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男装竜騎士  作者: 根尾 彼方
19/45

19※誘導員

誘導員視点が二話続きます。

 さて、7回目か〜

 今回もさらっと幻術かけて終えちゃおうかね〜


 竜騎士志望者は魔力量も魔術の技術も低すぎるから、すぐに幻術がかけられて楽々だ。



 何もない部屋に受験生たちが入ってくる。

 「試験誘導員」という腕章をした僕こそ、第1級魔術師のカーニアである。

 10人揃うと、扉を魔術で閉める。

 扉を背にしているから、入ってきた人数は音で判断した。

 適当と言われるかもしれないが、この方がかっこいいではないか。


 そして、受験生が緊張の面持ちでこちらを見ている視線を感じながら、扉の向こう側を本当の試験会場につなげる。

 もう7回目となれば慣れたものだ。



 「これより、試験会場にご案内します。私についてきてください。」


 くるっと向きを変え僕は受験生たちが入ってきた扉に向かう。


 僕の魔力は最高潮。高ぶってきた。さすが僕。7回目でも決して魔力を枯渇させたりしないところ、すごい。


 さて、扉を開き本当の試験会場である真っ暗な場所を見た受験生が、何人かが震えだした。

 いつも通りだな。

 動揺してくれると、幻術がかかりやすくて助かる。


 ありがと〜


 歩みを止めずに暗闇に歩いていくと、迷わず目つきが少しきついが、背はそこそこのやつが付いてきた。それに奴隷印がついたやつが続いてくる。


 なんだこいつら。

 足下すら見えないのに、迷いなく付いてくるか?

 しかも、全く動揺していない。


 今までは、ここら辺で幻術かけ終わって後は術の継続させながらクッキー食べてればよかったのにな〜

 まぁたまにいる勇敢なやつらが当たってしまったか。


 よしよし、とりあえず全員入ったな?

 真っ暗になったら多少はビビるだろ。



 しかし、後ろにぴったりとついてくるやつは、歩みを止めない。僕が見えているかのようだ。

 いや、魔力探知を使われている?


 ここで僕はやや警戒した。

 この後あそこまで恐ろしいことが起こるとは全く思っていなかったが……


 入り口でビビっていた7人を段取り通り幻術にかける。


 僕がかけた幻術とは別に行動制御をかける担当の仲間が倒れたやつらを邪魔にならない場所へどかす。

 幻術の中で誘惑に勝てれば本人の体が光る。

 負ければ、光らない。その後1日くらい悪夢にうなされながら、起きた時には全て忘れている仕様だ。

 時間制限は20分。

 さて、勝てるやつはいるのかね。


 僕、その後ろに2人ついてきているが、1人は倒れたやつらと僕らの間にいたが、その間が空いていく。

 そろそろ、不安定になってきたからかかるかな。

 先ほどと同じように幻術をかける。


 この後、10分以内にこのついてきている2人を幻術にかければ僕の仕事は終わる。

 勇敢な竜騎士候補用の魔術を発動させるため、魔術式が敷き詰められた部屋へ移動する。


 そこでついてきていた内の1人が幻術にかかった。


 ちくしょう。なんだ、このぴったりくっついてくるやつ。何度か幻覚をかけようとしても、うまく解術してくる。

 時間制限もあるし、若干焦りがつのる。



 まだ道は続く。


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お読みいただき有難うございます!
こちらも覗いていただけたら幸いです。完結済みSF風小説です。タイトルをタップすると作品ページへ飛びます。
『不老不死の薬を作った少女』
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