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転生龍の諸国漫遊記!  作者: バリ君
学園都市編
88/174

キャロリン達のサマーキャンプ・イン・亜空間 ほのぼの編

http://ncode.syosetu.com/n9831dr/

↑に登場人物の設定などがあります。


「メディック!メディーク!」


「意識をしっかり持て!直ぐに衛生兵が来る!」


「小隊長!支えきれません!」


「バカもん!ここで引いたらアンジュラ隊の名折れだ!死守するぞ!」


[ゴロゴロゴロゴロ]


「小隊長!ドライデカが来ました!」


「ま、まずい!集中攻撃だ、集中攻撃してシールドを展開される前に破壊しろ!」


竜人達の部隊はなんとか防衛していたが、ドライデカが転がってきたのを見て集中攻撃しようとしたが、ドライデカは素早く歩行形態になるとシールドを展開して攻撃を開始した。


「お前達も納豆巻きにしてやろうかぁ~!」


よく分からない雄叫びを上げて、強力なツインブラスターを乱射するドライデカ、竜人達は物陰などに隠れて防戦一方となるのだった。




ドライトルーパーと龍と神の同盟軍の戦いが激しくなっていた頃、キャロリン達も戦っていた。


「ちょとちょっと!卵の数が足りないんだけど!?」


「あああ!アレナム様、そんなに厚くハムを切ったら、もったいないです!」


「ナタリーちゃん貧乏臭いって……

アレナム、一気に切っちゃえ!」


「うんうん、ハムはぶ厚い方が美味しいよね!」


「卵を割るのは初体験ですが、なかなか面白いですわね?」


「そうですね、慣れると片手でも割れるらいしですよ?」


「あ!あなた達ね!?目玉焼きは1人2つで良いんだから、そんなに割らなくっていいのに!」


朝食を皆で作ると言う戦いは佳境を迎えていた。


監督しているロッテンドライヤー女史は何も言わずに、朝食を作るキャロリン達をじっと見つめている。


「えっと……うん!目玉焼きは人数分焼けたわ!」


「ハムも、もう直ぐ焼けるよ~」


「野菜も切ったわよ?」


「そろそろお皿の用意をしなくちゃですね」


「お茶の準備をしますわ」


「ええっと、テーブルを出さないとですね。

ロッテンドライヤー女史!準備が終わりました!」


キャロリン達はワイワイ言いながら準備を終えると、料理をテーブルに並べてロッテンドライヤーを呼ぶ。


「ちょっと時間がかかったざますが、初めてにしては上出来ざますね」


ロッテンドライヤーはそう言うと席に座りナイフとフォークを優雅に使い食べ始める、各料理を少しづつ食べていき、最後にリティアの煎れたお茶を一口飲むと、ナイフとフォークを置いてナプキンで口を軽く拭いてから、満足そうにキャロリン達を見て微笑んだ。


「合格ざます!

流石はキャロさん達ざますわ、少し教えただけでここまで上達するとは、この私も想像してなかったざます!」


ロッテンドライヤーの言葉にキャロリン達は「わぁ!」っと歓声を上げる。


それをニコニコと見ていた、ロッテンドライヤーが声をかける。


「さぁさぁ、朝食にするざますわ?

食べ終わったら休憩して、それから移動の訓練ざますわよ!」


「「「はい!」」」




「いやぁ~朝から美味しい食事に楽しいお喋り、平和だわぁ」


「でもこんなので訓練になるのかな?」


「アレナムは魂が抜けそうな程に腑抜けたね!

