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第17話:幽霊騎士

こんな騎士に憧れるのは自分だけだろうか

最初の村で出会った剣士の男、今はゾンビ剣士となり、俺の眷属となっている。

だが、ゾンビだと本来のスビードや動きに体がついてこない。

ならば、こいつを媒体に眷属を召喚すれば、もう少し良い眷属になるはずだ


「ゾンビ剣士、今からお前を媒体に新しい姿にしてやるから少し待っていろ。ちゃんと剣が振えるようにするからな。スキル『眷属召喚』発動!!」


スキル『眷属召喚』には二つの召喚があるようだ。

一つは召喚可能な魔物を魔力を消費して召喚する『通常召喚』。

二つは選択した魔物を媒体にして、さらに強い魔物を召喚する『媒体召喚』。

今回するのはゾンビ剣士を媒体にさらに強い魔物を召喚する『媒体召喚』だ。

ゾンビ剣士の足元に魔法陣が現れ、魔法陣が放つ光がゾンビ剣士を包みこむ。

光が止み、魔法陣が消失すると、魔法陣の中央にいたゾンビ剣士が首のない黒い鎧姿の剣士へと変わっていた


幽霊騎士

レベル1

種族:幽霊騎士

攻撃力:600

守備力:790

魔力 :200

スキル:『切味向上』『魔力耐性 上級』

魔法 :『闇魔法』


『これは、幽霊騎士ですか?』


「イージス先生質問!」


『ふふっ!なんでしょう?京君?』


「幽霊騎士ってどんな魔物?デュラハンみたいなもの?」


『デュラハンは御存知なのですね?なら簡単です。幽霊騎士はデュラハンの下級魔物ですね。力が強くなるとデュラハンへと進化いたします』


今日もイージス先生は最高だ。

声だけだから、想像を豊かにしてくれる。

つまりエロいということだ


『幽霊騎士は心残りがある騎士が亡くなってなる魔物だと言われております』


心残り、あんな死に方したら、そりゃあ心残りの2つや3つあるだろう。

現に俺を意識しているかは知らないがスキル『魔法耐性 上級』を持っているからな


「なるほど。俺があんな殺され方をしたからな。憎まれていても仕方がないな。それなのに俺の眷属にされるとは皮肉だな」


「ソノヨウナコトハアリマセン。マスター」


「驚いた。喋れるのか?」


「ワタシハコレデモ、モトハニンゲン。ハナセナイドオリハアリマセン」


「そうか。で、何が違うと?」


「ハイ。ワタシニハ、キオクガホボアリマセン。シカシ、マスターニコロサレタトキノキオクハスコシアリマス。ソノトキニカンジタノハ、ニクイデハナク、クヤシイトイウキモチデシタ」


「・・・・・」


「マスターニマケ、ムラビトヲマモレナカッタ。ソレニ、マスターノリキリョウガワカラナク、アマクミテイタコト。スゴククヤシイキモチデシニマシタ」


「・・・・・」


「デモ、チャンスガキマシタ。アナタノオソバデジブンヲタカメテイキタイ。モシ、ユルシテイタダケルノデシタラ、オソバデトモニツヨクナッテイキタイノデス」


「・・・・・ああ、もちろんだ。一緒に強くなろう。これからよろしくな幽霊騎士」


暗く考えていた俺が馬鹿で泣きそうになる


『よろしくお願いしますね』


「よろしく頼みます」


「よ・・ろし・く」


「アア、ヨロシクタノム」



眷属

ホブゴブリン・リーダー:1体

幽霊騎士 : 1体

ゴブリン雄:50匹(生まれたため)

ゴブリン雌:11匹(生まれたため)

スライム : 3匹

闇カラス :10羽

クレイゴーレム:1体

ゾンビ  :20体

スケルトン:10体

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