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転生龍の諸国漫遊記!  作者: バリ君
学園都市編
84/174

キャロリン達のサマーキャンプ・イン・亜空間

初投稿です、亀投稿になるかもしれません。


http://ncode.syosetu.com/n9831dr/

↑に登場人物の設定などがあります。




「熱いのじゃ……熱いのじゃ~!」


「ユノガンド様、五月蝿いです。

それに暑いでしょうに」


「光る珠はもうありませんよ?」


「言い間違いじゃないの?」


「あまりの暑さに、元々腐ってた脳が溶けたんじゃない?」


「ついでに毛根も溶けろ!」


学園都市郊外のジェード王国大使館の庭先で、ユノガンドとエルナルナ達が溶けていた。


学園都市は盆地に造られている、しかも他の都市国家と離れているし道もたいして良くなかった。


これは学園都市の防衛や利便性を考えたのではなく、単純にここ以外に場所が無かったからだ。


クリスティーナが賢者の学園を造り、邪神に対抗できる人材を育てようと考えた時代は戦乱の時代で、戦いの続くウアス魔導大国やダラムアデ連合国家の勢力圏を嫌い、魔の森などの魔物の勢力が強い所のそばも嫌った結果だった。


その結果、立地は良い場所ではなく、盆地のために学園都市の夏は暑く冬は寒いのだ!


なので学園都市の全ての学園や塾には長い夏休みと冬休みが有る、うちの学校は無いぜ!?何て言う所はクリスティーナによって、


「このくそ暑い(寒い)のに、見てて暑い(寒い)のよ!

すぐに休め!」


っと、いんねんをつけられて夏休み(冬休み)を取るようになったのだった!


何にしろその結果がこのだらけきった神々だった。




「お主ら、少しはわらわを敬うのじゃ~……しかし本当に熱いのじゃ~」


「ですからユノガンド様、熱いではなく暑いの間違いでしょう?」


「いや、これを見るのじゃ」


そう言って寝そべっていたユノガンドが起き上がると……例の光る珠がユノガンドの尻に光線を撃ち込んでいた!


「うわあぁぁぁ!?」


「これってあの時の!」


「な、何してんですか、ユノガンド様!」


「そりゃ熱いですよね!」


「こいつ、とうとう目覚めたのか!?」


「いやな、この珠の造り方が解ったので試しに造ってみたのじゃ。

それでせっかく造ったのに何もしないで消すのも、勿体ないからの?自分に撃ち込んで耐性がつかんか試していたのじゃ!」


「「「「「本物のアホだわ!」」」」」


「失礼すぎるじゃろ!

あとチエナルナよ、何に目覚めたのか後で「Mにです」ハッキリと言うでないわ!?」


神々がどちらがよりアホかで揉めていると、シリカ達にそれぞれの祝福者達を連れてやって来た。

そして全員が完全武装で大きなリュックサックを背負っていた。




「皆、準備は良いかしら?」


「「「はい!」」」


「サルファ達もいいわね?

何が起こるか分からない場所だから十分注意するのよ?

私達の事はもちろんだけど、レイナ達の事も注意して!」


「「「はい、シリカ姉様!」」」


「じゃあ、注意点を説明するわね?」


シリカが色々な注意事項を言っているのを聞いていたユノガンド達は、内容を聞いてダンジョンに行くのかと思い興味を失うが、メルクルナの一言で飛び起きた。


「ダンジョンか……涼しいんだろうな……」


「「「それ(じゃ)よ!」」」




「シリカよ、ダンジョンに行くのならわらわ達も付き合うのじゃ!」


「あら?ユノガンド様達、溶けて腐ってたんじゃないんですか?」


「腐っとらんわ!何にしろダンジョンなら涼しそうじゃ、わらわ達も連れていってたもれ!」


ユノガンドにそう言われてシリカ達は「へ?」っと、意味が分からないといった顔をする。


「ん?ダンジョンにいくのじゃろ?

