第1話:勇者?だが断る!
初めての投稿です。
常日頃から妄想しているのを物語にしましたが、文章能力皆無でド素人です!
ただ、少しでも多くの人に見てもらえれば幸いです。
「どこだ、ここ?」
先程まで、自分が働いている会社の社宅で、動画を見ていたはずだが、いつの間にか寝落ちしてしまったのか、気がついたら、こんな真っ白な何もない空間に俺は立っていた。
夢か幻か、自身の頬を抓るが、痛みはあり、指の感覚もある。
ということは、この真っ白い空間は夢や幻ではない現実の世界であることがわかる
「まさかこれは、漫画やアニメで有名な異世界に転生とか転移、そう言う感じの物なのだろうか?」
『その通りでございます』
「!?」
背後から、急に声を掛けられた俺は急いでそちらへ振り向くと、白衣を身に着けた綺麗な女性が立っていた
『驚かせてしまい、申し訳ございません。私は"天照"、あなた様が住んでいた日本の主神でございます』
白衣を纏った女性は自身を"天照"と名乗っているが、"天照"といえば、通称"天照大神"と呼ばれる日本神話の最高神であり、太陽と光、秩序を司る女神で有名だ
「太陽と光、秩序を司る女神で有名な天照大神様でしょうか?ここはいったい、どこなのでしょうか?もし、宜しければ、下賤なる私にお教えくださいませんでしょうか」
『お教えしますので、まずその気持ちの悪い話し方を止めてもらってもよろしいでしょうか?あなた様をずっと見てきた者としましては、かなり違和感があり、気持ちが悪い』
かの"天照大神"から気持ちが悪いと罵られると、怒りを通り越して、嬉しさや喜びが勝つし、なんならゾクゾクと気持ち良さを感じる
「それでは普通にしゃべらせてもらいます。それで、かの有名な天照様が俺に何の用なんですか?まさか本当に異世界に転生か転移をさせられるんですか?」
『その通りです。あなた様には大変申し訳ございませんが、あなた様はこれから、とある国の勇者として、異世界に召喚されます』
「勇者ですか?ってことは、魔王が居そうですね?」
『はい。あなた様は魔王やダンジョンマスターの抑止力として、とある国に召喚されます』
「テンプレですね、異世界に勇者として召喚される理由はわかりました。でも困ります。家賃とか、奨学金の返済はどうなるんですか?帰ってきたら返済を滞納して裁判沙汰とか嫌ですよ!!」
『それについてはご安心を。あなた様は先程、社宅のベッドの上で心臓発作で亡くなりました』
「心臓発作!?まあ、重度の糖尿病で高血圧だったから心臓発作はありそうだけど・・・」
24歳で心臓発作とか、かなり食生活も荒れていたから仕方がないが、それでも悔しいな。
結局、金持ちになることも、美女を侍らすことも、世界一周旅行も、豪邸に住むことも叶わなかったな
「なら俺は異世界で赤ちゃんとして生まれる的な感じになるんですか?」
『いいえ。死因の心臓発作はこちらの都合で起こしたこと。お詫びとは言えませんが、今のそのお姿で異世界に召喚されます」
残念、赤ちゃんからやり直せるわけではないのか。
というか、心臓発作を都合で起こしたって言ったが、中々酷い行いだと思うが、俺の気のせいだろうか
「そうですか。姿に関してはわかりました。一応聞きたいのですが、俺に拒否権はあります?」
『申し訳ございません。あなた様があちらの世界に召喚されるのは決定しております。なので、あなた様が拒否しようがどちらにしても召喚されます』
「なるほど。なら、あえて拒否します!!」
『えっ!?』
「いえ、召喚されることについては拒否はしません。むしろ、凄く嬉しい」
『なら、何を拒否するのですか?』
「勇者ってのが気に入らない。誰が勇者なんかに好き好んでなるんですか」
『え、勇者は嫌なんですか?勇者ですよ?皆の憧れの勇者なんですよ?』
天照大神様は俺が勇者になることを拒否している理由が理解できないらしく困惑しているが、中々、女神級の美女の困惑顔も良いものだ
「いいですか、天照様。皆が皆、勇者に憧れてると思ったら大間違いですよ。勇者なんて、魔王と戦って死ぬか、ダンジョンマスターと戦って死ぬか、国同士の戦争の道具にされて死ぬか、ハッピーエンドがない真っ黒なブラック企業のようなものです!」
