第54話:謝罪と家造り
YouTube見ながらだと集中まったくできない・・・・
「お帰り下さい」
青空の下、クラリスの声が草原エリアに響く
「いえ!許して頂けるまで帰ることはできません!」
サンスネル、スローン、スインスはクラリスとクララの親子に頭を下げ続けていた。
頭を下げられているクラリスはクララを庇うように前に立つ
「何度頭を下げようとも許すことはできません」
クラリスは頭を下げている三人を睨んでいる
「・・・・・」
サンスネルらはただ黙って聞いていた
「例え、あなた方があの男たちと違うと言っても、同じ騎士じゃないですか。私には娘がいます。万が一があるかもしれません」
「私たちはそのようなことは・・・」
「しないかもしれませんが、するかもしれない。あなた方王国騎士は信用できません」
「それは・・・・」
「あなた方はそれほどまでに許されないことをしたのです」
「そう、ですね・・・・」
クラリスがサンスネルらに強く言っていると、後ろからクララが顔を出す
「ねぇ、お母さん」
「なに?クララ」
「・・・・許してあげよ?」
「え?」
「この人たちちゃんと謝っているよ?悪いことをしたらちゃんと謝らないとダメっていつもお母さん言ってたじゃん!」
「それは、そうだけど」
「それに、この人たちは村を燃やした人たちと違うよ」
「・・・・・・ええ、そうね」
「だから、許してあげよ?」
クララは母の顔をじっと見ていた。
そこへずっと黙って、彼らの道行を眺めていた俺が声を発する
「クララもこう言ってる。それにこの3人は信用できるし、俺に免じて許してやってくれ」
俺もクラリスへ頭を下げる
「京様!?あ、頭を上げてください!」
「いや、許してあげてくれるまで頭を上げない」
「なんでそこまで・・・・」
「こいつらはもう仲間だ。仲間を信じてもらえないのは少し悲しい」
「・・・・・」
「本当に、本当に申し訳ございませんでした!!」
「申し訳ございません!!」
「・・・・・申し訳ない」
俺に続き、サンスネル、スローン、スインスも頭を下げる
「お母さん?」
「・・・・・顔を上げてください」
3人は顔を上げる
「・・・・許すには条件があります」
「条件?」
「はい。条件とは、娘を、私たちの住む場所を守ってください。今度は必ず・・・」
「はい!・・・はい!!今度は必ずあなた方を・・・・居場所を・・・守ります!!!」
「約束する。今度こそ絶対に守る!」
「・・・・・絶対」
サンスネル、スローン、スインスは涙を流しながら誓う
「ありがとうクラリス。クララも許してくれてありがとな」
俺はクララの頭を撫でた
「えへへ」
「京様に頭を下げられては仕方がありませんからね」
「ありがとう」
「京殿。我らは今からどうすれば?」
「そうだな。今日は宴があるからそれまで自由にしてていいぞ?」
「宴ですか?」
「ああ。新しい仲間ができたら夕食は宴にするって決めてるんだ」
「そんな!私たちの為に・・・」
「こういうのはしっかりとやらないとな。あ!クラリス、クレイの所で夕食の準備手伝ってあげてくれないか?」
「わかりました。クララはどうしましょう?」
「そうだなぁ・・・」
「わたしもお手伝いしたい!!」
クララは俺の顔をじっと見つめてくる
「そうだな、じゃあ、この3人にここらへんのことを教えてあげてやってくれ」
「わかった!!!」
クララは目をキラキラさせていた
「では私はクレイ殿のところに行ってきます。クララもしっかりね?」
「うん!!いってらっしゃい!」
そういって、クラリスはクレイの元へ向かった
「じゃあ、3人の案内は任せたよクララ?」
「うん!京お兄ちゃんは?」
「俺は3人の家を建てる」
「家を建ててくれるのか!?」
スローンは驚いていた
「そりゃあな。プライベートはしっかりとしないとな」
「すまないが家を建てる所を見させてくれ」