罠に気をつけろとか、戦う時は相手をよく見てからとか言ってたじゃろう?」


ユノガンドにそう言われて、シリカ達は納得して説明した。


「違うんですよ、ダンジョンではなくって、ドライトの亜空間庫に探検に行くんですよ」


「今までも財宝を漁る時に、宝物庫とかは入ったことは有るんですが」


「それ以外の魔導具とかの製造工場とかは、入ったことが無いんで」


「……他の所にも……盗みに……忍び込むんです」


「「「違う(わよ、ますわ、だろ)!」」」


「しかし、シリカよ?ドライトの亜空間はかなりせきゅりてぃーとやらが厳しくて、入れんのじゃろ?」


ユノガンドはドライトの今までの宝物庫はともかく、他はかなりセキュリティーが厳しくて入れない事を思い出したようだが、シリカがニヤリとして言う。


「ふふ……大丈夫なんですよ!」


「ぬ?突破口を見つけたのか!?

流石はシリカじゃ!」


「いえ、ステラちゃんとルチルちゃんに頼んで、アクセスコードを聞き出したんですよ」


「ああ、ドライトさんって妹さん達には甘いからね……」


「しかし面白そうじゃ、わらわ達も連れていってたもれ!」


「かまいませんよ?

準備が出来たら此処に来てください」


「よし!部屋に戻って準備するのじゃ!」


「「「はい!」」」


ユノガンド達は良い暇潰しが出来たとばかりに、自分達の部屋へと走っていく。


「シリカ姉……あいつら邪魔……」


「こらアンジェ!でも、確かにあの人達と一緒だとうるさく騒いで、すぐに旦那様に見つかりそうですわね」


「まぁなぁ……一緒だとすぐ見つかるよなぁ……」


「バカね、別行動に決まってるでしょ?

それに何時かは私達もドライトに気づかれるんだから……見つかった時の囮よ」


「「「流石はシリカ姉(様)!」」」


シリカ達はどう上手いことユノガンド達を囮にするかで盛り上がっているが、その横でレイナ達が「良いのかなぁ……」と、顔を見合わせていたのだった。




「でもユノガンド様、ドライトさんの亜空間って、危険じゃないんですか?」


「そりゃ、危険じゃろうな?

あやつの事だから数々のとらっぷやがーでぃあんを置いとろう」


「うーん、どう考えても嫌な予感しかしないわ!」


「やめてよメルクルナってば!

あなたの嫌な予感って本当に当たるんだから!」


「大丈夫です!メルクルナ姉は私が守る!

他は知らん!」


「私もメルクルナ姉さんを守るわ!

ユノガンド様を盾にして!」


「お主ら……まぁ大丈夫じゃろ?

いざとなったら……シリカ達を囮にして逃げれば良いんじゃしの!」


「「「流石はユノガンド様!」」」


準備を終えたユノガンド達は、どうやってシリカ達を囮にするかでワイワイと話しながら庭に戻るとシリカ達が待っていた。


「待たせたの?そう言えばキャロとナタリーは、やはり連れていかんのか?」


ユノガンドは先程からキャロリンとナタリーが居ないことに気がつき、シリカに問う。


「ああ、キャロちゃんとナタリーちゃんはもう少ししたら来ると思うわ」


「うん?後から来るのかの?」


「ええ、ドライトの亜空間に行くって言ったら、ドライトにバラしちゃうでしょ?」


「ああ、黙って連れていくのじゃな」


「ええ、それでいよいよになったら、2人を人質にしてドライトに許してもらおうと思って」


「おお!流石はシリカじゃ!よく考えておるのう!」


レイナ達はシリカの言葉に真っ青になっているが、シリカ達とユノガンド達はいよいよになったら上手いことキャロリンとナタリーにステラとルチルを使って許してもらおうと話し合ってると、キャロリンとナタリーがやって来た。




