第41話:『獣』vs『魔』 開始
自分の中でクラウンは中々好きなキャラ
『大変お待たせ致しました。ただいまより「獣」VS「魔」のダンジョンバトルを始めたいと思います!!』
メインルームにて待機していると、突如何者かの声が響いた
『審判をさせて頂くのはこの私、『時空』を司るダンジョンマスターがオクロック様の眷属であるホーフナールが厳正にジャッジさせていただきます!』
声の正体はどうやらオクロック殿の眷属のようだ
『ではダラダラと話していると飽きられてしまいますので、早々に開始させて頂きます!それではダンジョンバトル開始!!!』
開始を告げる声が響き渡る。
どうやらダンジョンバトルが始まったようだ。
ダンジョン内にいるとわからないが、ダンジョン入口から外に出ると白い異空間が広がっており、真正面に相手のダンジョンの入口があるようになっている
「魔スター君は正式なダンジョンバトルはこれが初めてなんだよね?」
「ああ」
「いつもダンジョンバトルが始まるときは審判がこうやって合図を出してくれるんだよ」
「中々に親切だな」
「ダンジョンバトルは多くのダンジョンマスターが観戦するからね」
「なるほど。エンターテインメントの一種みたいなものか」
俺の想像ではダンジョンバトルってもっとこう、好き勝手にやるものかと思っていたがどうやら違うようだ
「で、作戦は?急いでるみたいだから僕が行こうか?」
そう、クラウンの言う通り、ダンジョンバトルをゆっくりやっている暇はない。
早く『獣』を司るダンジョンマスターのレオパルトを倒し、一鬼の加勢に行かなくてはならない
「いや、それはありがたいが、俺の横にいてくれ。今回のメインは烏天狗だ。任せたぞ烏天狗?」
俺はダンジョン入口にスタンバイしていた烏天狗に向け、モニター越しに話しかける
「・・・・・よかった。今回も待機かと思った」
「前回、暇な思いをさせたからな、今回は全力で頼むぞ」
「・・・・・了解」
烏天狗はそう告げ、勢いよく白い異空間へと飛んで行く。
烏天狗を見送り、モニターを眺めていると横からクラウンが頬を赤くしながら上目遣いで話しかけてきた
「魔スター君、その、烏天狗さんの見送りをする言葉を言っている時に、僕のお尻を撫で回しながら言うのはどうなの?」
俺は横にいるクラウンのお尻を他の幹部眷属に気づかれないように触っていた
『マスター・・・』
眷属の視線が痛い
「アルジヨ。アルジノキモチモワカル。オトコダカラナ。ダガ、トキトバハワキマエルヨウ」
ランスロットにも窘められてしまった
「・・・・はい」
返事をするしかなかった。
腹いせにクラウンのお尻を強く鷲掴みしてやると、身体がビクッと反応し、声が漏れていた
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烏天狗 視点
私はダンジョンの入口から飛び立ち、白い異空間を飛んでいると、うちの入口とは違う別の入口が見えた
「・・・・あそこね」
飛んでいる私は高度を下げ、発見した入口に勢いよく入ると、見晴らしのいい草原が広がっていた。
そして、そこには見渡す限り、数百はいるであろう獣型の魔物が私を睨み、歯を剥き出しにしながら駆け寄ってくる
「・・・・いろんな種類がいるわね」
私は宙で羽ばたきながら停止し、迫りくる魔物を観察した。
迫り来る魔物には、「猫又」や「狒々」、「※経立」、「狼男」、「コボルト」などの獣の妖怪が多く存在している
※経立・・・青森県や岩手県に存在すると言われる猿の妖怪
「・・・・・さっさと終わらせて一鬼の所に行かないといけないのに、面倒ね」
言葉とは裏腹に烏天狗は一切焦ってはいない。
その理由は彼女の手の平に浮いているバスケットボール程の黒い球体、それが理由である
「・・・・・かなり溜める時間があってよかった。どのくらいの威力になるかしら」
この黒い球体は、風を圧縮し続けて生まれた存在。
今は私が抑えているから球体は無事だが、少しでも誰かが触れると、圧縮し続けた風が一気に解放され、まるで爆発が起きたかのように辺り一面を破壊する
「・・・・飛べ」
言葉と同時に圧縮し続けていた球体は勢いよく、迫り来る獣型の魔物の元へと飛んで行き、先頭にいた狼男の腕に触れた。
その瞬間、圧縮し続けていた風が解放され、球体はとんでもない爆風と共に爆ぜ、砂埃が宙を舞い、視界が悪くなる。
砂埃がある程度治ると、獣型の魔物がいた場所には
野球のグラウンドほどの大きさのクレーターが生まれ、そこに存在していたすべての魔物は消え去った。
私が放った魔法は、私の必殺魔法の一つ《風魔法 暴虐の風玉》である
眷属
一鬼
ランスロット
烏天狗
クラウン
クレイゴーレム
スケルトンナイトリーダー
バンピールナイト
ホブゴブリン・セイバー
ホブゴブリン・ランサー
ホブゴブリン・アーチャー
ホブゴブリン・アサシン
ホブゴブリン・キャスター
ゴブリン雄:315体
ゴブリン雌:100体
スライム : 3匹
闇カラス : 10羽
ゾンビ : 10体
スケルトン: 10体
住民
クラリス
クララ