「ん?別にいいけど」
「俺は建築に興味があってな」
「わかった。2人はいいか?」
「はい、大丈夫です。スローンには後で教えますね」
「頼む」
「それじゃあ、さっそく行こう!お兄ちゃんたち!!」
サンスネルとスインスはクララに連れられ、どこかへ行った
「我儘を言って申し訳ないな」
「いいんじゃないか?ここは基本自由だ。殺しや盗みなどの悪さをしなければなんだっていい」
「自由だな」
「自由だ。ただもしここのルールを犯した場合は俺もしくは眷属によって裁かれる」
「なるほどな。抑止力みたいなものか」
「そうだ。だけど今は良いが、今後人数が増えたときが少し不安だ」
「そうだな。人や魔物が増えると統率が難しい」
「そう。だから、お前らには今後ここに造る街の警備を頼むつもりだ」
「そうか」
「驚かないのか?」
「街をつくるということにか?」
「ああ」
「今更だな」
「そうか」
「警備は任せろ。あんたには恩があるからな」
「気にしなくていいのに」
「俺らは騎士だぞ?」
「・・・・そうだな」
「で、どこに家を造るんだ?」
「そうだな、今後、街を造りやすいようにこいつらの家は一列で造るか。ちなみに庭と風呂は全部の家に造るつもりだ」
「すごいな・・・・」
「それがここの常識だ。慣れろ」
「マジか・・・」
ここに街をつくるのが俺の目標だ。
一家族一軒、庭、風呂付きの二階建てが基本となるだろう。
今は魔法で建てているが、ゆくゆくは職人を勧誘して、職人に建ててもらいたいものだ
「家の場所だが、クラリスの家の道を挟んだ向かい側にお前達3人の家をそれぞれ造るつもりだ。3人並びで大丈夫か?」
「大丈夫だ」
土地は余るほどある、ゆっくり街を造っていこう。
もっと住人が増えたら、学校や病院、図書館、レストラン、銭湯とかも造ってみたいもんだな
「さてとさっそく建てるか」
クラリスの家から道を挟んだ向かいの地面に種を植える
「《樹木魔法ツリークリエイト》」
俺が種を植え付けた地面から芽が飛び出すと、その芽が急成長し始め、一本の大きく太い樹木に育った。
そして、その大きく太い樹木がメキメキと音を立てながら、壁、床、屋根と姿を変え、あっという間に家の形となった
「・・・・・・」
それを見たスローンは口を開けて、呆然としていた
「悪いな。俺は家を魔法で建てることはできても技術で建てることはできないんだ。参考にならんだろ?」
「あ、いや、こっちこそなんか悪かったな。魔法で造るとは思わなかったから・・・」
「そりゃそうだ。大工が趣味な人が見たいと言ったらそういう事なんだろうからな」
俺とスローンの間に気まずい空気が漂う
「ゴホンッ、で?こうなることを予想できたのに俺を連れてきたってことは何かあるのか?」
「ああ。俺の魔法はただ物を作るだけだ。魂が入っていない。それだと物の耐久度にも関わってくる。だから、スローンには木製の道具をたくさん造ってもらいたいんだ」
「いいのか?」
「何が?」
「てっきり戦力として連れてこられたかと思ったが」
「もちろんそれもある。だけど、やりたいことをやらせていたほうが人間伸びるだろ」
「優しいな」
「そうか?そういうものだろ?」
「ふっ、良い王になりそうだな」
「そりゃどうも」
「んじゃ、あと二つ、さっさと建てちゃうか」
俺は残りの家も完成させ、夕食の宴まで家づくりの話や他にも色んな話をした
眷属
一鬼
ランスロット
東風
クラウン
クレイゴーレム
スケルトンナイトリーダー
バンピールナイト
犬神
ホブゴブリン・セイバー
ホブゴブリン・ランサー
ホブゴブリン・アーチャー
ホブゴブリン・アサシン
ホブゴブリン・キャスター
ゴブリン雄:180体
ゴブリン雌:120体
スライム : 3匹
闇カラス : 10羽
ゾンビ : 10体
スケルトン: 10体
住民
クラリス
クララ
サンスネル
スローン
スインス




