第50話:賠償金請求
記念すべき50話目!
サンスネル 視点
「何者だ!!?姿を見せろ!!!」
国王と王妃を守るように王国騎士団総団長のイカロスは剣を構える。
すると、何もなかった空間に突如、魔法陣が現れ、その中央に赤い扉が出現した。
そして、扉が開くと変な仮面を側頭部につけた子供と黒い鎧姿の者、最後に若い男性が姿を現すが、黒い鎧姿の者は以前見逃してもらった幽霊騎士殿にそっくりである
「はじめまして、イシュール王国の皆さん。わたくし、『魔』を司るダンジョンのダンジョンマスターをやらせて頂いております北郷京というものです。以後お見知りおきを」
それは今、我が国が攻めているダンジョンの名であった
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北郷 視点
挨拶をしてから、俺はゆっくりと玉座の間にいる者の顔を見渡す。
ある程度の情報はこいつらの話声で把握しており、玉座に座っている白髪の60代ぐらいの髭を蓄えた爺さんが国王イシュール五世であろう。
そして、その横に不安そうにしている綺麗な金髪の20代後半か30代の美女は予想だが国王の妃だろう。
最後に、前回見逃した騎士3人、確かサンスネル、スローン、スインスと名乗っていたはずだが、その三人と、見た感じ偉そうにしている騎士が王国騎士団総団長のイカロスかな。
他に知らない騎士が一人いるけど、一般兵士のようだからどうでもいい
「ゆ、幽霊騎士殿!!?」
「サンスネルカ、ヒサシイナ。コンナカタチデサイカイスルコトニナルトハナ」
「そ、そうですね。ちなみにそちらの方があなたの?」
サンスネルは俺をチラッと視線を向ける
「ソウダ。コノオカタガ、ワガアルジダ」
「そうですか・・・」
「ソシテ、テイセイヲヒトツ。ワレハナマエヲアタエラレタ。ワガナハ、ランスロット。コンゴハコノナマエデヨベ」
「ラ、ランスロット殿ですね?わかりました」
「話してる最中申し訳ないが、君がランスロットが言っていたサンスネルかな?」
「はい。サンスネルと申します」
俺はサンスネルの後ろに剣を構えている厳つい男とスキンヘッドに目をむけた
「後ろにいる二人がスローンとスインスかな?」
「そうだ」
「・・・」
なるほど
確かにスローンは真面目そうだし、それにスインスは東風以上の無口な男のようだ。
三人に挨拶をしていると、後ろの王国騎士団総団長が話を遮り怒鳴り散らす
「貴様ら!!何を悠長に話をしている!!そいつは害虫だ!さっさと殺せ!!!!」
うん。
この男が上司って嫌だな、向こうの世界ならパワハラとかですぐクビになりそう。
とりあえず無視
「貴様、話を聞いているのか!!それに貴様は誰の前に立っている!このお方はこの国の王イシュール五世様であるぞ!!!害虫が図が高いわ!!!!」
「・・・・・」
「無視をするでな・・・・」
「《重力魔法 万有引力》」
王国騎士団総団長が言い終わる前に、サンスネルら三人と美人な妃さん以外の重力を数倍にして、地面に這いつくばらせる
「な、なんだっ!!?」
地に這いつくばっているイカロスが困惑している
「お前うるさいよ?ちょっと黙っていろ」
俺はイカロスを見下しながら言うが、後ろから非難の声が響く
「やりすぎです!!!おやめてください!!!」
サンスネルがやめるように懇願する
「え?止めないが?」
止めたら止めたで五月蠅そうだ
「そんな、ランスロット殿!!」
サンスネルはランスロットに助けを求めるが
「トメルキハナイ。アルジハオコッテイルノダ。ドウホウヲナンニンモコロシタノダ、コウナルハヒツゼン」
「ぐ・・・・」
「さてとそろそろ良いかな。では、なんで俺がここに来たのかわかるかな?イシュール五世殿?」
俺は這いつくばっているイシュール五世へ質問する
「貴様!!王に向かって何たる無礼を!!!」
「・・・・・」
俺は無言で名前も知らない全身鎧姿の騎士へ手をかざし、さらにその騎士に掛かる重力をさらに上げた。
すると、何十倍の重力に押し潰されている騎士の全身の鎧が砕け散り、すべての肉が潰され、体のあらゆる穴から血が溢れ出し、まるで車に轢かれたカエルのようなぺちゃんこな死体が出来上がった
「可哀そうにお前が勝手に喋ったから死んじゃったね?ちなみに次、喋ったら王様の身体を少しずつ潰していくからよろしく」
「・・・・・!!!?」
イカロスは驚愕したような顔をしているが、黙ってはくれた
「ではイシュール五世殿、おわかりかな?」
「・・・・・我を殺しに来たのか?」
「残念、不正解だ。ランスロットが言った通り、俺の同胞が多く死んでしまったのでね。賠償金を支払って頂きたく参ったのですよ。まあ、貴方の選択次第では殺すことにもなりますが」
「賠償金か、どのくらいだ?」
「そうですね、1億シュールぐらいかな」
シュール
イシュール王国で流通している通貨
「1億シュールだと!!ふざけるでないわ!!!」
「払えないですか?」
「そんな大金払う気はない」
「そうですか。《重力魔法 愚羅毘呑》」
俺は残念そうな顔を浮かべながら右手を頭上へ向けた
「なにを・・・」
「貴方は何か勘違いをしてますね?これは相談でもお願いでもない、これは命令だ。命令に従えないならこの国に隕石を落とす」
「なっ!!?ふざけるな貴様!!」
「いいのか?そんな悠長にしてて。早く合意しないと落ちて来るよ?」
「ぐっ・・・・」
「あとどのくらいで落ちて来るかな?この国の人は無能な国王の為に全員死んでしまうのか可哀そうに・・・・」
「わ、わかった!!支払おう」
「ありがとうございます」
「すぐに支払う。だから、魔法を解除してくれ!国の皆を助けてくれ!!!」
一応国王として、民を想う気持ちはあるようだ
「あ、魔法は発動してないから安心してくれ」
「な・・・・・」
嘘も方便とはよく言ったものだ
「では、すぐ用意してもらいましょうか」
俺は這いつくばっている奴らの魔法を解除したが、その瞬間、王国騎士団総団長イカロスが勢いよく立ち上がり、俺の首を刎ねようと剣を大きく振りかぶる
「死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
眷属
一鬼
ランスロット
東風
クラウン
クレイゴーレム
スケルトンナイトリーダー
バンピールナイト
犬神
ホブゴブリン・セイバー
ホブゴブリン・ランサー
ホブゴブリン・アーチャー
ホブゴブリン・アサシン
ホブゴブリン・キャスター
ゴブリン雄:180体(+80)
ゴブリン雌:120体(+20)
スライム : 3匹
闇カラス : 10羽
ゾンビ : 10体
スケルトン: 10体
住民
クラリス
クララ




