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48/72

twin ドリル is

殺るき満々のお母様をなだめなだめ入学式の会場へ向かった。


新入生代表挨拶は本来なら主席で入学した私がするのが普通なんだけど、

同学年にこの国の第一王子様がいる事と、私がこの国の人間では無いので、

代表挨拶を譲ってあげられないかと、入学式前に学園長自ら頼みに来ていた。


私としては願ってもない申し出だけど、

般若の様なお顔をしたヤンママンに、

学園長のロマンスグレーの頭髪がハラリハラリと舞い落ちてゆく。


やめてあげてママン、私は全力で学園長に助け船を出すと渋々ママンは納得してくれた。

学園長はまるで聖女を見るような目で私を見て感謝の言葉を伝えて帰っていったのだ。

まるで聖女見たいと言うか、良く考えたら私は聖女だった。


つつがなく、王子様の挨拶も終わり今日はホームルームで自己紹介をして終わりだ。

どれ位かかるかわからないので、お母様には先にジーク様のお屋敷に帰って貰った。


「リーナ、これから三年間一緒に学園生活だね。

何かあったら、俺に相談するんだよ」

「はい、よろしくお願いします」


もし私に何かあるとしたら、ジーク様絡みだと思いますけどね。


私達二人は、今後の学園生活について話しながら教室に向かった。

広い教室の中には、机が定員丁度の十台並べられていたので、

今年は、王族と上位ニ爵(公爵、侯爵)、特例の生徒で丁度か割れて補充したのだろう。


私達が教室に入ると一人の女性がこちらに近づいて来た。

金髪で蒼い瞳のお人形さんの様な容姿で、サイドの髪がドリルヘアーだった。

ピンクちゃんがいれば、ツインドリルもいる、そんなの常識。


だけど今朝のピンクちゃんを見る限り、ツインドリルさんは味方に出来るはず。

悪役令嬢同盟を結成しなければ。


「あら、ジーク様お久しぶりですわね。

最近どこぞのご令嬢にうつつを抜かして、

腑抜けになったともっぱらの評判ですわよ」

「君の婚約者様ほどモテないから、心配は不用だよ」

「あら相変わらず手厳しい事、隣のお嬢様ですの?」


朝からビシバシとした雰囲気を漂わせて話をしてる二人が私を見た。

同盟は無理かも知れない…

あっしは名も無いモブキャラですので、どうぞお気になさらずに続けて下さい。

このスタイルでいくか、取りあえず様子見しよう。


「ああ、リーナこちらのご令嬢はマーベル辺境伯令嬢のアイリス嬢だよ」

「初めまして、マーベル辺境伯長女のアイリスです、よろしくお願いしますわ」

「初めまして、クラウド公爵家長女のリーナです、よろしくお願いします」


彼女がカーテシーをして来たので、こちらも返した。

普通学園内では、挨拶は簡略化するみたいだけど、相手にあわせる。


「それで婚約者様はまだ来てないのか」


ピシッっと空気が張り詰めた音がした。


「ジーク様、わたくしジーク様だけをお慕いしておりますのよ。

それなのに、他の殿方のお話をするなんて酷いですわ」

「おい、リーナがいるんだ冗談でもやめろ」

「貴方だけ当たりを引くなんて許せませんわ、

なんで私の許嫁があんなんなのです。

もう地獄の底まで一蓮托生ですわ、

足にしがみついてでも泥沼に引き込んでやりますわ」


なんだろう、何で私の周りは濃ゆい人が多いのだろう。


取りあえず私達は、ホームルームの時間も近いので席につく事にした。


決まり事では無いけど、左窓際の頭から爵位順に座るのが良いらしい。

ジーク様は、左側先頭から二番目、私はその後ろ、

アイリスさんは私の後ろに座った。


この国では、辺境伯は五爵位の公・侯・伯・子・男の侯爵位にあたり、

立場的には、辺境伯の方が侯爵より強いらしい、侯爵以上で公爵より下の扱い。

アイリスさんの後ろの席に何人か座って残り四人。


ギリギリになって、第一王子とそれに付き従うよう二人の男子が入って来た。

恐らく第一王子との太鼓持ちだろう。


王子、ドリル、ピンク、太鼓持ち①、太鼓持ち②と

ジーク様、私の七人が当確したから、残り三人に期待するしかないわね。


残りも太鼓持ちだったらどうしよう、太鼓の達人と愉快な仲間に囲まれた学園生活、

それだけは避けたいとリーナは願った。




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