「す、すいません!お待たせしました!」


「まだ、時間が有ると思ったんですが、もう集まっていたんですね?お待たせしてすいません!」


息を切らせてやって来たキャロリンとナタリーは、謝り顔を見合わせる。


「ユノガンド様達も行かれるのですか?」


「シリカ様達だけでなくユノガンド様達も、あの程度のダンジョンに行かれるのですか?」


どうやらキャロリンとナタリーは、ドライトの亜空間に行く事は気がついていないようで、集合時間に遅れたと謝りながら、ユノガンド達も行くのかと驚いている。


「……いやの?ここは暑いので避暑に行こうかと思っての?」


「……そうよ?キャロちゃん達は気にしないで私達についてきてね?」


誤魔化しにかかるシリカとユノガンドだったが、ナタリーが眉をひそめて言う。


「キャロ様、なんか怪しくないですか?

時間を指定していたわりには、リティア様も先に居ますし……」


「そうよね、何時も研究で時間を忘れて遅刻するリティアちゃんが居るなんて、おかしいよね?」


「酷いですわよ!?

今日はサルファ様に恥をかかせないように、ちゃんとタイマーせっとしておいたのですわ!」


「リティア、それもどうかと思うわ、何にしろユノガンド様達は避暑よ、ダンジョンって涼しいじゃない?」


「そーそー、アレナムの言う通りだよ?

それよりも皆揃ったんだから早く行こうよ!」


セイネに早く早くと急かされて、キャロリンとナタリーはシブシブと皆の元へと行くのだった。




「あれ?馬車はないんですか?」


「いくら近くに有るダンジョンでも、歩きだと着くのが夕方になっちゃいますよ?」


キャロリンとナタリーが馬車がないのを不思議がっていると、アンジュラが一歩前に出る。


「……あたいに……まかせんしゃい!」


「アンジェの頭も沸いたか?」


「……リア姉と一緒にしないで……ほしい」


「あ!?どう意味だ「リア!邪魔しないの!」わ、分かったよ!」


「アンジェ、私がサポートしますわ、合わせていきますわよ?」


「……ラジャー」


サルファがそう言うと、アンジュラはサルファの隣に行き目をつぶり瞑想を始める。

同時にサルファも目をつぶると瞑想を始めた。


そしてーー


「転移陣?」


「え?でもドライト様以外は転移先に被害がでるから、やらないんでわ?」


アンジュラが転移陣を構築したので、キャロリンとナタリーが驚いているとアンジュラが言う。


「……研鑽と努力で……夫と同じ転移陣を……習得した!」


「流石はアンジェ様!素晴らしいです!美しいだけでなく天才でもあるのに、絶え間ない努力もされるなんて!」


アンジュラの言葉にセイネがよいしょしている、アンジュラはふんぞり返って偉そうだ。


『シリカよ、転移陣なら皆習得したのじゃなかったのかの?』


『しましたよ?

ユノガンド様にメルクルナ達もしたんですよね?』


『うむ、まぁドライトのように連続でや、ノーモーションでの転移は無理じゃがな』


『それは私達もなんですよ……ドライトったら肝心の部分は教えてくれなくって!』


『なんにしろ、アンジェが転移陣を構築したのは分かるんじゃが、サルファは何をしておるんじゃ?』


『ドライトに転移陣で侵入するがバレないように、妨害してるんですよ』


『なるほどのう!』


シリカとユノガンドが念話で話している間に、転移陣に皆が次々と入り消えていく、残っていたシリカとユノガンドにアンジュラが入るように促すと、シリカが入り消えるそして。


「ふむ、次はわらわの番か「さっさと入れ、この禿げ!」[ゲシ!]チ、チエナルナ~!」


「ハハハ!ドライトさんの亜空間で禿の研究三昧よ!ハァハハハ!」


ユノガンドとチエナルナが消えるのを見たどけたサルファとアンジュラは顔を見合わせて。


「サルファ姉様……行こう……」


「……色々言いたい事がありますが、皆待ってますし行きましょう」


こうしてシリカ達にキャロリン達、おまけのユノガンド達によるドライトの亜空間調査隊は出発したのだった!




