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第32話:幽霊騎士vs烏天狗

宮城の夏と東京の夏

まったく違う。

暑くてスライムみたくなりそう

アルソン村を襲った4人組の騎士を殺し終えた俺らはダンジョンへ戻り、クララとクラリスが待つ草原エリアへと向かった


「ただいま」


「あ!京お兄ちゃんだ!!お母さん!京お兄ちゃんが帰ってきたよ!」


クララはずっと外で遊んでいたのか、いち早く俺らの帰宅に気がついた。

クララの声を聞いたクラリスは新築の家から急いで出てきて、俺に抱きついてきた


「京様!!よかった、お怪我はございませんか?」


「うん。かなりの雑魚だったから幽霊騎士に任せて俺は観戦してた。だから怪我もないし、疲れてもないかな」


『それはよかったです。安心しました』


「あ、イージスに一鬼ただいま!」


俺を抱きしめるクラリスの柔らかいお尻を撫でていると一鬼がやって来た


『おかえりなさいませマスター』


「おかえりますたー。てきはどうだった?」


「ウム。マッタクタイシタコトガナカッタ」


『それはよかった』


「マッタクヨクナイ。フカンゼンネンショウダ」


「・・・・・だから、今から私と戦う」


「ソウダ。カラステングトハ、イチドハタタカイタカッタカラ、チョウドイイ」


「え?烏お姉ちゃんと騎士様、ケンカするの?」


「ケンカデハナイゾ、クララ」


「・・・・・うん。今からやるのは修行よ」


「修行?」


「そうだよクララ。修行は自分を強くすること。守るべき者が増えたから、もっと強くなろうとしているんだ」


「ソウダ。ソレニ、タガイノリキリョウガワカラナイト、セナカヲアズケラレナイカラナ」


「う~ん?少し難しいや」


「徐々にわかるようになるから、焦らなくても大丈夫だよ」


「うん!」


「デハ、ソロソロヤルカ?」


「・・・・私はいつでも大丈夫」


「二人ともやるなら、この家から離れてやってくれよ?」


せっかくクララとクラリスのために建てた家が壊されたら大変だからな


「モチロンダ」


「・・・・・もちろん」


「そう言えば、クレイは?」


いつもは出迎えてくれるクレイの姿が見えないことに気がついた


『クレイなら、皆の夕食を作っておりますよ』


「クレイも呼ばないとな」


『クレイは大丈夫みたいですよ?どうやら、この展開がわかってたみたいで、幽霊騎士と烏天狗の模擬戦が終わるまでに夕食を作っておきたいそうです』


「そうか。助かるな」


俺を含めた一鬼、烏天狗の幹部眷属の食事を作るのは基本クレイの仕事となっており、他のゴブリンのような一般眷属は自分たちで食料を調達してもらっている。

さすがに全員分の食事の準備をクレイ一人にやらせるわけにはいかない


「ウム。デハ、ワレラハイドウスルカ?」


「・・・・・・うん」


幽霊騎士と烏天狗はクラリスの家からかなり離れた場所まで移動し、俺と一鬼は観戦するためついて行く


「どうする二人とも?二人も模擬戦みてみる?」


「いいの京お兄ちゃん!」


「ああ。大丈夫だよ」


「危なくはないでしょうか?」


「・・・・少し危ないから、俺の後ろにいることが条件だけどね」


「クララ聞いていましたね?京様の後ろから出てはいけませんよ?」


「うん!わかった!!」


模擬戦を観戦するために移動する俺と一鬼の後をクララとクラリスも追う


「ヤットオヌシトタタカエルナ」


「・・・・ええ」


クララとクラリスの家から十分に離れた場所で、幽霊騎士と烏天狗はお互い距離をとりながら向き合う


「テカゲンハムヨウダゾ?」


「・・・・・もちろん。当然貴方もね?」


「モチロンダ。デハ、ユクゾ!」


幽霊騎士はガシャン!ガシャン!と鎧を鳴らしながら走り近づき、右手に持っている剣を左から右へと振るう。

しかし、スピードがダンジョン内で一番速い烏天狗は幽霊騎士の振るう剣を余裕で避け、幽霊騎士から距離をとった


「・・・・そんな遅いと、一生当たらないわよ?」


「ウム。ナラコレデドウダ?《闇魔法 闇月》!!」


幽霊騎士の持つ剣の刀身が黒く染まり、その状態の剣で一文字斬り、真向斬り、袈裟斬り、左袈裟斬りと空を斬る。

すると空を斬った幽霊騎士の剣から、黒い三日月状の斬撃が四つ烏天狗へと放たれる


