第29話:ダンジョンマスターという事実
ブックマークが30人越えました!
ありがとうございます!
あと、眷属のゴブリンたちは、普通のより繁殖力が凄いので1日に雌の数だけ増えていく仕組みです
1週間後
他のダンジョンマスターが襲ってくることも、ダンジョンに侵入者が現れることも何もなく、ただただ平和な日常を過ごしていた。
やったことはというと、眷属と一緒に修行したり、アルソン村へ行きクララやクラリスと過ごしたりの日々
『マスター大変です!!』
「ん?どうした?」
『今、闇カラスから報告を受けた烏天狗からの報せなのですが、どうやらアルソン村が何者かに襲撃を受けたらしく・・・・』
「な!?」
『今、烏天狗が先に村へ向かっております』
「クララ、クラリス!!!」
俺は二人のことを心配するあまり、身動きが取れず立ちすくんでしまった。
すると、一羽の闇カラスが俺の元へ翔んできた。
イージスが闇カラスにどうしたのか訪ねたとこ、イージスが安心したように
『どうやら烏天狗がクララさんやクラリスさんを保護したとのことです。怪我もないみたいです』
「本当か!?」
『今、闇カラス達に襲撃犯を監視してもらい、二人をこのダンジョンに連れてこようとしてます』
「わかった!俺はダンジョン入口で三人を出迎える。イージスは一鬼と幽霊騎士、クレイに経緯を話して、平原エリアにきてもらうよう伝えてくれ」
『かしこまりました』
「さて、俺は三人を出迎えるとするかな。二人は俺がダンジョンマスターってことを聞いてどんな顔をするだろうか・・・」
俺は二人が好きだ。
クラリスは俺と二人きりの時は凄く甘えてくるし、クララも凄くなついてくれているから、二人に嫌われたくはないな・・・
不安になりつつも、ダンジョン入口へ向かった
ーーーーーーーーーーーーーーーー
数分後
ダンジョン入口
クララとクラリスを連れた烏天狗が帰ってきた
「二人とも無事か!?」
俺はクララとクラリスに駆け寄った
「京様!!」
「京お兄ちゃん!!」
俺は二人を抱き締めた
「無事でよかった・・・・」
「えへへへ」
「京様、私たちは大丈夫です。こちらの烏天狗様が助けてくださいましたので」
「そうか。よく守ってくれたな烏天狗」
「・・・・・・マスターの大切な人を守るのも私の仕事」
「それでも、ありがとな烏天狗」
「・・・・・・」
俺は烏天狗の頭を撫でてやると、耳が赤くなっていた。
能面を着けているから、表情はわかりづらいが他のとこで何となくわかった
「あの、京様。ひとつよろしいですか?」
「うん。なんでも聞いて」
「ここはダンジョンですか?」
「・・・・・・・ああ」
やはり聞いてきたか
「どうして、ダンジョンの入口に京様がおるのですか?」
クラリスはもうわかってはいるのだろう。
だけど、俺の口から真実を聞きたいようだ。
反対にクララはよくわかってないようだ
「それは、俺がダンジョンマスターだからだよ」
「・・・・・やはりそうですか」
「??」
クララはまだわかっていないようだ
「俺はここのダンジョンの主。『魔』を司るダンジョンマスターだよ」
「えっ?どういうこと?京お兄ちゃんは魔法使いじゃないの?」
「クララ、ダンジョンは危ない所だと話したのを覚えている?」
「うん。ダンジョンは悪い魔物を産み出す、凄く危険な所なんだよね?」
「そうよ。ダンジョンには必ず一人、ダンジョンマスターがいて、ダンジョンを支配していると言われているの」
「それじゃあ、京お兄ちゃんは悪い人なの?」
「それは・・・・・」
「そうだよクララ。俺はクラリスが言った通り、魔物を産み出す存在。多くの人は悪だと決めつける。だけど、だけど烏天狗はどうだった?闇カラスは?悪い魔物に見えたかい?」
「・・・・・ううん」
「そうだね。俺は勿論。烏天狗やこのダンジョンの眷属は見方によっては悪い者にもなるし、良い者にもなるんだ。だからねクララ。魔物だから、ダンジョンマスターだからって一方的に悪いって判断しちゃダメなんだ。悪いかどうかは自分で見て、聞いて考えないといけないんだ。わかるかい?」
「うん」
「ありがとう。クララは自分で考えた結果、俺らは悪い者かい?」
「ううん違う、違うよ!!京お兄ちゃんは私たちを助けてくれたもん!!お母さんを助けてくれたもん!!だから、京お兄ちゃんは良いダンジョンマスターさんなんだよね?」
「それを決めるのも俺じゃない。クララが決めな?」
「・・・・・うん」
「クラリスは俺は悪い者かい?クラリスも見た目で判断するのかい?」
「・・・・京様が完全に良い者とは言えません。村長から聞きましたが、隣村を皆殺しにした方です。でも、貴方に助けられ、抱かれ、一緒に過ごした日々、貴方が完全な悪とも言えません」
「・・・・・・」
「私たちをここに連れてきたのはダンジョン内に入れるためですか?」
「・・・・そうだよ」
「えっ!?」
「ただし、ダンジョン内で住んでもらうという意味で入ってもらうだがな」
「ダンジョン内に?」
「俺のダンジョンはまだ階層も少ないが、平原エリアっていう自然豊かな階層があるんだ。そこで眷属たちの食料とかを栽培しているんだ。そこで暮らしてほしい」
「・・・・何故そこまで?」
「俺はクラリスもクララも大好きなんだ。どっかに行ってほしくないし、嫌われたくもない。それに俺の側にいてほしいから・・・・」
「・・・お母さん?」
「大丈夫よクララ。京様どうか今後ともよろしくお願いいたします」
「大丈夫だよ。二人は俺が守るし、眷属もみんな優しいから安心して」
「はい」
「じゃあ、善は急げと言うし、中を案内するよ!それに皆に紹介しないとな」
眷属
一鬼
幽霊騎士
烏天狗
クレイゴーレム
ゴブリン雄:170匹
ゴブリン雌: 60匹
スライム : 3匹
闇カラス : 10羽
ゾンビ : 20体
スケルトン: 10体