キャロちゃん、アンジェ様も言ってたけど、メリハリが大切なんだよ!メリハリが!」


「チビが言う通りメリハリがたいせ、このチビそのナイフでどうする[ゴンゴン!]あだぁ!?」


「ロッテンドライヤー女史、痛いです!」


チビと言われたセイネがナイフを取り出して隙をうかがっていたが、アレナムは気がついて籠手を両手に着けて迎え討とうとした。

が、次の瞬間に2人共にロッテンドライヤーの拳骨を食らってしまった。


「トークはお食事の友ざます、しかし汚い言葉や喧嘩はもっての他ざますわよ!?」


「「す、すいません……」」


怒られたアレナムとセイネは大人しく席に座る、するとポツリとリティアがつぶやいた。


「はぁ……それにしてもサルファ様はご無事でしょうか……連絡がとれませんわ」


「シリカ様からも連絡がありません……」


「あー……リア様もなんだよね」


「アンジェ様からも連絡がないや、戦争ごっこを楽しんでるのかな?」


リティアの言葉に反応してレイナ、アレナム、セイネも連絡がないと嘆く、するとロッテンドライヤーが意外なことを言うのだった。


「そんなに心配なら、今どうなってるか見てみるざますか?」


「え!?み、見れるのですか!?」


「私の力でドライト様を誤魔化すざます、短時間ざますがなんとかなるざますわ」


「い、良いんですか?ロッテンドライヤー女史に迷惑がかかるんじゃ……」


「ステラ様とルチル様になるべく願いを叶える様に言われているざます、出来る限りの事はするざますわ」


ロッテンドライヤーにそう言われて、レイナ達は喜んでいるが、キャロリンは不思議そうに聞いてきた。


「ロッテンドライヤー女史は、ドライト様の分身体なんですよね?

なのにドライト様を裏切るような行為をして本当に大丈夫なんですか?」


その言葉に喜んでいたレイナ達も、不安そうにロッテンドライヤーを見る。


だがロッテンドライヤーは微笑んだまま自分の秘密を話し出した。


「私は特殊個体ざます、ドライト大将やドライトヒロシ隊長などの指揮個体もある程度の自我はあるざますが、私ほどではないざますわ……そして私はもし、ドライト様が女性として生まれていたらと言う可能性と、その結果セレナ様にレムリア様とヌーマ様の影響をより強く受けたと言う前提で創造されたざます。

そしてドライト様自らの手で、自分よりもステラ様とルチル様の命令や頼みを聞き、お2人の事を考えて行動する様に創られたざますわ……だからこそ、ステラ様とルチル様に頼まれたことを優先するのざます!」


そう言うとロッテンドライヤーはスマドを取り出し、力を解放してスマドに注ぎ込む、そして空中に現在のシリカ達の映像が、流れ始めるのだった!




「こっちは片付いたわ、アンジェ達の援護に向かいましょう」


「ええ、シリカさん何部隊か残していくんでしょう?」


「そうね……もうこちらからの攻撃は無いだろうけど、警戒はしとかなきゃいけないわね」


「ってか、アンジェの奴大丈夫かな?」


「リアさんやっぱりアンジェさんが心配ですか?」


「な、なんだよ!悪いのか!?

そう言うメリルルナだって、マリルルナ達が心配だろ!?」


「いえ、別に悪いわけでは……

それに、マリルルナとチエナルナは無茶をしてないか心配なんですよ?」


「ウソウソ、メリルルナ姉はなんだかんだ言ってあの2人を可愛がってるから、心配でたまらないのよ!」


「メ、メルクルナ!」


「わわ!?」


メリルルナがメルクルナを追う、一晩中戦闘が続いた後で一瞬だが空気がなごんだのだった。


そんな2人を見ながら、シリカ達とエルナルナ達はアンジュラ達に合流するために、アンジュラとマリルルナとチエナルナが構築している防御線に向かうのだった。


そして防御陣地が目に見えると違和感に襲われる、ドライトルーパー達の猛攻を受けていたはずなのに、辺りは静まり返っていたからだ。


シリカ達は慌てて走り出すと防御陣地に飛び込んだ、そこでは先に着いていたメリルルナとメルクルナが自分の部隊に指示を出して、防御陣地の強化をしていた。


「2人共どうしたの!?」


「シリカさん、今は手が放せないのよ!チエナルナ、説明してあげて!」


「メリルルナ姉、私の部隊の再編は終わったわ!全線に出るわね!」


「気をつけて!

