第十二話 ミミの工房を作る村長
2016/11/23 若干修正。
板を作るのに、切れ味の良いノコギリがあったらいいな、と思って知り合いの鍛冶屋のダルクに、ミスリルでやれるかどうかを問い合わせたのだが…。
なぜか娘のミミがやってきた。まあ、ミスリル製のノコギリを一本、持ってきてくれたのでお使いかな。
う、うん、そうに違いない。
だってまだこの子、九歳だよ?
「よしよし。偉いぞ、ミミ。じゃあ、代金を渡すから、気を付けて帰るんだよ」
ミミがドワーフということもあり、背丈が低いのでこちらも少し屈んでやってしっかり言い聞かせるが。
「代金はあとで良いの! あれからお店が繁盛して弟子を三人も増やしたんだから」
「そりゃ凄いな。借金してないならいいんだが」
ダルクは腕は確かなんだが、経営感覚が怪しいからな。
「してないよ! おっかあが、きちんと帳簿を見張ってるし、今度は大丈夫だよ」
ま、懲りてるだろうから、注意してくれるだろう。
「それでだ、もう一度、ミミちゃんが何でここに来たのか、話してくれるか」
ネルロの家でお茶を出してやり、事情をさらに詳しく聞くことにした。隣には困った顔の兵士。俺の隣にはクロ。ネルロは邪魔なので追い出した。
「うん! あのねあのね、おっとうが、そんなにたくさん要るんなら、ユーイチの治めてる村には腕の良い鍛冶屋がいねえに決まってる! よし、ミミ、ちょっくら行って教えてやってこい! って」
えーと。うん?
ダメだ、俺の頭脳では何を言ってるのか理解できん。
ひとまず、ラジールの炭鉱町に手紙を持って行った兵士Aに話を聞くことにする。
「君は、ティーナから手紙を預かり、ダルクさんに届けたんだな?」
「はい。お館様は、ミスリルのノコギリが欲しいから、鍛冶屋のダルクという人に、この手紙を渡せと」
うん、兵士Aとティーナは何も間違ってない。
「念のため、確認するが、ミミちゃんを連れてこいとか、ダルクさんを連れて来いなんて話は…」
「いいえ、そんな話は聞いておりませんし、自分は言ってもいません!」
オーケー、お前は何も悪くない。ちゃんと信じてるから、そんなに必死になるな。
「分かった。で、ミミはおっとうからそれを聞いて、この兵士に付いて来ちゃったと?」
「うん! ユーイチがここにいるって聞いたし!」
「そ、そうかそうか。ふう、よし、じゃあ、せっかくお使いに来てくれたんだ、俺の治める村を見て帰ってくれ。ゴーレムがいっぱいいて、凄いぞー?」
「む。私はここにノコギリの修理とか、鍛冶屋の技術指導に来たんだよ!」
「うーん、難しい言葉を知ってるなあ、ミミちゃんは。でも、この村、鍛冶屋は多分、一人もいないぞ?」
「えっ! そうなの?」
「おう。小さな村だからな。いやー、残念、鍛冶屋さんが一人でもいれば、ミミちゃんに色々教えてもらうんだけどな。ま、そういうわけだ、帰って、おっとうによろしく――」
「じゃ、私がここで鍛冶屋をやるよ!」
「いや、無理だろ…。溶鉱炉とか、どうするのさ」
「む。無くても、叩き直しや曲げ直しくらいはできるもん」
頬を膨らませているミミは、まあ、それくらいはやって帰ってもらっても良いかな。手紙を付けておっとうを叱り飛ばさなきゃいけないけどさ。
「分かった! じゃあ、今日からミミは臨時の鍛冶屋だ」
「やった!」
「後で村のみんなに壊れた金具なんかを持ってきてもらうから、直せるかどうかを見てくれ」
「うん!」
兵士Aに目配せしてネルロの家を出る。
「じゃ、お前はこの緊急事態をティーナに一応報告して、悪いが、明後日かそれくらいに、またラジールまでアイツを送って行ってくれるか」
「分かりました。自分が止めるべきところ、申し訳ありません」
「いやあ、まあ、事情が把握できてなかったんだろうから、仕方ない」
「はっ」
後はネルロを呼んで、壊れた金具があれば、ミミのところへ持って行くように言っておいた。
