第42話:『獣』vs『魔』 三獣士
正式なダンジョンバトル
まだ続きます
北郷 視点
「なにあれ!!!?」
クラウンは突然大きな声を上げた
「ん?」
「ん?じゃないよ!!えっ?名前与えてないんだよね?それなのにあの強さ・・・」
「凄いだろ」
「凄すぎるよ!!あれなら低級のダンジョンマスターぐらいなら倒せるよ!」
どうやら烏天狗はダンジョンマスターに匹敵するレベルらしいが、烏天狗が褒められると自分も嬉しい気持ちになる。
だが、烏天狗で低級のダンジョンマスターを倒せるなら、一鬼とランスロットも低級のダンジョンマスターぐらいなら倒せるだろう
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烏天狗 視点
《風魔法 暴虐の風玉》によりできたクレーターを見ながら烏天狗は不満を口にしていた
「・・・・・数匹は残ると思ったのだけど、弱すぎて全滅してしまったわね」
バトルジャンキーの烏天狗には前菜にもならないらしい
「・・・・物足りないけど、力を温存しておかないと」
彼女は宙を飛びながら辺りを見渡し、次の獲物を探していた
「・・・・ん?強い気配が3体いるわね?ネームドモンスターかしら?」
遠くにいるのか私の視力では見当たらないが、強い気配を遠くに感じ取れたおかげで敵を見つけることができた
「・・・・・少しは歯ごたえがあればいいな」
期待を込めた言葉を呟き、気配のする方へと飛んだ。
飛び始めてから、10分ほどしたころ、自分の視力でなんとか見えるぐらいの距離ではあるが、3体の魔物が私を待ち受けていた
「・・・・・強いわね」
飛ぶのを止め、地に降りた烏天狗。
すると、黒い毛並みをしたゴリラは私に気がつき、天にも響く声量で声を発する
「待っていたぞ!!我ら三獣士!!貴様をここで殺す者だ!!!」
「・・・・・・三獣士?」
「そうだ!!我は経立のゴイン!!」
経立って猿の妖怪だったはずだけど、まあゴリラも猿の仲間か。
次は着物姿の女性が声を上げた
「あっちは四尾の狐!狐妃!!」
最後に巨大な斧を持った牛が名乗り出た
「俺はミノタウロスの王!シャトーブリアン!!」
なんか美味しそうな名前
「我ら三獣士はレオパルト様から唯一名を与えられた存在!!レオパルト様の元に行きたいのなら我らを・・・」
ゴインが言い終わる前に、その言葉は遮られた
「・・・・・《風魔法 暴風竜の咆哮》」
ゴインが立っていた場所には足だけが残り、地にはえぐれたような跡が残っていた。
烏天狗の背後に一本の長く細い竜巻が出来ており、その竜巻の先端が竜の頭のような形状となっており、口が開いている
「・・・・・長い」
経立のゴインは背後の暴風竜のブレスにより足のみを残し、殺し去った
「「ゴインっ!!!」」
「・・・・何を呑気に喋ってるの?ここは戦場よ?」
「この!!」
狐妃は扇子を構え
「何よ、その仮面!!どうせブサイクな顔なんでしょうね!『魔』のダンジョンマスターもブサイクだし・・・・」
四尾の女が私とマスターの暴言は吐いていたが、途中で止まる。
なぜなら、狐妃は爆散したかのように肉片が辺りに飛び散っていた
「・・・・・私のことはいい。だけどマスターを侮辱することは許さない」
私は気づかれないよう《風魔法 暴虐の風玉》を発動し、短時間風を圧縮した小さな黒い球体を四尾の女の口に放り込んだ。
その結果、小さな球体は狐妃の肺の内壁に接触し、肺の中で圧縮した風を解放、肉体を爆散させた
「ゴイン!!狐妃!!!」
「・・・・・残りはお前だけだ」
私はマスターへの侮辱発言のせいで不機嫌になってしまった
「くそ!!貴様!!!」
シャトーブリアンは斧を振りかぶり、私の脳天目掛けて振り下ろす
「死ねぇぇぇぇっ!!!」
「・・・・・・《風魔法 暴虐の風剣》」
私の右手に風が集中し、巨大な緑色の剣が生まれ、シャトーブリアンの斧を防いだ。
というより、斧が剣に触れた瞬間、斧がバターのように切れた
「なっ!!?」
「・・・・・これで最後」
私は巨大な緑の剣をシャトーブリアンの脳天目掛け振り下ろした
「レオパルト様・・・・・」
シャトーブリアンは縦に真っ二つに裂け、塵となり消滅した。
これで残りは『獣』を司るダンジョンマスターであるレオパルトのみ
「・・・・・ふう。少し疲れたわね」
流石に魔力を使いすぎたのか疲れてしまい、飛ぶのを止め、草原に降りて羽を休める
「へえ~、あいつらを倒したのか」
「!!?」
私の背後から声を掛けられた
「・・・・最悪ね。こんなタイミングで会うなんて」
背後へ振り返ると、『獣』を司るダンジョンマスターのレオパルトが立っていた
眷属
一鬼
ランスロット
烏天狗
クラウン
クレイゴーレム
スケルトンナイトリーダー
バンピールナイト
ホブゴブリン・セイバー
ホブゴブリン・ランサー
ホブゴブリン・アーチャー
ホブゴブリン・アサシン
ホブゴブリン・キャスター
ゴブリン雄:315体
ゴブリン雌:100体
スライム : 3匹
闇カラス : 10羽
ゾンビ : 10体
スケルトン: 10体
住民
クラリス
クララ