「・・・・・それはさっきの魔法ね?でも、これも遅いわ」


烏天狗は迫り来る四つの斬撃をまるで舞うように軽々と避けてみせた


「ヤハリコレデモダメカ。ナラバ・・・・」


幽霊騎士は左手に持っていた等身大の盾を捨て、両手で剣を握り、先程の比ではない早さで素振りをする


「ナラバ、コノノザンゲキハヨケラレルカ?」


大盾を捨てた幽霊騎士は物凄い早さで黒く染まった剣を振るうと、三日月状の黒い斬撃が10、20、30もの斬撃が烏天狗に襲い掛かる


「・・・・流石に避けれないわね。なら《風魔法 暴風竜の咆哮》!!」


烏天狗の背後に一本の長く細い竜巻が出来ると、その竜巻の先端が竜の頭のような形状となる。

そして、その竜の口にあたる場所から、さらに太い竜巻が生まれ、幽霊騎士が放った斬撃へまるでドラゴンブレスの様に太い竜巻を放ち、黒い三日月状の斬撃は太い竜巻に飲み込まれた


「アマイゾ、カラステングヨ」


黒い斬撃を飲み込んだ太い竜巻は直後、竜巻の内側から切り裂かれ竜巻は消滅し、黒い斬撃はそのままの勢いで烏天狗を襲いにかかる


「っ!?」


「フツウノザンゲキナラ、ノミコマレテオワリダッタガ、ワレガハナッタノハ、マホウデキョウカシタザンゲキ、センタクヲアヤマッタナ」


「・・・・・まだ諦めない!」


烏天狗は襲いくる30もの黒い斬撃へ真正面から突っ込んでいく。

ひとつふたつ、十の斬撃をギリギリで避けた


「・・・・そこ!」


烏天狗は斬撃の隙を見つけたようだ。

その隙をつき、斬撃の雨から脱け出した


「サスガダ、カラステングヨ」


しかし、烏天狗が脱け出した先には、先回りしていた幽霊騎士が待ち構えていた。

どうやら、あえて斬撃の中に抜け道を作り、そこへ烏天狗を誘い込んだようだ


「ワレノカチダナ?」


「・・・・・ええ」


烏天狗の首には幽霊騎士が持つ剣がピタリと触れていた


「決着がついたようだね?」


「アア」


「・・・・・悔しいけど、私の負け」


「さすがはゆうれいきしだな。まほうとテクニックで、おれがてをやいたからすてんぐにかつとは」


「イヤ、ワレモギリギリダッタ」


「・・・・・」


「烏天狗?」


「・・・・・悔しい」


能面でわかりにくいが、どうやらショックを受けているようだ


「カラステングハスゴクツヨイ。ムネヲハレ」


「・・・・・でも負けた」


「そうだな。だが、負けはしたがもう似たような負け方はしないだろう?」


「・・・・・うん」


「なら、次は勝てばいい。それだけだ」


「ウム。ワレハイツデモアイテニナルゾ」


「おれもいつでもあいてになる」


「・・・・わかった。今日は勝ちは譲る。でも、今度は負けない」


ビシッと幽霊騎士に指を指し、かっこよく決めたつもりだろうが、能面で表情がわからんから、なんとも言えない


「まあ、明日には強い仲間が増えてるだろうから、いろんなやつと競って、己を高めていきな」


「けんぞくをふやすのか?」


「ああ。ゾンビとスケルトン、ゴブリンたちをそれぞれ融合させようと思ってな」


「なるほど。いまはしないのか?」


「今はしない。お楽しみは明日に残しとこう」


「ワカッタ。アスガタノシミダ」


「それはそうと、クララとクラリスは二人の戦いどうだった?」


「ふたりともすごくかっこよかったよ!!」


「ええ。幽霊騎士様の魔法も烏天狗様の魔法も凄かったです」


「だってさ。よかったな?」


「ウム」


「・・・・・えっへん」


『マスター。お話し中申し訳ございません。クレイが夕食の準備ができたとのこと。クララとクラリスの歓迎会も兼ねているので、二人をつれて、メインルームにお越しくださいとのことです』


「了解。二人とも聞こえたね?今から歓迎会を開くからついてきて」


「良いのですか京様?」


「もちろん」


「やったぁ!!」


俺は幹部眷属とクララ、クラリスを連れメインルームに行き、歓迎会を開いた。

クララもクラリスもこんなに豪華な夕食は初めてと凄く喜んでいた

眷属

一鬼

幽霊騎士

烏天狗

クレイゴーレム


ゴブリン雄:170体

ゴブリン雌: 60体

スライム :  3匹

闇カラス : 10羽

ゾンビ  : 24体

スケルトン: 10体


住民

クラリス

クララ

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