メリルルナ隊はこのまま防御陣地の強化と支援体制を整えるわよ!」


メルクルナは自分の部隊と共に全線に向かっていく、メリルルナは忙しそうに自分の部隊に指示を出していた、そこにチエナルナが走り込んできてエルナルナとシリカを見つけると、ダッシュでやって来たのだった。


「み、皆!敵が、ドライトルーパー達が引き上げたのよ!」


「え!?」


「エルナルナ姉様達から敵を殲滅して、向こう側は制圧したって報告が来た途端に、こっちの方は潮が引くみたいに下がったのよ!

でもアンジェさんが嫌な予感がするって言って、慌てて防御陣地の強化と部隊の再編をしてたのよ!」


「確かに変ね?ドライトルーパー達の戦力は強大よ、今引く理由は無いはずだわ?」


「アンジェは前線に居るの?」


「はい、本当に嫌な気がするって言って、離れないんですよ!」


「シリカ姉様……」


「……サルファはここで部隊の再編と支援体制の構築をメリルルナさんとしてて。

リア、私達は再編の済んでいる部隊だけでも連れてアンジェと合流するわ、急いで!」


「あ、ああ。

お前ら行くぞ、急げ!」


「……私達も行くわよ!チエナルナはここでメリルルナとサルファさんを手伝ってて!」


「わ、分かった、支援体制がある程度は整ったら私もそっちに行くわ!」


こうして不穏な空気を感じ取ったシリカ達は、急いでアンジュラ達と合流したのだった。




「アンジェ、本当に敵が居ないわね」


「……シリカ姉様……嫌な気配は増えてる」


「アンジェさん、偵察は出さなかったんですか?」


「……出した……志願した、ファレグを」


エルナルナの質問に答えたアンジュラの言葉に、カーネリアが呆れて言う。


「あのアホを出したのか?無駄だろって、そこに居るじゃん」


偵察に出したと言うファレグが居るのを見つけて、カーネリアがそう言う。


ファレグは敬愛するカーネリアに無駄と言われて涙目だ、だがそんな2人を見ながらアンジュラが言う。


「……うん、だから……却下して、ハギトとオフィエルを……行かせた。

……威力偵察で……1個中隊つけて」


「良い判断ですね」


「あの2人なら妥当ね、で、帰ってきたの?」


「……結構経つけど……帰ってこない」


血の気の多い竜人族の中でも断トツの知性派のオフィエルと、芸術家肌で常識人のハギトを偵察に出したと聞いて安心したが、帰ってこないと聞いて顔をしかめた。


ましてや1個中隊もつけて、慎重派の2人がまだ帰らないと言うのだ、何かあったとしか思えなかったのだ。


「あの2人が無茶するとは思えないわね」


「だな、アラトロンやファレグと違って、ちゃんと偵察して帰ってきそうなんだけとな?」


「……やっぱり……私が見てくる」


「ア、アンジェ様、ですからそれは……」


アンジュラが自分で見に行くと陣地を出ようとするが、オクが止める、どうやらオフィエルとハギトを心配しているようだが、二重遭難になりかねないと、止められているようだった。




そうこうしていると、通路の向こうが騒がしくなる、怒声と銃撃に悲鳴が聞こえる。


そして通路から負傷した仲間を肩に担ぎ、自身も左足を引きずった竜人が現れた!


「つ!今行くぞ!」


「……頑張れ!」


カーネリアとアンジュラが飛び出し、それぞれが1人づつ担ぎ上げて陣地に連れ帰る。


「リ、リア様、アンジェ様、申し訳ありません!」


「もう、無茶しないの!」


指揮官なのに無謀にも飛び出したカーネリアとアンジュラをシリカは叱るが、その表情は嬉しそうだった。


そこにエルナルナが割って入って意識の有る竜人に質問する。


「一体どうしたの?オフィエルとハギトはどうしたの!?」


「エルナルナ様、お2人は殿を努めています!