夕方、ミミをティーナの屋敷に連れて行こうとしたのだが、修理があるからと言い張って聞かないので、ネルロとエルに面倒を任せ、俺だけ屋敷に帰ってみんなに報告した。
「それにしても、行動力のある子やねえ」
ミネアが感心するくらいだ、やはり子供が他所の領地までやってくるのは普通じゃ無い。
「そうだな。俺があのくらいの頃って、親以外と泊まりがけでどこかに行こうなんて思いもしなかったが」
だって小学校低学年くらいだろ? ま、俺は外にお出かけするのが好きな子供じゃなかったけれど。
「私もです…」
クロが言う。
「でも、村に置いてくるってどうなのよ」
リサが痛いところを突いてくる。
「いや、修理品に目の色変えちゃって、一応、ネルロとエルに頼んでおいたし、野宿でも無いんだし」
俺も弱々しく言い訳する。ミミを力で引っ張って来るのは論外だ。ミミの方が力が強いし、首の骨を折られちゃ堪らないもの。イエス、ノータッチ。怖いだけ。
「まあ、二、三日くらいなら、旅行やお使いってことでいいんじゃないかしら。親の許可も得てるみたいだし…」
ティーナが言う。
親の許可は大事だな。無かったら、現代日本だとお巡りさんコイツです! になっちゃうよ…
母親の許可が出てるのかちょっと怪しいけど。
………。
収穫祭が終わってから、考える事にして、寝る。
セルン村にベッド、欲しいな。
翌日、村に行くと、指示通りキャンプファイアー気分の焚き火の枝が準備されていた。
「お、来た来た、村長!」
「村長~」
今日は祭りで農作業は全部、お休みだ。村人達も笑顔。
「ネルロ、準備は?」
「おう、いつでも始められるぜ!」
「よし、じゃ、天の恵みに感謝し、来年の豊作を願って、収穫祭を始めたいと思います! はい、拍手!」
こういうときのお偉いさんの挨拶は鬱陶しいだけなので、さらっと流して終わり。自分で拍手して要求しないと拍手が起きないのは貫禄の無さなのか、こちらの習慣なのか。
「じゃ、樽を開けるべ!」
男衆の半分くらいは酒樽に集まり、もう半分は焚き火用の枝を囲んだ。
「焚き木に火を付けろ!」
男衆の一人が威勢良く言い、別の者がすぐ実行する。
「じゃ、一人ずつ、持ってって下さい!」
女衆が食べ物を配り始める。
俺とクロもパンとチーズを受け取り、朝食を食べてきたばかりだが、食べる。
「お、この酒は旨いべ!」
「上等な酒だな!」
安い方から二番目の酒だが、好評のようだ。葡萄畑とかあれば、ワイン造りに挑戦してもいいんだが、麦酒ってこだわりたいとは思わないんだよな。俺の中では安っぽい酒というイメージ。
「お兄ちゃん!」
外の声を聞いてか、ミミがネルロの家から出てきた。どうやら無事のようだ。
「ミミ、お前もパン、もらってこい」
「うん!」
食べ物を配ってる女衆のところに行き、パンとチーズを受け取ってくるミミ。
「私、今年のお祭り、二度目!」
ミミが俺に自慢げに言うので軽く笑って頷いてやる。
「そりゃ、得したな」
「うん!」
ネルロがパンと麦酒を持ってやってくる。チラッとミミを見た。
「ユーイチ、そのドワーフ、いつまで俺の家を使うんだ?」
「うん、まあ、もうちょっとだ。お前は寝るところ有ったのか?」
「ああ、トゥーレの家に泊めてもらった。おい、トゥーレ!」
ネルロが焚き火の方に向かって呼ぶと、淡い金髪の大人しそうな美少年がやってきた。俺と同い年か、一つ下くらいかな。
「ん? なに?」
「村長に紹介してやる。コイツがトゥーレだ」
ネルロが自慢げにトゥーレの肩を叩く。
「あ、ああ、は、初めまして」
トゥーレは俺に気づいていなかったようで戸惑いながら挨拶してくる。
「ああ、初めまして。今日は無礼講だから、適当で良いよ」
「そ、そうですか」
「なにビビってんだよ。ユーイチはてんで怖くないぞ」
「ネ、ネルロ、相手は上級騎士で、領主様の家臣だから、呼び捨てはマズいよ」
俺の地位をよく知っているし、ネルロよりはずっと頭が良さそう。
「いいんだ、俺が許す!」
ネルロが胸を張って言うが、俺じゃなかったら、結構マズい事になってると思うぞ?
