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第43話:『獣』vs『魔』 東風

初の正式なダンジョンバトル

まだまだ続きます

烏天狗 視点


声がした背後を振り返ると、そこには『獣』のダンジョンマスターが立っていた


「よう」


「・・・・・『獣』のダンジョンマスター、レオパルト」


「おうよ」


(・・・・・まずいわね。少しでも魔力を回復しようと思ったのに)


私は胸の内で悪態をついた


「お前さん、中々やるな。俺の配下をあんな簡単に倒すとはな」


「・・・・そうかしら?ダンジョンマスターに褒められて嬉しいわね」


「そうか、よ!!!」


私が一瞬、ほんの一瞬、瞬きをしたその隙、私の視界から姿を消したレオパルト


「っ!!!?」


その一瞬で私の懐に入られた。

すぐさま背後に飛び退いた


「甘いぜ!」


レオパルトは飛び退いた私を追いかけ、右拳に力を込め、私の脇腹を殴る


「かはっ!!!」


私は殴られた位置から数キロ離れた場所まで殴り飛ばされた。


「おいおい、どうした?そんなもんかよ?」


殴り飛ばされ、地面を抉りながら停止した私はふらつきながらも立ち上がる


「・・・・なめるな」


私の体の至る所から血が流れ落ち、顔に付けている能面の隙間も血が流れ落ちた


「・・・・《風魔法 暴風竜の咆哮》!!」


私の背後に竜巻が発生し、竜巻の先端が竜の頭の形になる。

そして余裕そうに腕を組んでいるレオパルトへ、竜の口から竜巻のブレスを放つ


「いいぞ!受けて立つ!!!」


レオパルトは避けることもなく竜巻に飲み込まれた


「・・・・これで少しは時間を稼げるはず。今のうちにどこかに身を隠さないと」


私はレオパルトから身を隠すため、遠くにある森を目指して移動しようと飛び立とうとした瞬間、声がした


「いい魔法だ。俺じゃなかったら危なかったかもな」


レオパルトの声だ。

奴は竜巻に飲み込まれながらも、飛ばされることはなく、その場に仁王立ちしていた


「・・・・・化物ね」


「今更だろ?俺らダンジョンマスターはみな化物だ」


「・・・・・くっ」


魔力は無く、自慢のスピードでも追いつかれ、戦う体力さえ無い


(・・・・・・私はここでリタイアね。マスターともっと一緒に戦いたかったけど、それは無理そうね)


私は走馬灯のように、マスターの顔を思い浮かべた


(最後にマスターに会いたかったけど、それも無理ね)


「あばよ嬢ちゃん」


私の目と鼻の先に、レオパルトの拳が迫り来る


(さよならマスター)


私の顔に拳が当たるか当たらないギリギリの瀬戸際、レオパルトの顎に土で創られた拳が直撃し、レオパルトは宙を飛び、地面に叩きつけられていた


「・・・・・え?」


私はなにが起きたのかわからず呆然としていると、背後から安心する人の声が聞こえた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

北郷 視点


「何を勝手に死のうとしてんだ?」


「あ・・・・」


「まったく・・・・・」


「マ・・スター・・・」


「お前にはまだやってもらいたいことがあるんだぞ?なあ烏天狗。いや、東風(こち)


「東風?」


「そうだ。お前の名前だよ東風」


「東風、私の名前・・・」


「おいおい、親玉の登場か!!!」


地面に叩きつけられていたレオパルトは、勢いよくマスターの顔を目掛け殴りかかる


「サセヌ!!」


レオパルトの拳はランスロットの持つ盾により防がれた


「ぬ!!」


レオパルトは己の拳を防がれると、次に何が来るのか察知したのか飛び退いた


「ハズシタカ」


ランスロットは剣を横一閃で振るったようだが、どうやらレオパルトに避けられていた


「ネームドか!」


「ワガナハ、ランスロット!アルジニツカエシキシナリ!!!」


「いいなお前」


「ランスロット!少しの間、頼めるか?」


「マカセヨ」


ランスロットは剣と盾を構え、俺と東風の前に立つ


「さて、東風。どうする?このまま終わりにするか。それとも戦うか?」


「・・・・戦いたい。けど」


「戦意は喪失していないな。なら、頼む。クラウン」


「了解!!僕に任せてよ!」


クラウンは俺の後ろからひょっこり顔を出す


「僕はこれでもオクロック様に生み出された存在だよ?空間操作はお手の物さ!!」


「クラウンの魔法で、《空間魔法 精神空間》というものがあるらしい。今いる空間に別の空間を作り出す魔法で、その空間に流れる時間はこっちとは違うらしい」


「??」


どうやら俺の説明ではわからないらしい。

俺って昔から説明は下手なんだよなぁ


「つまりわかりやすく言うと、こっちでは1分だけど、僕が創る空間だと1時間になるってことだよ」


「・・・・それって?」


「俺とランスロットで30分を稼げば、30時間は休めれるってことだ」


「!!」


「ただ魔法を使ってる間は僕は動けないから、魔スター君、ランスロット君に頼ることになっちゃうけど大丈夫かな?」


「モチロンダ!」


「俺も大丈夫だ」


「時間になったら、自動で戻ってこれるようにしてるから、安心してね!」


「待ってるから、しっかり休んで来い!」


「・・・・うん。強くなって戻ってくるから、待ってて」


「じゃあ、始めるね!《空間魔法 精神空間》!」


クラウンはその場に座り込むと、地面に緑色の扉が横たわるように現れ、音を立てて開く。

開いた扉の先はどこに通じているのか、真っ暗闇である


「行ってこい」


「・・・行ってくる」


東風は暗闇を気にせず、緑色の扉の中へ入っていった


「そろそろ良いか?んじゃ、第2ラウンドの開始だな」


レオパルトはわざわざ待っててくれたのか、腕を組んで立っていた



眷属


一鬼

ランスロット

東風

クラウン

クレイゴーレム

スケルトンナイトリーダー

バンピールナイト

ホブゴブリン・セイバー

ホブゴブリン・ランサー

ホブゴブリン・アーチャー

ホブゴブリン・アサシン

ホブゴブリン・キャスター



ゴブリン雄:315体

ゴブリン雌:100体

スライム :  3匹

闇カラス : 10羽

ゾンビ  : 10体

スケルトン: 10体


住民

クラリス

クララ

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