそのまま凝固し、強固な鎧と化した。
そして、彼女の左手に残った3割の血液は、液体からロングソードへと姿を変え、宙に浮く
「切れないなら切れる剣でやればいいだけよ!」
バンピールは軽く左手を振るうと、宙に浮かんでいた血液のロングソードの矛先がヘラクレスへと向くと、そのまま勢いよくヘラクレスの身体目掛け飛んでいく
「そんなもので俺様の鎧が貫通するとでも・・」
ヘラクレスが言い終わる前に、ロングソードはヘラクレスの肩へと突き刺さり、そのまま貫通した所で止まる
「ぐあっ!!」
ヘラクレスは自分の肩が貫通したことに驚いているが、すぐに正気に戻り、バンピールへと殴りかかったが、その拳は彼女に当たることはなかった
「《血液魔法 血鎖縛》」
ヘラクレスの拳が迫る中、ヘラクレスの肩から流れている青い血液が数本の鎖へと変わり、ヘラクレスの全身を縛り上げ、地面へ突き刺さる
「糞が!邪魔くせえ!!」
ヘラクレスは動こうと踠くが、鎖はヘラクレスの首や腕、脚を強く縛っているため中々切れない。
バンピール・ナイトは踠いているヘラクレスから視線を外さないように、先程と同じく左手を軽く振るう。
すると、先程まではロングソードの形状をしていた彼女の血液は、再び形を変え始め、先端が尖っている、人の腕ぐらいの太さをした針のような物となった
「これで終わりよ」
バンピールが再び手を振るうと、手の動きに合わせ、宙に浮かんでいる針が血の鎖で動けないでいるヘラクレスの胸へと向かって飛んで行く
「くそ、がっ!!」
さすがに危機感を覚えたヘラクレスは焦りながら、急いで鎖を千切ろうとするが、すべての鎖を千切ること叶わず、右半身を縛っていた鎖のみしか壊すことができなかった。
その結果、ギリギリで急所は外すことができたが、右胸付近を血液の針が貫通し、大きな空洞が出来てしまった
「ぐうぅぅぅぅぅぅ・・・・・」
ヘラクレスはあまりの痛さに、貫通し穴が開いた場所を抑えつつ、唸り声を上げている
「あら?まだ死なないの?」
バンピールはあまりにの痛さに悶えているヘラクレスをゴミを見るかのような眼差しで見下し、ため息を吐きながら左手を天に向けた
「これで終わりよ」
バンピールが手を上げたと同時に、ヘラクレスの右胸を貫通し、彼の青い血液で濡れた太い針は再び10本の細い針へと姿を変えていき、ヘラクレスの頭上へ移動する
「血が足りないからこれぐらいかしらね」
右胸から大量出血しており、血液の鎖が全て千切れきれていないヘラクレスには避けるのは不可能だろう
「ちっ、もう終わりか。俺様がこんな・・・・」
ヘラクレスが最後まで言い切る前にバンピールは天に振り上げていた左手をヘラクレスへと振り下ろす。
それと同時に、ヘラクレスの頭上に浮かんでいた10本の針はヘラクレスの身体へと降り注ぎ、彼の身体を十ヶ所にもわたって貫通した
「虫は虫らしく黙って死になさい」
血液の針に身体中を貫通されたヘラクレスはそのまま絶命し、塵へと変わった
眷属
一鬼
ランスロット
東風
クラウン
クレイゴーレム
スケルトンナイトリーダー
バンピールナイト
犬神
鬼・セイバー
鬼・ランサー
鬼・アーチャー
鬼・アサシン
鬼・キャスター
ゴブリン雄:980体(+700)
ゴブリン雌:280体(+140)
スライム : 3匹
闇カラス : 10羽
ゾンビ : 10体
スケルトン: 10体
住民
クラリス
クララ
サンスネル
スローン
スインス




