第45話:『獣』vs『魔』 決着
これにてダンジョンバトル終了~
「《風魔法 暴風竜の咆哮》」
俺の目と鼻の先にいたレオパルトは巨大な竜巻に飲み込まれ、遥か遠くまで吹き飛んだ
「助かったか。ありがとう、そしておかえり東風」
「・・・・ただいま」
背後から声が聞こえる。
安心する俺の大切な眷属、東風の声が背後から聞こえ、そちらを振り向くと長い黒髪を靡かせた東風が立っていた。
以前の姿は高校生ぐらいの幼さが残る姿だったが、今は大学生ぐらいの大人の女性に成長していた
「どうだった?」
「・・・・たくさん休めた。休みすぎて逆に疲れた」
「そうか」
「・・・・で、さっきの獅子、あれって何?」
「レオパルトだ。真の姿らしい」
「・・・・そう、よかった。まだ終わってなくて」
彼女は顔に付けている能面を少しずらし、顔を覗かせたが、初めて彼女の顔を見ることができた。
彼女の右目から頬にかけて火傷があるが、かなりの美女だ
「・・・・マスターとランスロットは休んでて。あとは私がやる」
東風の身体からレオパルトに匹敵するレベルの魔力が溢れる
「頼む。少し疲れたわ」
「ワレハツカレテハイヌガ、ココハオヌシニマカセヨウ」
俺とランスロットは疲れて倒れこんでいるクラウンの横に座り、東風の戦いを見守ることにした
「大丈夫か?」
「長時間座るのはやっぱり疲れるよ!」
クラウンはもう座るのが嫌なのか寝転んでいる
「クラウンのおかげだ。ありがとう」
「僕は魔スター君のものなんだから当たり前だよ!!」
「アルジ。ホントウニカノジョニマカセテダイジョウブデショウカ?」
「ん?大丈夫だよ」
「ナゼ?」
「あれを見てみ」
俺が指を指した咆哮を見るとそこには背中を大きくえぐられて血を噴き出しているレオパルトの姿があった
「ぐぅ、畜生が!!いてぇ、いてぇぇぇぇ!!!」
レオパルトはあまりの痛さに空気が揺れるほどの咆哮を見せた
「・・・・わざわざ大きくなってくれて助かるわ。《風魔法 暴虐の風剣》」
東風は右手を上げると、彼女の頭上に10個の小さな魔法陣が現れた
「・・・・まずは10で様子見ね」
魔法陣の中から緑色の風を圧縮した短剣が生まれ、レオパルトの体目掛けて飛んでいく。
レオパルトの眷属であるシャトーブリアンを殺した風魔法だが剣の形状が違う。
どうやら意のままに変えれるようだ
「はん!!そんな短剣で俺を傷付けれると思ってんのか!」
獅子の姿のレオパルトは飛んでくる短剣を避けるわけでもなく、そのまま身体で受けた
「ぐあっ!!なんだこの剣!!!」
短剣は奴の身体を貫通し、地面の奥底まで貫いていく
「・・・・10だと足りないか。なら」
東風は先と同じように手を上げると、再び彼女の頭上に数えきれないほどの魔法陣が現れた
「100なら?」
100の魔法陣から緑色の風を圧縮した短剣がレオパルト目掛け発射された。
まるで、どこぞの金ぴか英雄王のようだ
「くそが!!!」
レオパルトは避けようと動こうとしたが背中の傷で思うように動けず、100の短剣が直撃してしまう
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
奴の身体から大量の血と魔力が流れ出る。
その影響なのか獅子の身体を保つことができなくなったレオパルトは人型の姿に戻る。
それも背中の肉をごっそりえぐられ、身体に無数の刺傷がある状態で
「が・・・あ・・・」
レオパルトは息も絶え絶えの状態だ
「・・・・・そろそろ終わりね」
「ああ。楽しかったぜ」
「・・・・・私もよ」
レオパルトはそのまま地面に倒れると、身体が光始めた
「・・・・これは?」
「そろそろみたいだな。まあなんだ、頑張れよ」
「・・・ええ」
「達者でな」
レオパルトはその言葉を最後に身体が灰となり消滅した。
レオパルトの消滅が確認が取れた瞬間、ダンジョンに声が響く
『『獣』を司るダンジョンマスターであるレオパルト死亡により、『魔』を司るダンジョンマスター北郷京の勝利を宣言いたします!!!!』
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??? 視点
レオパルトが死亡した同時刻、とある場所にて
「・・・・・・さよならレオパルト」
とある人物が片手にワイングラスを持ちながらレオパルトの死を悲しんでいた
眷属
一鬼
ランスロット
東風
クラウン
クレイゴーレム
スケルトンナイトリーダー
バンピールナイト
ホブゴブリン・セイバー
ホブゴブリン・ランサー
ホブゴブリン・アーチャー
ホブゴブリン・アサシン
ホブゴブリン・キャスター
ゴブリン雄:315体
ゴブリン雌:100体
スライム : 3匹
闇カラス : 10羽
ゾンビ : 10体
スケルトン: 10体
住民
クラリス
クララ