『そ、そんなことはありません!!』
「それでは聞きますが、今まで勇者になった人で、幸せな人生を過ごして、老衰で死んだ人はいるんですか?」
『・・・・それは』
天照様の顔を見ればわかる。
俺が言ったように、老衰で死んだ勇者は今まで存在していないということが見て取れる
「なら、俺は勇者なんかになりたくないです」
『では、私はどうすれば良いのですか・・・』
「そうですねぇ、一つ考えがありますが、まず教えてください。俺がこれから召喚される異世界ってどんな世界なんですか?魔王やダンジョンマスターがいるのは先程の説明で把握しましたが、それ以外が不明だ。よくある剣と魔法の世界ですか?科学が発達した世界ですか?それともSF的に宇宙人がいる世界ですか?どうなんですか?」
異世界といえば、魔王やダンジョンマスターがいる剣と魔法の世界がテンプレだ。
しかし最近は、変わり種として、科学が発達した世界や宇宙人がいて宇宙船に乗るタイプの世界にも魔王やダンジョンがある漫画や小説もある。
どういった異世界へ召喚されるのかは極めて重要なことだと俺は考えている
『・・・魔王がおり、ダンジョンマスターと呼ばれている存在が多く存在している剣と魔法の世界です』
「魔王がいて、ダンジョンマスターが多くいる剣と魔法の世界ですね?それなら、異世界転生もののテンプレである"スキル"ってのはありますか?」
『そういった概念はございます』
「なら、それを四つください。ありますよね、"スキル"?スキルがあれば、使えない大馬鹿者を演じて、自分を召喚した国から逃げますので」
『わかりました。こちらの都合であなた様を殺したので、通常二つの所を四つのスキルを与えましょう。どのようなスキルをご所望でしょうか?』
「まずは"鑑定スキル"ですね。異世界と言えば、鑑定スキルでしょう。"鑑定スキル"があれば、毒物を食べてしまう可能性も低くなる」
『承知しました』
「次は"隠蔽スキル"。召喚されて、スキルとか見られたら厄介ですのでね」
『それも大丈夫です』
「次は"魔力が無限になるスキル"。どこぞの暴食のお姉さんみたいな、無限な魔力があれば魔法も使い放題ですからね」
『・・・わかりました。あなた様にはご迷惑をお掛けしておりますので何とかしましょう。それで最後は?』
「最後は"ダンジョンを創ることの出来るスキル"をください。異世界に行くならばやっぱり勇者なんかより、ダンジョンマスターになりたいのでね」
『ダ、ダンジョンマスターになりたいのですか!?ダンジョンマスターは冒険者や勇者から常に狙われる存在なんですよ?それなのにわざわざ・・・・』
「それが楽しいじゃないですか」
『え?』
「ダンジョンマスターになれば、モンスターを召喚できるんですよね?それにやり方を考えれば、お金も沢山手に入るし、旨い物も毎日食べれる。綺麗な女も手に入る。最高じゃないですか?」
『・・・・強欲ですね』
「そりゃ、そうですよ。俺が日本で呼ばれていたあだ名を知らないのですか?ずっと見てきたのに?」
『・・・強欲でしたね』
「知ってるじゃないですか」
俺のことを知る高校時代の同級生や大学時代の仲間からは、常に『お前は強欲だ』って言われてきた。
そして、いつの間にか"強欲"というあだ名が生まれていた
『申し訳ありません。もっとあなた様とお話をしていたいですが、時間が無くなってしまいました』
「そうなの?」
『はい。ですので、先程の四つのスキルと向こうの言語を喋れるようにさせていただきましたので、後程、ご確認ください』
「ありがとうございます、天照様。異世界生活楽しみにしてますね」
『時間ですね。それではあなた様にまた御会いできる日をお待ちしております』
次の瞬間、目の前が真っ暗となった
『これはサービスです。召喚に細工をしておきましたので、あなた様がとある国に召喚されることはないでしょう』
遠くで、天照様の声が聞こえたが、どういう意味だろうか。
まあ、目を覚ましたらわかることだろう。
そんなことより、『強欲』こと、北郷京の冒険が今、始まろうとしている
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