発覚
「…………ふぁ???」
あまりにも予想外の出来事に、俺自身もびっくりするほど情けない言葉が出た。
瞬時に俺はこの状況を分析した。
校内一人気者の橘 静香がなぜ校内一のオタクに
話しかけてきたのか。
なんか……したか??
否、俺はいつも一人でいるが故に他人に迷惑をかけた覚えはない。学校の行事には基本的に参加しないし、体育祭とか文化祭みたいな必ず参加しなければならない行事でも空気に徹している。
勉強はそこそこできるが目立たないような順位だ。
「まさか……おれの存在事態がむかつくのか……?」
自慢ではないが、俺は学校でも堂々とオタク全開だ。
スマホのソシャゲも一人で熱中しているし、
ギャルゲーもニヤニヤしながらしている。
周りの目??そんなの気にしたことない。
大体の反応はもう予想済みだからな。
一人でおどおどしている俺を見て、橘 静香は呆れたように話してきた。
「ちょっとぉ……笑 あたしの話聞いてる??
聞きたいことあるから屋上にきてほしいんだけど!」
「なななななんでだ??俺なんかしたかな??」
「いいから!荷物取ったら屋上向かうからちゃんと居なさいよね!わかった???」
「……へい。」
ほぼ、強制的におれは屋上へ向かった。
屋上へ続く階段をこんなにも登りたくないと思ったことはあっただろうか?
階段を登る一歩一歩が、とてつもなく重たい。
どんだけ行きたくないんだ俺は笑
屋上に着くと橘 静香は既に居た。
「おっそい!なんで先に行ったはずの
あんたが後なのよ!」
橘 静香は頬を少し膨らませている。
そんな橘 静香に勇気を振り絞り俺は話しかけた。
「き、聞きたいことって……なに??」
橘 静香は携帯を取り出し、画像を見せてきた。
それは、俺が昼に撮った写真だった。
「これ、まさかあんたが撮った写真?」
「そうだけど、なんで橘さんが持ってるの??
その写真、フォロワーが一人しかいないSNSにしかあげてないんだけどな……。
ん?ってことは……」
『えーーーーーーっ?????』
2人の声が屋上中に響き渡った。