「ネルロ! 村長とトゥーレをいじめちゃダメよ」
ダンサー用の衣装に着替えたベリルがやってきた。って、凄いな。おへそが見えるどころか、下のスカートは際どすぎるところまで下げてるし、上は水着みたいなブラになってるし、下乳が見えてる…。
「いじめてねえよ。って! うお、ベリル、お前、なんて格好してるんだよ」
「どお? ダンサーに見えるでしょ。ふふーん♪」
「いや、どっちかって言うと遊女?」
「なっ! バカ!」
俺もそう思ったけど、そこは褒めないとな。
「綺麗ですよ、ベリルさん。天女みたいだ」
「ええー? またまたぁ! 聞いたぁ? 天女みたいだって!」
嬉しそうだ。チョロいな。
「ハッ! あんなのは天女じゃねえよ」
ネルロは天女にこだわりがあるのか、そう言ってパンをかじり、エールを呷る。
「す、凄い格好だね…」
トゥーレも根は男の子なのか、チラチラと目が行ってるし。もちろん、俺もさっきから視線をロックオンしてガン見だけどな。
女衆がベリルを呼び、花冠をかぶせ、首輪もかけた。
「あれは、クロが作ったんだろ?」
「はい」
「へー。綺麗だね!」
ミミもそこは女の子なのか、キラキラした目で眺めている。
踊り子に扮した女衆が出てきたが、ベリル以外はちょっとお腹が太いな。色気がどうのこうのと話していたが、ちょっとおへそが見える程度で自重してくれたようだ。お婆さんは丈の長いローブを着ていて、へそは見えない。助かった。
「あっ、エル、早く早く!」
「こ、こんなの、無理だよ、ベリルぅ」
お腹を隠しながら家から出てきたエルは、うん、恥ずかしがる美少女はそそりますなあ、ぐへへ。
「うえ、エルまであんな格好してんのか。どうなってんだよ」
そう言って目を丸くしているネルロ。
「うーん、ベリルが着せたんだろうね。可哀想に」
トゥーレが言ったが、普段はああ言う格好はしない子なんだろう。グッジョブ! ベリル!
「早く来なさい。村長が見てるわよ」
「うう、分かったわよ…」
色白でやたら腰がくびれて細いエルは、胸は小さいし下乳もしっかり隠しているが、純朴さが堪らない。
「じゃ、そろそろ、始めるべか」
脱穀用の木の棒を持った村人が、木の板を叩いて、音楽のつもりだろう。カッカッカッ、カカッカカッと、なんか、素人にしては妙にリズム感が良い。
「ほら、踊って踊って」
ろくに練習もしてない素人踊りだが、男衆から口笛が上がり手拍子も付いて、うん、こりゃ良い感じに祭りになってるな。
眺めていると、村のおっかさんが皿を持って来てくれた。
「村長、肉が焼けたから、どうぞ」
「ああ、どうも」
木の皿に入った焼き肉を受け取り、刺さりにくい木のフォークで頑張って掬って食う。焼き肉のタレやポン酢で頂きたくなるが、味付けは塩胡椒。塩と胡椒も俺が購入した。買っておかなかったら、プレーン味とかになってたのかね? 買っておいて良かった。
「はい、クロちゃんも」
「ありがとうございます」
クロも受け取り、焼き肉を食べる。
「美味しいです」
「良かったな」
村人も笑顔に包まれ、簡単で小さな祭りだが、上手く行ったようだ。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
翌日。
どうやってミミを追い返そうかと考えつつ、村に行くと、ミミが仁王立ちして待っていた。
「やっと来た!」
「む、帰る気になった……わけじゃあ無さそうだな」
「当たり前でしょ! まだ直してない鍋とか鎌とか、たくさん有るよ!」
「別に無理に直さなくても良いんだぞ?」
「何言ってるの、とにかくお兄ちゃん、溶鉱炉でなくていいから、竃のおっきいの、作ってよ」
「ド素人の俺に作れとか…」
「作るの!」
「わ、分かった分かった。じゃ、ネルロの家は可哀想だから、別の場所に作るぞ」
ストーンウォールの呪文とゴーレムを使えば、工房の建物自体は簡単に建てられる。
村は更地が有り余っているので場所も困らないが……。
「いいけど。おっきいのにしてね。火力が無いと、鉄は溶けないんだから」
鉄が溶けるレベルの竃なんて無理だろ?
