スライムの村
へい!!朝が来ましたYO
今日はマイブラザーの住む村を直撃しちゃいます!!
軽くジャンプ運動して......っと
ポヨンポヨン
よし!!行こう!!
俺はポヨンポヨンとジャンプしながら村へ進む。
◆◇◆◇◆数分後◆◇◆◇◆
おぉー、着いたー
ここがマイブラザーの村かー
......しょぼい......
柵で囲まれてるが中には木で出来た日本の銭湯の大きい風呂ぐらいの箱が置いてあるだけだ。
......あれ?この反応は......
この箱になんかスライムマイブラザーが入ってるっぽい。
............
『あー、あー、テステス、聞こえますか~』
ドンドン!!ドンドン!!
ふむふむ、箱をドンドン叩いてるって事は出られないって意味か......
『どなたかは存じませんがここを開けてはもらえぬだろうか!!』
ん?今、念話きた?マジか......俺以外にも念話を使えるスライムがいたとは......
ちょっと悲しい…...
『わかりました、どうすれば開けられるでしょうか?見たところ蓋が固定されていますが......』
この箱の蓋は上に何かが置いてあるわけでもなく、ただ動かないのだ。
何かで固定されてるように。
そして魔力感知で少しだけおかしい部分がある。
『この蓋は魔法具マジックアイテムという人間が使う道具によって閉じられてるのです!!なので魔法具マジックアイテムの本体を壊せば効果は消えます!!』
なるほど、魔法具マジックアイテムね......これだろ多分
俺は先程までの違和感の場所に向かう。
それは蓋の中心に置いてあるなんの変哲も無い小石だ。
よーし、これをっと......
ジワジワ
うん、やっぱり溶ける。
なんかね、最近分かったんだけど体に流れる魔力を【魔力操作】で調節すると溶かすものと溶かさないもので区別できるんだよね。
【封印石を喰らいました】
【封印術Lv.1】【魔法具マジックアイテム操作Lv.1】を会得しました。
うし、いい調子だ。
『これで開いたはずですよー』
俺は念話で開いたことを伝え、箱の上から降りる。
『おぉ!!ありがとうございます!!それでは皆の衆!!一斉に飛べ!!』
バコッ
一スラ出ると次々とスライムが出てくる。
やばい(笑)スライムが大量に空を舞ってる光景が異様すぎる(笑)
全員が出終えると一番貫禄があるスライムが前に出てくる。
ヒゲっぽいのがあり、ちょっとした野口英世だ。
『あなたが助けてくださったのですか?まさかスライムだったとは......てっきり心優しい人族の方かと......』
『いえいえ、ただの通りすがりの一スラにすぎません』
『それにしても私以外に念話を使えるスライムなんて初めて見ました......』
『それは俺も同じです。それでなんで封印なんてされていたんですか?』
そう聞くと『封印?』とか『マジで?』とか言ってくる。
俺は封印石という魔法具マジックアイテムで閉められていたことを話すと驚いていた。
『まさかゴブリンにはそんな技術があるとは......』
『あ、ゴブリンがやってるんですか?』
って事はここから百メートル離れてるところがそこか。
『せめて奴らの住処が分かれば......いいや、しかし見つけたところでどうすれば......』
あ、ダメだ......このスライム自分の世界に入ってる......
『ゴブリンの住処の場所、俺知ってますよ』
『誰か......救世主はおらぬのか......』
あ、ヤバイ、世紀末の弱者側のセリフみたいなのをこれ以上言わせたら絶対頭の中ヒャッハーしかないようなモヒカンがくる。
『この時代に我らはただ......』
『はいストーップ』
俺は魔力操作で体の一部を粘つかせ、村長っぽいスライムの口に貼り付ける。
『朽ち果てるのを待つのみか』
『あ、そういえばこれ念話だから口関係ないんだった。ってかそもそもスライムに口とか無いわ』
俺が口だと思ってたところヒゲだったわ。
ドンッ!!
その時、村の入口である柵が破られた。
勢いよく柵に向かって何かをぶつけた様だ。
その証拠にさっきドンッ!!と大きい音がした。
『ま、まずい!!ゴブリン達じゃ!!旅スラ様!!逃げてくだされ!!』
すごい今更なんだけどさ、俺スライムだから旅人じゃなくて旅スラって呼び方らしい。
「ギッヒャー!!」
うん、予想どうりゴブリンが世紀末のモブキャラみたいなモヒカンだ。
ヒャッハーではないけどそれなりに似てる。
え?なに?異世界でもそのネタ流行ってんの?
モンスターの流行りが怖い!!
しかし、コイツらどうしよう......
とりあえず倒すか!!
こちらに走ってくる髪だけ異様な紫色のモヒカンゴブリンがいるので粘つく体液をモヒカンゴブリンの足に飛ばす。
ひゅるるるる、べチョ。
『旅スラ様!!こ、これは......』
『ちょい待ってて』
ポヨンポヨン
俺はモヒカンゴブリンに体当たりをして後ろに倒した。
念入りに粘つく体液をつけた後に......
