第37話:騎士と騎士の戦い
誤字脱字の報告ありがとうございます!
指摘されたところは直させて頂きました。
また、誤字脱字がありましたら、ご報告お願いいたします!
バンピールナイトが目を覚ましたこともあり、自由にしていた眷属たちが戻ってきた
「ではバンピールナイトも目を覚ましたし、戦おうか」
「マ、マスター!お許しくださったのではないのですか!?」
スケルトンナイトリーダーは焦り始めた
「違う違う!今からやるのは通過儀礼みたいなものだよ」
「通過儀礼?」
最初に見せていた姿は一体何だったのかバンピールナイトは可愛く首を傾げた
「一鬼やランスロット、烏天狗はどうも血の気が多くてね。強そうなやつがいると腕試しをしたくなる性分なんだよ。だから、二人の強さを俺らに見せてくれ」
俺の横にいる一鬼、ランスロット、烏天狗は早く戦いたいようでウズウズしている
「デハ、ワレガサイショニイクトシマショウ」
「こんかいは俺がいく」
「・・・・私よ」
一鬼、ランスロット、烏天狗が同時に名乗り出る
「ナイトリーダーは誰とやりたいとかある?」
「わたくしめは同じ騎士であるランスロット殿と戦ってみたいですな」
スケルトンナイトリーダーはランスロットを指名した
「よかったなランスロット。ご指名だ」
「ウム。ワレモオヌシトヤッテミタカッタノダ」
「バンピールナイトは?」
「わ、わたくしですか!?わたくしは・・・」
バンピールナイトは先のことを気にしているのか中々答えてくれない
「・・・・・私が相手するわ」
「い、いいの?」
「・・・ええ。あんたの力とかみたいし」
「うん。じゃあ、烏お姉ちゃんとやる!」
どうやら烏天狗に妹ができたようだ
「・・・・またか」
一鬼は先の戦いも参加していないため、かなり戦闘欲求が溜まっているようだ
「安心しろ一鬼。このニ戦が終わったら、休憩を挟んで、ランスロットと戦わせてやる」
それを聞いた一鬼の表情が暗いものから明るく一転した
「ほんとうか!!」
「ああ。ランスロットもいいか?」
「モチロンダ。ツヨクナッタオレヲミセテヤロウ」
「よし。そうと決まったら、さっそくやろう」
「ウム。ジュンビハヨイカ?ナイトリーダーヨ」
「ええ、いつでも」
ランスロットとナイトリーダーはこのボス部屋の中央に歩いて行く。
そして、残った俺らな邪魔にならないよう二人から離れ、壁際で観戦することにした。
中央についた二人は距離をとり、それぞれ自分の得物を構えた。
ランスロットは人間のときに譲り受けた名剣を、ナイトリーダーは自分と同じ長さの長剣を。
「では、参ります!!」
最初に動いたのはナイトリーダー。
ナイトリーダーは筋肉も何もない骨の両手でロングソード握り、横に薙ぎ払った。
薙ぎ払ったロングソードがランスロットの右脇腹に迫るが、ランスロットは一歩後ろに下がり、ナイトリーダーのロングソードを紙一重で避けた。
ナイトリーダーは空振りに終わったロングソードを次は上段から振り下ろした。
だが、ランスロットは慌てることもせず、剣を斜めに構え、ナイトリーダーの剣を受け流した。
剣を受け流されたナイトリーダーはバランスを少し崩し、その際に生まれた隙をランスロットは何もせずに後方へと下がり距離を取る
「ソンナモノカ?」
「これならどうですか!」
ナイトリーダーはランスロットへと走り出した
「コイ」
ランスロットは構えたが、ナイトリーダーはランスロットの目と鼻の先で大きくジャンプし、ランスロットを飛び越えた。
ナイトリーダーは落ちながらランスロットの背中目掛けてロングソードを振るった
「ウム。アイテノキョヲツクイイコウゲキダ。ダガ・・・」
ランスロットは振り向くこともせず、剣を背中に回し、ナイトリーダーの剣を防いだ
「なんですと!?」
完全に当たったと確信していたにも関わらず、完璧に防がれてしまったことにより、着地する際の受け身を取ることに失敗し、頭から地面にぶつかり倒れ込む。
この隙に斬られると思い、全身が強張ったナイトリーダーだったが、ランスロットは再び何もしなかった
「ハヤクタテ」
「くっ!情けですか!?」
「コレハコロシアイデハナイ。コロシアイデナイナラ、セイセイドウドウトタタカウダケダ」
「・・・・・」
「サア、ツヅキヲシヨウ」
ランスロットは再び剣を構えたが
「・・・・わたくしめの負けです」
ナイトリーダーは長剣を地面に置き、両手を上げる形で負けを認めた
「ナンダト!?」
「今のわたくしめでは、到底あなたに剣を当てることも難しいでしょう。ならば、今は負けを認め、もっと強くなってから、続きをしたいのです」
「ムウ・・・」
「わたくしめはもっと強くなります。強くなったらまた戦ってくださいね?」
「・・・ワカッタ」
決着がついたことにより、ランスロットとナイトリーダーは観戦していたこちらに歩いてくる
「申し訳ございません京様。こんな不甲斐ない姿をお見せしてしまい」
ナイトリーダーは頭を下げる
「そうでもないさ。自分の強さを確認できたんだ。それだけでも戦った意味はある」
「ありがとうございます」
「じゃあ、次はわたくしの番ですわね?お兄ちゃんの雪辱は妹が返す!」
「・・・・また泣かせてあげるわ」
バンピールナイトと烏天狗は既に臨戦態勢なため、足速にこの部屋の中央へと移動する
「今回も脳筋か・・・」
俺はやれやれと頭を振るしかなかった
眷属
一鬼
ランスロット
烏天狗
クレイゴーレム
スケルトンナイトリーダー
バンピールナイト
ゴブリン雄:220体
ゴブリン雌: 70体
スライム : 3匹
闇カラス : 10羽
ゾンビ : 10体
スケルトン: 10体
住民
クラリス
クララ