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男装竜騎士  作者: 根尾 彼方
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まずは幼少期編?です。1ページ短めになっており、全体的に幼少期編はすぐに終わる予定です。


 薬草を摘みに村の端に1人で来たらたら、大きな大きな卵を見つけてしまった。

 それから毎日私はそこへ通っている。


 「ユエル?今日も出かけるの?」

 「うん!母上、気になるものを見つけたので!観察しているのです」


 母は私をすぐに心配する。小さいころ興味本位で歩き回って結界の外に出そうになったからかもしれない。


 「大丈夫ですよ。もう基礎は終わりましたし、結界はちゃんと認識していますから」

 「そ、そう?ならいいのよ。でも、もう壊そうとしないでね?」

 「えぇ!もちろんです」

 結界に気がつかず幼くも強大であった魔力で、結界を破壊しようとしてしまったことがきっかけで出かけようとするたびに気をつけるよう言われる。

 そろそろうんざりしてきた。



 ここは魔術師の隠された村。結界の中にある小さいけど皆魔術を極める一流の人たちが集まった村だ。

 私は今年で魔術師の基礎的な修行を終えた。


 この村の子供は、生まれる前から母親に魔力を注がれ続け、生まれてすぐに魔石を握らされる。魔石に魔力を貯めたり出したりするのが、ここでは赤ちゃんを泣き止ませる方法、兼、修行になっている。

 魔力を母体からもらって育ってきたが故に赤ちゃんは魔力が十分あるので、出したり入れたり光らせたりするのを遊びながら覚えるのだ。


 そして挨拶の代わりに祝福の呪文を紡がれ、一般文字の代わりに魔術文字を見ているうちに、外では第一学校と呼ばれる6歳~12歳まで通うまでに一通りの基礎的な修行は終わるのである。ちなみに、皆楽しそうに魔術に触れている人しかこの村にいないからか、子供は魔術を遊びとしか思っていない。


 この遊び(修行)は飽きたとか嫌と言えばやらなくてもいい。ただし、魔力をほぼ完全に抜き取られ記憶を消され、外の孤児院に預けられるらしい。私はそんなこと微塵も思ったことなかったが、隣の家の子は「飽きた、つまらない」とぐずった数日後にいなくなっていた。


 楽しいことをやった方がいいから、離れ離れになるのは寂しい……?かもしれないけど、私はそこまで気にしなかった。


 「この辺りかな」

 1人つぶやきあたりを見る。目印にしていた木の近くに自分がかけた結界と幻術がある。


 私が見つけた大きな大きな卵。最近は色味が出ていた。

 村にある本を読み漁って、これが竜の卵であることはわかった。


 幼いながら頑張って文字を習得したのはこのためだ。魔術文字と全く異なり苦戦した。


 これを見つけたのは前の年。1年経っても孵化しないのは「環境が整うまで竜は卵で過ごす。」と本に書いてあったから心配はしてない。


 整うまで私は待つし、大切に守っているのだ。


 しかし、本をたくさん読んで調べた私は知っていた。


 卵が、王家によって管理されるものであり、環境とは竜を選ぶ儀式にて、運命で結ばれた竜騎士と出会うことだと。

 だから、この卵はここにあっていいものではない。

 知ってはいた。

 でも、卵なのにいつまででも見つめていられて、なんだか暖かな気持ちになるこれは手放せなかった。

自分が読みたいものがなくなってしまって、つたない文章ながらも書きました。もしよければ、誤字の指摘、感想等お待ちしております。

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お読みいただき有難うございます!
こちらも覗いていただけたら幸いです。完結済みSF風小説です。タイトルをタップすると作品ページへ飛びます。
『不老不死の薬を作った少女』
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