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泣き虫

「東條くんっっ!!大丈夫!?」

心配そうな顔をした橘が駆け寄ってくる。

俺は無様な自分を見せたくなくて、下を向いたまま答えた。


「大丈夫……大丈夫……。」

そう答えた瞬間、涙がこぼれ落ちた。

「あれっ……なんでだろ。

涙が……。おかしいなぁ。笑」

笑って誤魔化そうとすると余計に溢れ出る涙に

どうしたらいいのかわからなくなっていた。


こんな姿を橘に見せたくない。早く帰ろう。

心の中で呟き、教室を出ようとした俺に向かって橘が話しかけた。


「大丈夫だよ……。

我慢しなくても大丈夫だよ。」

その言葉を聞いて死ぬほど安心したし、味方になってくれている気がしてたくさん泣いた。

泣きつかれるくらいに…。


その日は、橘と一緒に帰ることになった。

さっきまで、泣いていた俺はすごく恥ずかしかったけど橘は笑顔で話しかけてくれた。

SNSで昔から仲良しだったということもあり、

話題は尽きることがなかったしとても楽しかった。


「橘さん、ありがとう。本当に助かったし楽しかった!ごめんね、気持ち悪いところみせちゃって笑」


「ううん!こちらこそありがとう。帰り道がこんなに楽しかったの初めてかも!あと、橘さんじゃなくて静香でいいよ。SNSだと砕けてるのにリアルだと距離感感じる…笑だから、わたしも葵くんって呼んでもいいかな?」


「えっ…う、うん…わかった!頑張って呼んでみる!笑」

下の名前で呼び合うなんて

「カップルかよ!!」と気持ち悪い妄想をしてしまったことをバレないようにぎこちない返事を返した。


「あっ、そうだ!よかったら連絡先交換しない?」


「いいいいいいんですか???」

食い気味に答えてしまった。

恥ずかしい。

そんな俺を見て橘は笑ってくれる。

気持ち悪がられない喜びと現実で起きてる信じられない事に戸惑いを隠せない。


なんとか、連絡先を交換してお互い別々の帰り道になる所まで来た。


「今日はありがとう。励ましてくれて。迷惑かけちゃってごめんなさい。」


「葵くん、今日謝りすぎ!笑いい加減怒るよ?笑全然私は大丈夫だしこちらこそありがとうだよ。また一緒に帰ろうね!バイバイっ!」


そう行って手を振る彼女の笑顔が眩しすぎて

直視できなかった。心臓の鼓動が早くなっているのが自分でも分かるくらいドキドキしながら俺は帰り道を歩いていった。


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