私はまだ軽傷だったので一番に陣地に着くことが出来たのですが……

中隊はほぼ壊滅して大軍に終われて逃げてきたのです!」


竜人の兵士はそう悔しそうに言うと、「仲間がまだいるので迎えに行かせて下さい!」と言ったが、「治療が先よ」とエルナルナに言われてシブシブ後方に下がっていった。


「シリカ姉!オフィエル達を迎えに行こうぜ!」


「……あの子達が……向こうで……戦ってる!」


カーネリアとアンジュラはそう言って、今にも自分の部下達と飛び出そうとしていたが、シリカが一喝して止める。


「待ちなさい!

アンジェ、この陣地を構築したのはあなたと部下達よ、つまりあなた達が防衛の要になるのよ?

リア、あなたとあなたの部隊は攻撃は得意でも、撤退戦は不得手でしょう?」


「な、ならオフィエル達を見捨てるってのか!?」


「そうは言ってないでしょうに……

エルナルナ、申し訳ないけど付き合ってくれる?」


シリカはそう言ってエルナルナを見る。


「謝らなくて良いわよ、勇敢な戦士達の救出に連れていってもらえるなんて、逆に光栄だわ」


エルナルナはそう言うと、自分の部下達の天使族に合図を送る、天使族はその合図を受けて整然と並び始める。


シリカも近くに居た竜人に視線を送ると、その竜人は「整列!」と声を張り上げて隊をまとめ始める。


「じゃあ、行ってくるわ」


シリカはそう言うと、手を振りながらエルナルナと部下達と共に通路の先に消えたのだった。




「シ、シリカ様……!」


「ロッテンドライヤー女史、映像が消えちゃいました!」


「限界ざます、これ以上はバレるざますわ」


「シリカ様達、大丈夫かな……」


「いや、別に邪神とかと戦ってる訳じゃないんだしさ……大丈夫でしょ?」


レイナやリティアにアレナムは、心配そうに映像の消えた虚空を見つめるが、セイネが呆れて言う。


「そう言えばそうでした……」


「なんか緊張して損したわ……」


「そうだよね、敵はドライト様なんだし……やっべ!メチャクチャ心配になったんだけど!?」


「ロッテンドライヤー女史!直ぐに私達を解放して下さい!」


「サルファ様をお助けしなければ!」


「なんなら、力ずくで脱出するわよ!?」


ドライトが敵だと気がついたレイナ達は、何故かシリカ達が心配だから返してくれと言い始めた。


「何言ってるざますか?これから行軍訓練ざますわよ?

それから戦いたいと言うなら戦うざますが……負けた時にはお仕置きとして、お尻ペンペンを受けてもらうざますよ?」


ロッテンドライヤーがそう言うと、レイナが前に出てロッテンドライヤーとその横に居るキャロリンとナタリーをにらんで叫んだ!


「何をグズグズしてるんですか!?

速く出発しましょう!」


「そうですわね?目標の場所まで歩くには、速く出発しなきゃですわ!」


「ハッキリと言おう、お尻叩きは嫌よと!」


「そーだそーだ!お尻叩きは嫌だ!」


こうしてレイナを先頭にして、キャロリン達の行軍訓練は始まったのだった!




「でも、静かな草原ですね……」


「ロッテンドライヤー女史、ここは何処かの星なのですか?」


シズシズと歩くロッテンドライヤーの両隣に並んで歩くキャロリンとナタリーは、周りを警戒しながらロッテンドライヤーに質問する。


「ここは養殖惑星の側にある、管理者達用の休憩惑星ざますわ」


「げ!?あ、あの養殖惑星ですか!?」


リティアと共に少し後方を歩くアレナムが、真っ青になりながら籠手をはめた手を上げてファイティングポーズを取る。


先頭を歩くセイネとレイナもそれぞれ刀と小剣を抜いて、周囲を警戒する。


「皆様、良くお聞きなさいな、側に有る別の惑星と仰っているじゃないですか……」


リティアにそう指摘されて、レイナもセイネにアレナムはハッとして顔を赤らめながら武器をしまう。


「まあ、あの映像を見せられたら、皆の気持ちも分かるよね……」


「恐ろしい映像でしたね……陸にはベヒーモスやらアシッドタランテラが、空にはカイザーファルコンにテラーモア、海は海でクラーケンやシードラゴンがウジャウジャ居ましたし……」


