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3.キャラメイクは慎重にしましょう

翔介とカフェで談笑した後、すぐさま帰ってきたわたくし。

ポストの中に薄めのダンボール箱が入っていた。


「お届け物が入ってまーす!」


一人暮らしには向かない広い部屋に報告をした僕は、郵便物として入っていた箱をまじまじと確認した。

送り主は…やはり株式会社F(フューチャー)E(エンター)T(テインメント)である。仕事が早いですこと…。

しかし、こちらとしてはありがたい!早くプレイしたくてたまらないんだ!

とりあえずじゃじゃっと自炊。腹が減っては何とやら…ちょうどお腹が空いてきたころだ。

今日の献立は野菜多めのチャーハン。作りやすくて助かりますな。



さぁって早速ログインしてみますか!

新しいゲームを始める時のワクワクときたら!この世で一番生を実感できるってお決まりさ!※個人の見解です


いつも通りヘッドセット型VR機器にカセットを挿入してっと!


『ーー体を横にして電源をおつけくださいー』


『ビヨンド・ファンタズマ』


ふーむ、会員のログイン?

とりあえずFETのアカウントはあるからこれでログインっと。


『ナイトリーパ様、「ビヨンド・ファンタズマ」の世界へようこそ!』


『ここでは「ビヨンド・ファンタズマ」で生活するための基礎情報を作成していただきます!現実世界の貴方様の背格好をスキャンし…現実とVRでの互換性がない体を構築します!』


AIさんはそう言うな否や30秒ほどのローディングをへて結果を報告する。


『ナイトリーパ様のスキャンが完了致しました!こちらが構築されたキャラ外見となります。』


キャラの外見に関しては最初にスキャン情報からランダムに作られると翔介から聞いていた。会わなくてもあとから自由に変えられる親切設計…性別を変えるには審査があるとかどうとか…だったはずなのだが…。


今目の前に映っているキャラクターは黒髪が綺麗な小柄な女の子だ。もう一度言おう、黒髪の!小柄な!女の子だ!

あっれぇ…おっかしいなぁ?性別変えるのは審査がいるとか聞いてたけどそんな覚えないぞぉ?


「あのーAIさん?性別とかって変えられますかねぇ?」


『申し訳ありません…性別の変更につきましては審査基準がありまして…もし通ったとしても変更には一週間ほど時間がかかります』


oh…何ということでしょう…一週間以上も待てという動作は僕にとって耐えられないことナンバーワンなのデス!

やむを得ない…か


「わかった、特に変更は無しで」


『了解しました!キャラメイクの工程を終了します!次は希望の職業をお選びください!』


「ちょ!?」


性別の変更を無しにしようとしたらキャラメイク終わっちゃったよ。やっちまったぜ…まあ後から変更できるアイテムがあることに期待しよう…。

ていうか職業か。何も考えてなかったけれど…このキャラクター現実の僕と同じで小柄なんだよな…


「すばしっこい職業ないかなぁ〜っと…お?」


100近い職業の中で、鍛治士やら、庭師やら、芸人(コメディアン)、鬼ってなんだよ……などなどスクロールしていくと面白そうなのがあった。



ー暗殺者ー

使用可能武器種:短剣、扇子、鉤爪、大鎌、刀、弓

気配を消し、音もなく敵を暗殺するスピード職業

様々な武器を使いこなし手数で攻めろ!



良いじゃん!暗殺者!素早さ出るならこれでヨシ!!

武器は…短剣かな!素早さ特化なら短剣は扱いやすいだろう。


『職業:暗殺者(短剣)で開始します。よろしいですか?』


こんどこそ確信をもって言える! YESッ!!ってね!!


「さてこれでキャラ情報はあらかた済んだんじゃないかな?」


『続いて初期装備の設定を行います。最初の所持金から引いて武器を買うこともできます。服のカラー設定などもすることができます』


「あ、そんなことできるの!?じゃあ一本良いのを予備として買っときましょぉ〜」


序盤のお金は大事だが、良い武器を持っておくのは備えにもなる。何が起こるかわからないからね。

ついでに服の色も髪の毛と合うように黒っぽくしてと…これでよし!


『最後に…貴方のキャラクターの出身をお選びください』


「出身?この中から選べるの…って種類多いなぁ…」


ふむふむ…出身によってキャラクターのパラメータの上がり方が変わると。すげぇ面白いな…。

職業や出身によってはNPCとの会話が変わるようで…やっぱり力入ってる!


「よしっ!これで決定!」


選択した出身は「教会生まれ」。素早さに上昇補正が入り、HPが上がりづらい補正が入るそうだ。

当たらなければ何も問題はナシナシ!素早さがあれば避けられるさ!暗殺者、ましてや短剣を使うのであれば素早さはHPを削ってでもいるはずだ…。

各出身の上下補正の関係性はよくわからないがこれで決定でいいだろう。


『全工程をクリアいたしました!それでは最後にプレイヤーネームを設定してください!』


「?…あ、なるほど、さっきまではFETアカウント名で呼んでたのか」


空白で埋められたプレイヤーネームのウィンドウにいつも見慣れたカタカナを入力していく。


「でも変わらず"ナイトリーパ"でいいか!」


さてさて、いろんな準備が終わったところで思った以上にワクワクしていることに気づいた。

自分のキャラクターをみると暗殺者(かわいいおんなのこ)だが…何とかなるだろう!


「いざ!ビヨンド・ファンタズマの世界へ!しゅっぱーつ!!」


『いってらっしゃい…幻想のその先へと!!』

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