転移陣から出ると、そこはメカメカしい部屋だった。

そして全員の目の前には巨大な扉があり、その雰囲気は全ての者を拒んでいるようだった。


「……キャロ様、平原の7号ダンジョンってこんな場所でしたでしょうか?」


「……ヒロ先生は自然の洞窟風のダンジョンで大したダンジョンじゃないと仰ってましたね?」


「ですよね?

じゃあここは……」


「「「「ドライト様の亜空間よ!」」」」


「「だ、騙したわね!?」」


レイナ達がドライトの亜空間だと言うと、キャロリンは槍と小楯を構え、ナタリーはハルバートとタワーシールドを構える。


それに対してレイナ達もそれぞれの得物を構えると、真っ正面からにらみあった。


「ドライト様は勝手に亜空間に入るなと仰ってました!

ですから、ドライト様に確認が取れるまで入れる訳にはいきません!」


「私達を騙したと言うことは後ろ暗い事が有ると言う事です!

キャロ様、ここは私が防ぎます!その間にドライト様に連絡を!」


「逃がしません!あなた方には万が一の時に人質として、ドライト様に捧げる役目が有るのです!」


「レイナちゃんはナタリーちゃんを!私はキャロちゃんを押さえる!」


「私とリティアは2人の援護よ!数で押さえ込むのよ!」


「2人共降伏しなさいな、戦力差は絶望的ですわよ!?」


2対4でにらみあっていると、シリカ達にユノガンド達がやって来た。


「ちょっとちょっと!何してるの!」


「メルクルナ様!こいつら私達を騙してドライト様の亜空間に入るつもりなんです!」


「こいつらだけじゃなく、シリカ様達も今回の謀略に絡んでいるはずです!」


「え?私達も絡んでるわよ?」


「「……そんな気はしてました!」」


キャロリンとナタリーは龍に神々、レイナ達に囲まれて涙目だ。

そこにメルクルナが前に出てくると、ユックリと説得し始める。


「キャロちゃん、ナタリーちゃん、無駄な抵抗は止めなさいな……

それにあなた達も興味有るでしょ?」


「うう……!ドライト様の亜空間……」


「妹様達にも見せてないと言う……」


「それに……あなた達はドライトにこう言えば良いじゃない……脅されたって!」




「それでどうやって中に入るんですか?」


「この大扉、明らかに罠とかてんこ盛りですよね?」


「あんたら変り身早いわね……」


「アレナム様、私達は脅されて仕方なく手を貸してるのですよ?」


「ううう……ドライト様、申し訳ありません……!

それでどうします?鍵穴はそこに有りますけど?」


キャロリンとナタリーは率先して扉を開けようとしていた、だが肝心のシリカ達は悩んでいた。


「シリカの姉御、ダーリンからアクセスコード聞いてるんだろ?

早く開けてくれよ!」


「いや、アクセスコードは聞いてるけど鍵なんか貰ってないのよ?」


「でも、ステラちゃんとルチルちゃんはこれで中に入れるって、言ってたんですわよね?」


「ステラちゃん達が……ウソつくとは、思えない……」


「うーむ?魔導具も見当たらんしの?どうなっとるんじゃ?」


「シリカさん、やっぱり鍵が必要なんじゃないの?」


「でもなぁ、こんなに簡単に入れる訳ないよね」


「マリルルナもそう思いますか?

何か単純過ぎる気がするのよね、私も」


「うーん?これってこの扉自体が罠なんじゃない?」


「うーん?あれ?あそこに何か書いてあるわ……えっと、「この扉を潜る者よ、一切の希望を捨てよ!」?なんかどっかで聞いた気がするわ」


メルクルナが見つけた文を皆で見ていると、アンジュラを呼ぶ声がした。


「アンジェ様!アンジェ様!ここにも扉が有るみたいですよ!?」


「……本当だ……流石は私のセイネ!」


アンジュラは瞬間移動でもしたのかと言う程のスピードで、セイネの元に来るとほめて頭を撫でる。




「で、どうやって入るのじゃ?」


「アクセスコードは解るんですけど……」


「肝心の打ち込む場所がねぇんだよな」


「サルファ、リア、あなた達も探しなさいな!」


「ここが出入口で……間違いない……」


シリカとアンジュラが仕掛けか何かないか探しているのを、ユノガンドとメルクルナ達にサルファとカーネリアは眺めていたが、シリカに怒られてサルファとカーネリアも探し始める。


「ここにもプレートがありますわね?」


「ええっと、なになに?「この扉を潜る者よ、一切の希望を捨てるな!と言うか、人の家の出入口に何か捨てるな!」アホか!」


[ドコ!]


