今までもこれからも
第3作目
試験的に「」を使って台詞?も付けてみました。
そして今まで以上に長くなってしまいました。
文章がハチャメチャになってないかが心配だったり…
元気で活発で人気者な亜美ちゃん
逆にひかえめで陰気な私
そんな私達は付き合っていた
ずっと一緒だよ
そう言ったのは亜美ちゃんなのに――
朝、時間になっても待ち合わせ場所に亜美ちゃんは来なかった
どうしたんだろう、と思っていると
急にドンドン、と大きな音がする
事故?しかも亜美ちゃんが来る方向
連絡も無い、遠くから救急車の音もする
嫌な胸騒ぎがして亜美ちゃんの家の方に歩き出す
サイレンの音が近くなっていく
大きい交差点
4,5台ぶつかってる車
電柱にぶつかった車
拉げたガードレール
怪我をして座り込んだ人
救急隊員に処置を受けている人
まさか……
急いで事故現場の近くまで走る
警察の人が入らないように規制している
見えない……亜美ちゃんがいるのかもわからない
最悪の事態が脳裏を過る
涙が頬を伝う
大丈夫、きっと無事なはず
そう思っていても、瞳からは涙が溢れ
抑えていないとどんどん零れ落ちる
もう、だめだ
目の前が真っ暗になった
その場に座り込み、泣き続ける
周りの人、警官が心配してくれている
「紗希ちゃん?」
喧騒の中、私の名前を呼ぶ声が聞こえた
顔をあげて後ろを振り返る
人々の間に私と同じ制服、同じ鞄に同じストラップ
「幽霊……?」
亜美ちゃんがいた
周りの人をかき分けて私の所までやってくる
「紗希ちゃん、なんで泣いてるの?」
誰のせいだ
そう言ってやりたかった
泣きすぎて上手く声が出ない
かわりに亜美ちゃんに抱き着く
亜美ちゃんは困惑しつつ私を連れて事故現場から離れ、学校の近くの公園までやってきた
ベンチに座り泣き続ける
亜美ちゃんも隣に座って静かに私の背中を擦ってくれている
「落ち着いた?」
あれから5分近く泣き続け、眼は真っ赤に腫れあがる
これじゃ、学校に行けない
「うん……」
なんとか声が出るようになってきた
「ごめんね?充電切れてて、連絡できなかった」
いろいろツッコミたい気持ちもあるけど
声を聴いただけでそんな気持ちは消えていった
安心する、大好きな声
「ううん、生きていてくれてよかった」
本当によかった
「私は紗希ちゃんを置いて行かないよ」
そうは言っても不慮の事故もある
この先、私達を引き裂く事なんて数えきれないほど待っていて
何が起こるのかなんて誰もわからない
それでも亜美ちゃんは一緒に居てくれるだろうか
信じよう
私が信じなきゃいけないんだ
亜美ちゃんと一緒にいたいから
ずっと、この先なにがあろうと二人になら乗り越えて行ける
「よし、サボろう!」
亜美ちゃんが唐突に立ち上がり言う
少しだけびっくりした
「サボって私の家に行こう!今日はずっとイチャイチャしよ!」
イチャイチャて……
きっと亜美ちゃんは私の事を気遣ってくれたんだ
嬉しい、また少しだけ涙が出てきた
私も立ち上がり、うなずく
亜美ちゃんは微笑みながら手を差し伸べてくれる
その手をとり私達は歩き出す
私達の前には高い壁が立ちはだかっているけれど
二人なら大丈夫だよね
これからも、一緒に――
お読み頂きありがとうございます。
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