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呪錄記(仮題)  作者: 天樛 真
呪錄記編
28/28

第二十七呪 楔

 背後はいごからかかるこえわたしみみとどかない。

 わたしこえるのはいまにもけそうなむね鼓動こどう


 黒煙こくえんのように視界しかいつぶれていき、あのおとこ姿すがただけがかびがる。

 白煙はくえんのように感情かんじょううすれていき、殺意さつい慟哭どうこくだけがこころ支配しはいする。


 脳裏のうりよぎ朱染しゅぞめいとしいひと

 思考しこうさえぎ黒衣こくい忌々(いまいま)しいおとこ


 やいばわたしうでとなり、かぜわたしあしとなる。

 刹那せつな抜去ぬきさり、憎悪ぞうおいだき、殺意さつい機鋒きほうするどくさせる。

 静謐せいひつ喧騒けんそう内包ないほうしたいのちはこがそのいろに、明眸めいぼうすらもげる。


 意識いしき刀鋩とうぼう収斂しゅうれんしろ。

 終天しゅうてんはら瞬刻しゅんこくに、九百くびゃく九千くぜんきざめ。


 わたしいとおしいひとくるしめつづけるひかりたぬ赫眼かくがんからす

 そのきざんだ瞬間しゅんかんに、いのちくさび穿うがたれた。

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