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転生龍の諸国漫遊記!  作者: バリ君
冒険者編
93/174

卒業と冒険者登録

http://ncode.syosetu.com/n9831dr/

↑に登場人物の設定などがあります。


学園都市に来て今年で3年か……


【来週にはキャロリン様達も卒業ですね】


ああ……この3年、色々あったな……


【大体ドライト様の宝物が減ったり増えたりした3年でしたね?】


そうなんだよ~!何で皆して、俺の貯金をかっさらっていくの!?

ちょっと原始の神々をだまくらかして稼いだだけじゃないか!


【不思議ですよね?】


まぁ、真の宝物庫が万全の警備体制になったから、良いんだけどな?


【そう言えば、来週の卒業式の前にはキャロリン様達は冒険者登録をするらしいですね?】


おお!それなら保護者として俺も出向かなきゃだな!


【そうですね、ついでにドライト様も登録しちゃいますか?】


そうするか!




等と考えてたら、あっという間に卒業式当日になった。


キャロリン達は、卒業式をしてから冒険者ギルドに行って登録するようだった。


「ドライト様!ドライト様も出ていってしまわれるのですか!?」


「どうか学園に残って私達を導いて下さい!」


「私はキャロリン達の保護者として、一緒に行かなければならないのです!……ですが安心するのですよ?このドライト教授が残って皆に教えを授けますから!」


「私がドライト教授です、専攻は魔法全般です。

特に生活魔法の研究なら任せてください!」


卒業式は学園長達の俺の引き留め式で終わりを告げた、ドライト教授が残る事を告げると学園長達は「早速歓迎会をしなければ!」と去ってしまったので、教師のヒロが解散を告げて終わったのだ。


「……嫌な卒業式だったね?」


「ドライト様の引き留めと、歓迎会の説明だけで終わりましたね?」


「でも、歓迎会でドライト様から卒業生と在校生に、装備を何か1つくださるそうですから、皆は嬉しそうでしたわね」


「なんにしても早く行こうよ!

冒険者ギルドで登録して、私達も冒険の旅に出るのよ!」


「セイネ走るなって、冒険者ギルドは逃げないわよ!」


「どうしますか?早速依頼を受けてみますか?」


「夜は卒業兼歓迎パーティーの予定ですからね、あまり時間がかかる依頼はダメですね」


キャロリン達はこれからの冒険を夢見て、楽しそうに話し合いながら冒険者ギルドの前まできた。


そして中に入り……恐ろしいものを見てしまったのだ!




「さーて、順番に1人づつ頭を潰してあげるわ?」


「シリカ姉様、簡単に殺すべきじゃないですよ?

とりあえず四肢をもぎましょう」


「おら!誰からが良いか自分等で選びやがれ!?」


「……ちょっと待ってる……夫の特製拷問道具を……今、用意してる」


冒険者ギルド内に居る全員が床に倒れている、シリカ達の威圧により、起きるどころか指一本動かせないようだった。


「シ、シリカ様!何をなさっているんですか!?」


「あらキャロちゃん、遅かったわね?」


「面白そうなので、私達も冒険者登録する事にしたのですわ」


「んで、ギルドに来たんだけどな?

このアホ共が酌をしろって言いながらよ?」


「……夫を掴んで……放り投げた!」


シリカ達の言葉にキャロリンが素早く反応した。


「皆殺しにしましょう!」


「ギルドの方々は何をしたんですか?」


「ああ、赦してあげてくれって煩かったから、動けないようにしてるのよ」


「なんにしろ、シリカ様達に酌をさせようだなんて、万死に値します」


「アンジェ様、これはここに置きますか?」


「……もう少し向こうに……人数がそこそこ居るから」


キャロリン達も参加して、拷問の準備が着々と進んでいく。


冒険者達もギルドの職員も絶望に顔を青ざめながら、その光景を見ていた、そこでキャロリンが気がついた。


「あれ?そう言えば肝心のドライト様はどちらに?」


「……夫なら……あそこの扉に向かって……飛んで行った」


「はぁ……ドライト様、ご無事ですか?」


アンジェに言われた扉にキャロリンが向かい、中を覗き込む。

その部屋の中ではドライトが激闘を繰り広げていた!


「このこのこの!」


「ちょっとドライトさん、かわさないで下さいよ!」


「おりゃおりゃおりゃあ!?

デブ龍のクセに動きが速いわね!」


「メルクルナ姉様、囲むのよ!囲んでボコボコにするのよ!」


「禿げ薬が効かない!?そんなバカな!

……あれキャロちゃん」


そう!エルナルナ達5人とドライトが戦っていたのだ!