『じゃあ、頂きます』
TA☆BE☆RU
うっひょぉぉぉぉおおおお!!
本日はこちら!!ゴブリンでございます!!
以前!!人を食べた時ですが、あまり味わえませんでした!!
何故か?それは俺が敵を食べてるのではなく、敵の魔力を喰らってるかららしい!!
どういう意味かわからないって顔してるねベイビー。
簡単に言えば!!あの時の俺は魔力を感じる事さえ出来なかったのだ!!
今はね、魔力感知があるからね。
魔力感知を味覚として応用すれば!!きっと!!味がわかるはず!!
常に魔力感知はオンにしてるので、さっそく!!
ジワジワ
ん?
ジワジワ
ほほぅ
ジワジワ
なるへそへそねっ!!
感想、焦げた豚肉の味。
それとね溶かしてから喰らうから液体なんだよ、簡単に言えばクソまずい。
【個体・モヒカンゴブリンを喰らいました】
お、きたきた
【喧嘩術Lv.2】【威圧Lv.1】を会得しました。
【威圧Lv.1】が【威圧Lv.4】に統合されました。
その他のスキルは使用不可の為、経験値に変換します。
加護は使用不可の為、経験値に変換します。
【経験値30を会得しました】
【個体・スライムに経験値ポイント113040があります】
え?経験値少なくねーか?
30?見間違いか?
【ステータスオープン】
【個体・スライム】
【Lv.・1】
【経験値ポイント113040】
【スキル】
【剣術Lv.5】【白魔術Lv.4】【喧嘩術Lv.2】【剣闘士Lv.5】【聖騎士Lv.6】【剣士Lv.10】【闘士Lv.10】【騎士Lv.10】【聖者Lv.10】【威圧Lv.4】 【封印術Lv.1】【魔法具マジックアイテム操作Lv.1】【魔力操作Lv.10】【魔力感知Lv.10】【鑑定】【言語理解】【念話】
【個体スキル】
【消化】
うん、30しか増えてないね......
え?っていうことは初めに喰らった人間は化物か?
......考えないでおこう......
『旅スラ様!!後ろですぞ!!』
おおっと危ない。
ベッ!!
顔面に体液をぶっかげてやった。
今度は消化液だ。
「ぎぎゃぁ!?ぎひぃ!?」
ゴブリンはその場で倒れ込み転がったりしながら目を抑えている。
『......軽く百はいるな......スラ爺さん!!他のスラ達を避難させて!!』
スラ爺さんって流れで呼んでみたけど通じるかな?
『む、よ、よし!!わかった!!旅スラ様......どうかご無事で......』
あ、通じた
ポヨンポヨンポヨンポヨン
他のスラは逃げたか......
よし......倒しますか......
◆◇◆◇◆一時間半後◆◇◆◇◆
【個体・スライム】
【Lv.・1】
【経験値ポイント113040】
【スキル】
【剣術Lv.5】【白魔術Lv.4】【喧嘩術Lv.10】【剣闘士Lv.5】【聖騎士Lv.6】【剣士Lv.10】【闘士Lv.10】【騎士Lv.10】【聖者Lv.10】【威圧Lv.8】 【封印術Lv.1】【魔法具マジックアイテム操作Lv.1】【魔力操作Lv.10】【魔力感知Lv.10】【鑑定】【言語理解】【念話】
【個体スキル】
【消化】
ふぅ......倒すのは予想より結構早く終わったけど回収に手間がかかったな......
でもそのおかげで喧嘩術はLv.10になったか......
ん?そもそも喧嘩術って必要か?
喧嘩術って喧嘩が強くなるだけだろ?
............
これは触れないでおこう......悲しくなる......
『スラ爺ー!!終わったぞー』
ポヨンポヨン
スラ爺は箱に隠れていたらしく、すぐに出てきた。
『旅スラ様......我々は通りすがりのあなたにこんなことまでさせてしまって......一体どうやってお礼をすれば良いのか......』
あ、これ多分お礼なんもないパターンだ。
面倒くさいしカッコつけておくか。
『大丈夫です、スラを助けるなんて同じスラとして当たり前でしょ?それと俺はこれからゴブリンの住処を襲撃します』
『な、なんですと!?危険ですぞ!!』
『危険等はわかっております、けれど守りたいのです......マイブラザーを......。では......』
ポヨンポヨンポヨンポヨン
俺は村を出る。後ろからたくさんのスライムが俺を憧れの眼差しで見ている。
ふっ、俺カッコいい......こんな感じで俺はイケメンのスライムになっていくのだ!!
フハハハハ
......ん?スライムにイケメンとかあるのかな?
前回は大変申し訳ございませんでした、あのようなやる気ない宣伝はもう二度としません