「島オコゼも忘れたらダメざますよ?」


キャロリン達は顔を見合わせてため息をつく。


「あれ全部が、グルメのために養殖されてるんですよね?」


「恐ろしい話ですわよね……」


キャロリン達はそう話し合いながら、ロッテンドライヤーを守るように草原を歩いていく。


「お話も良いざますが、ちゃんと私を守るざますよ?

私はか弱い淑女なのざますから!」


その言葉にキャロリン達は顔を見合わせて、一斉に言う。


「「「か弱い淑女は、オーガを扇子で殴り殺しません!」」」


そう言われてロッテンドライヤーはため息をつきながら、扇子を取り出して皆に見せる。


「まだまだざますね……良く見るざあます、オリハルコン製の扇子ざますよ?この扇子なら淑女にもオーガを撲殺することが出来るのざます!」


「ロッテンドライヤー女史……そもそも淑女は、たまたま出会ったオーガを撲殺するために飛びかかりません……!」


「そんな、ざます!?」




そんなこんなでテクテクと皆で歩いていると、馬車が見えてきた。


「見えたざますわ、行軍訓練のメインイベントの馬車での移動のための幌馬車ざます」


その馬車を見てキャロリン達は顔を見合わせて、どうすれば良いかをアイコンタクトで話し合う。


その幌馬車は普通の馬車だったが、引いてるのが普通ではなかった。


「キーキー!」


「良い子良い子ざますわ。

今回馬車を引いてくれる、頑張れば馬に見えるかもしれないけどやっぱり蜘蛛のモンちゃんざますわ!」


「要するに蜘蛛なんじゃないですか……」


「さあさあ!最初はキャロちゃんとナタリーちゃんが御者をするざますわ!

あ、私が監督するために一緒に座るざますわよ?」


キャロリン達は顔を見合わせると、仕方なさそうに指示にしたがい、キャロリンとナタリーが御者台に座り、他の者が馬車の周りを囲んだ、するとロッテンドライヤーが全員乗るように言うのだった。


「馬車に全員乗るざますわ、この馬車は結構頑丈に作ってあるざますから、かなりスピードが出るざますからね?」


そう言うと、ロッテンドライヤーはデーモンスパイダーのモンちゃんに、先程仕留めたオーガを亜空間から取り出して与え始めた。


ちなみにこのオーガ、ロックオーガと言われる特殊個体で、肌が岩の様に厚くて固くなっているために、かなりの防御力が有るのだが、ロッテンドライヤーは扇子の軽い1振りで仕留めている。


そして与えられたモンちゃんも、普通の剣では傷すらつかない肌を切り裂き、あっという間に食べてしまった。


そして食べ終えたモンちゃんを馬車に繋げ直すと、御者台で何とも言えない顔をしているキャロリンとナタリーの間に座り込み、宣言するのだった!


「さぁ!前進ざますわ!

頑張れば馬に見える所が有るかもしれない蜘蛛のモンちゃんも、頑張って引くざますわ!」


「ですから蜘蛛ですよね!?」


ナタリーの突っ込みもスルーして、ロッテンドライヤーはモンちゃんに指示を出して馬車を走らせるのだった。




「言い忘れたざますが、もう無理に馬と言い張るのを諦めた蜘蛛のモンちゃんは、こう見えても繊細で心優しいざます。

なので突然に現れて襲ってきた魔物を逆に捕食しても、優しい心で暖かく見守るざますわ!」


「「「繊細で心優しいは何処にいったんですか!?」」」


こうしてキャロリン達は馬車に揺られて、のんびりとした旅を始めたのだった。

お読みいただきありがとうございました。


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