と思うのだが、やるだけやって、ミミに納得させてから諦めさせた方が良いだろう。
「ダルクの鍛冶屋で見たヤツは…どんなだったかな」
「適当で良いよ」
「そうか。まあ、じゃあ、まずはデカい石を持ってくるか。あ、そうだ。ちょっといったん、屋敷に戻る」
「えー?」
「調べ物をして、きちんとしたの、作ってやるから」
魔道具の『求めの天秤』が有るから、アレで耐熱に優れた石の材質をまず探して、それから探知の呪文を使えば、上手く行くかもしれない。
馬で屋敷に戻り、天秤をリュックに入れてとんぼ返りするが、それでも二時間掛かった。
「遅い!」
ミミが怒ってるし。
「まあそう言うな。遠いんだよ。それで、石を集めておいてくれたか?」
「うん、これとか、良いと思うんだ」
鉱物に詳しいミミは、耐熱に優れた石の種類もある程度は見分けが付くようだ。
「ダメな石は?」
「これ。すぐ割れるよ」
「なるほど。じゃ、ちょっと、天秤でやってみるか」
無風の方が良いと思うので、ネルロの家に行き、机に天秤を置く。
「わあ、これ、純金だね!」
「正解だが、よく分かるなあ」
「輝き方ですぐ分かるよ!」
ミミちゃんスゲえ。
「凄いです」
クロも驚いている。
「じゃ、ちょっと待ってろよ。耐熱の石、耐熱の石…」
頭の中にイメージして魔力で想像の品をセット。すると、天秤が独りでに左に傾いた。天秤の左の皿におぼろげな石が載っている。
「えっ! これ、魔法?」
「ああ。あとは、お、やっぱりミミの選んだ石が来るぞ。後はこの石か」
手元の石がふわっと浮いて、天秤の右の皿に載った。
「すごーい」
「じゃ、これは片付けてと」
貴重品だからな。この村の人間が盗むとも思えないが、放置は出来ない。
「次は探知の呪文だね!」
「ああ」
ミミとクロと護衛のケインを連れて、村の近くに該当の石が無いか、呪文で地道に探していく。
「ユーイチ様、こっちにありました!」
クロが見つけたようだ。
「よし。じゃ、ゴーレムを連れてこよう」
祭壇を作ったときのように、アースウォールの呪文で土をどけて、石をゴーレムに引っ張り出させる。
それを村に持って帰り、今度はストーンウォールの呪文で石を竃の形に変形させていく。
「これでどうだ?」
「うーん、これだと、ここに火が出ないから、もうちょっとこの辺を広くして」
「分かった」
また呪文で形を調整し、かなり大きめの竃を作った。すぐ出来た。
ミミが石の器も欲しいと言うので、それも別口で作る。
「後は薪と石炭だね!」
街へ行き、石炭は見つけたが、ミミが欲しい薪は手に入らなかった。特殊なヤツらしい。
「どうしようか」
「むー、じゃあ、普通の薪でいいよ」
普通の薪を購入して、鉄鉱石も売っていたので、それも購入。大トカゲに引かせて戻る。
ファイアスターターの枝も大量に集め、竃にセット。
ミミがくず鉄を石の器に入れて、下に土台の石を置いて、これもセット。
火を使うので水瓶も用意した。火事に備えるのは当たり前だな。ミミが用意していた。
「じゃ、火を付けるよ」
火打ち石を自分で持っていたミミが火を付け、竃の火がやたら強く燃える。
「あっつ! ちょっと待て」
ウインドウォールの魔法を使って、放射熱はどうしようも無いが、こちらに来る熱を少し下げる。
クロもマジックバリアを唱えて、放射熱を少し防いでくれた。
「あー、ふいごもいるんだった」
「じゃ、それは、ウインドウォールで代用しよう」
「うん! じゃ、どんどん、火を強くして」
「そんなに火力が要るのか?」
「早いほうが良いでしょ。薪も少ないし」
そう言って次々に薪を突っ込んでいくミミ。え? これひょっとして、一回分なの?
「よーし、そろそろいいかな。ちょっと出してみる」
「ああ。火傷しないように気を付けてな」
「うん!」
ミミが自分の背丈ほどもある大金槌を出して、石の器に引っかけて手前にゆっくりと慎重に引く。
「うお、真っ赤になってるなあ」
石の器に載ったくず鉄が赤く光っている。
「うーん、やっぱり、普通の薪だと上手く溶けないなあ。まあ、叩けばなんとかなるけど。じゃコレを…」
そう言ってミミが、大きな石の台座の上に、石の器を大金槌で器用にひっくり返す。
石の器をどけて、今度は普通の金槌でカンカン叩き始める。手つきは慣れたものだ。危なげない。
「まずは炭掴みを作らないとね!」
くず鉄の集まりが一つの塊の棒に変わる。
「で、これを…」
ミトンははめているが、ミミがそのまま鉄棒を触ろうとするので止める。
「待て。どうしたいんだ?」
「曲げたいの。こう」
真ん中で曲げて炭掴みの形、Uの字の形にしたいようだ。
「ああ。じゃ、ゴーレムにやらせるから」
「あ、なるほど」
ゴーレムに命令して、鉄の棒を真ん中で曲げてやる。
「おー、力持ちだね!」
「これで完成か?」
「ダメダメ、焼き入れしないと、弱いよ」
「んん?」
ミミが水瓶を指差す。
「ええと、どれくらいのスピードで…」
「良いから突っ込んで」
「お、おう。突っ込め」
ゴーレムに炭掴みを水に突っ込ませる。ジュッ! と音がして水蒸気が出た。
「もういいよ」
「これで完成?」
「まだ。それを竃に突っ込んで」
「ふむ」
ゴーレムにまた命令して、竃に炭掴みを突っ込む。
「これで少し熱くするとね、丈夫になるんだよ! そしたら完成」
「へえ」
勉強になるなあ。
むむ、子供扱いしていた俺が間違いだった。
ミミはもう一人前の鍛冶職人じゃないか。




