表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋を……してもいいですか?  作者: 遥 かずら
付き合い初め
2/60

付き合う…?

             名前を呼ばれるとドキドキする…



 帰り道、今日もわたしは一人で通学路を歩いている。友達はみんな、カレがいてその話で盛り上がっている。わたしにはその資格がない。だけれど、こんな憂鬱な日々も……今日を境に変えていくんだ――


「なぁ、こっち、向いてくれないかな? お前、美月みづきだろ」


「ひ、人違いでしょ……」


「あぁ、やっぱ美月だな。そういう所がちっとも変わってないのな」


 わたしのことを馴れ馴れしく話すこの男は、家が隣なだけの馴染み友達、黒野拓斗くろのたくと

 恋人でもない、カレシカノジョでもない、恋仲でもない。


 それなのに、どうしてこんなにもわたしの心を乱してくるの?

 あなたが軽く呼んで来るわたしの名前は、安くないのよ……


「そういうあなたは、黒?」


「いや、白だ。あ、悪ぃ、それは美月のシャツの色だな」


「面白い? わたしは笑わないよ? ねぇ、何か用があるの?」


「名前を呼んだだけ。で、美月って呼びたかっただけだ。それだけだ」


 ホントにそれだけなの? わたし、名前を呼ばれただけでドキドキするんだよ? ねえ、あなたは?


「わたしは……ううん、いい」


「美月、俺と付き合わねえ?」


 急転――


 わたしはこの男と恋をしてもいい? 誰が答えるわけでもない、答えるのはわたし自身だ。

 付き合う、彼女になる? 彼氏と呼ぶ? わたしが……


「付き合うって、なに?」


「それは恋人になるってことだろ。なんだ、美月はしたこと、ないのか?」


 わたしは、あるよ……好きになったことなら――

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