「皆様は何をなさっているのですか?」


「いや暇だし、深緑の森に遊びに行こうかと思ってね?」


「私達も、受肉して人のふりしてるんだから、ルールを守って冒険者登録してから深緑の森に遊びに行く事にしたのよ」


「んで、ギルドの職員が実力を見たいって言うからさ、ここで冒険者達を可愛がってたら、デブ龍が現れて……戦ってたのよ。

んで、キャロちんは何してるの?」


キャロリンが現れたので戦闘が終わり、エルナルナにメリルルナ、メルクルナが近づいてきた。


「私も皆で冒険者登録にきたんですよ、それで今は冒険者達を拷問の末に処刑する準備をしています」


「「「へぇ~……な、なんでまた!?」」」


キャロリンが事の経緯を説明すると、エルナルナ達は止めるために慌てて外に飛び出していった。


「ドライト様……マリルルナ様達は何をなさっているのですか?」


「禿げ薬飲ませてるのよ」


「私特製の禿げ薬も、効果無しか!」


「美味い!もう一杯!って本当に美味いですね!?

あ、キャロ!待ってましたよ……どうしたんですか?」


キャロリンがもう一度説明すると、マリルルナ達も慌てて外に出て行く、ドライトはジョッキで禿げ薬をガブガブ飲みながらキャロリンに話しかけてきた。


「それで登録は出来たんですか?」


「……忘れてました、登録してきます」


「私も行きますよ!」


こうしてキャロリンがギルドの広間に戻ると、冒険者達も職員達もシリカ達に土下座をしていた。


「おや、どうしたんですか?」


「あなた、エルナルナさん達が寛大な心で赦してあげてくれって言うからさ……」


「はぁ……まぁ赦してあげるのですよ?

これから同じ冒険者として活動していくのですから」


「ダーリンがそう言うなら、しゃーないか」


「……拷問セット……どうしよう」


「邪魔になりますから、片付けるしかありませんわね」


シリカ達は拷問セットを片付け始め、エルナルナ達は冒険者達と職員達にシリカ達とキャロリン達にちょっかいをかけないように注意してる。


「あ、あの……冒険者登録をなさりたいそうで……」


するとキャロリン達とシリカ達におずおずと話しかけてくる少女がいた。




「わ、私は冒険者ギルド学園都市支部の受付をしている、デレシアともうします……ううう、怖いよう……」


その少女は15、6歳で、明らかに新人だった。


デレシアはシリカ達を恐々と見ながら、必死に勇気を振り絞って話しかけてくる。


流石に可哀想になったのか、シリカ達がもう暴れないからっと言って、なだめている。


「ううう、先輩達恨みますよ……

そ、それで、冒険者登録ですね?本来は模擬戦をしてもうのですが、あなた方とやりあいたい相手が居ないので省略します」


どうやら新人の彼女に受付全員で押し付けたようで、遠巻きに見守っている、デレシアはシリカ達から少しづつ離れながら説明すると、キャロリン達にも聞いてくる。


「えっと、あなた方は模擬戦を受けますか?

受けないなら一番下のIランクからになりますが?」


「Iランクだと、町の外にも出れないんだっけ?」


「出れない訳ではないですが、依頼は受けられないですね。

採集してきても売却するだけです」


「なんでだっけ?」


「装備の無い初心者に、無茶をさせないためのシステムなんですよ」


「ああ……どうする皆?」


レイナがキャロリン達を見回して聞くと、全員が模擬戦をすると言って模擬戦が決まった。


「へへへ……嬢ちゃん達の相手なら俺達がしてやろうか?」


「まだまだガキだが、少しは色気が有るしな……夜の相手もしてやるぜ?」


テンプレどうり、ほぼチンピラの冒険者が寄ってくるがキャロリン達は円陣を組み相談を始める。


『どうする?この人達ならボコボコにしても、良心が痛まないと思うんだけど?』


『そうですね、デレシア様も近づいてきたら嫌な顔をしてましたし、問題ないかと』


『殺しちゃ不味いよね?』


『そりゃそうでしょ?

一応は冒険者として登録してるんだろうから、犯罪者ではないんだろうし』


『私の魔法は不味いですわね?

杖術で殴れば良いのかしら?』


『腕の一本なら、切り落としても大丈夫ですね』


こうして模擬戦をすることが決まり、開始と共に終わった。




「たいした事なかったですね?」


「ド、ドライト様、いきなり本気を出さないでください!?」


何があったかと言うと、全員が演習場に入り、武器を構えると同時にドライトが本気で周囲を威圧したのだ。


先程のやり取りの時も、キャロリンの頭に黙ってしがみついたままで大人しいドライトの事を不審に思っていたが、案の定やらかしたのだ。


チンピラ冒険者達は立ったまま目を見開き気絶してて、大やら小やらに鼻に口に目からも色々液体やら個体やら垂れ流している。


着いてきた別の冒険者達も全員が泡を吹いて気絶しており、意識が有るのはシリカ達にエルナルナ達とキャロリン達、そして意外な事にデレシアも意識があった、腰は抜かしているみたいだが。


「うわーん!チビっちゃたよぉ~!」


「この人、意外と根性がありますね?

手加減してなかったのに耐えましたよ!」


「ドライト様!可哀想じゃないですか!」


こうしてキャロリン達は学園を卒業し、冒険者として活動を始めたのだった。

お読みいただきありがとうございました。


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