「リア様、殴っても……何か出てきましたね?」


「ああ、これがアクセスコードを打ち込む魔導具ですわね、シリカ姉様、有りましたわ!」


「あ、あの、シリカ様、こちらにも有るんですが……」


「レイナちゃんも見つけたの?ってそこ!?」


リアがプレートを殴ると、キーボードのような魔導具が出てくる。

シリカがそこに行こうとすると、別方向からも声がかかる、見るとレイナが亜空間の入り口と逆方向に立ち、何かを指差していた。


それをキャロリンが驚き見つめていた、何故かと言うとそのキーボードが有ったのは出口の方だったからだ!


「それですか?」


「ここって出入口でしょ?」


「いやぁ~怪しいは、それも」


「ドライトさんの性格を考えて、どっちか選ばないとね」


「うーん?だとしたら……」


「こっち(ね、ですわね、だな、……)!」


チエナルナの指摘でシリカ達が迷わずに選んだのは出入口に有る物だった。




「んで、どうすれば良いんだ?」


「ええっと、12桁のアルファベットと数字で出来たアクセスコードを打ち込みなさいって、出てますわね?」


「シリカ姉……早く打ち込んで……どうしたの?」


「……」


シリカは皆が見守るなかで無言でキーボードを打ち込み始めた、皆がそれを見守りながらため息をつく。


シリカが打ち込んだアクセスコードとは……


【ヤンバル!ヤンバル!】


だった!


「数字もアルファベットも使わねぇじゃねぇか!」


「12桁でもないわね……」


「これってミスったらどうなるの?」


「どうにもならない……やり直すだけ……」


「つまり、何度でも挑戦できるわけね?そして挑戦してると、ドライトさんが気がついて来るって事か……」


「結局は罠と言うことね……ってユノガンド様は?」


シリカ達とエルナルナ達が話していると、エルナルナがユノガンドが居ないことに気がついた。


皆がキョロキョロと探すと、部屋のすみからユノガンドが近づいて来た。


「終わったのかの?

もう爆発する危険はないのかの?」


その言葉を聞き全員が思ったのだった……こいつ、自分だけ助かろうと隠れていやがったな……っと!


何にしろ、シリカがアクセスコードを打ち込みエンターを押したことで新たな道が開いた!


「床が開くのかよ!」


「階段が出てきましたわね……」


「あの2つの扉はどっちもダミーなのね……」


「……とにかく……進もう」


こうして一行はドライトの亜空間へと、探索に乗り出したのだった……!




「で、いきなり行き詰まったのじゃが、どうするんじゃ?」


階段を下りた先には小さな部屋があるだけで、家具などは一切無く、出入口も自分達の居る場所だけの様だった。


「怪しすぎる!怪しすぎるわ!」


「階段を下りた先には小さな部屋……絶対罠よね?」


「エルナルナ姉さん、メリルルナ姉さん、下りてみてよ?」


「メルクルナ、良い案だわ。

2人共、姉としての威厳を見せる時よ!」


「そして堕ちろ!」


「「堕ちろ!?ってか嫌よ、メルクルナ、言い出しっぺのあなたが行きなさい!」」


[[[ドカ!]]]


「「「へ?」」」


メルクルナ達が揉めていると後ろから蹴られてしまい、部屋の中に入ってしまった。


「進むしかないんだから、早く行ってよ」


「邪魔ですわよ?」


「まだ入り口なんだから、どんどん進まないとだろ」


「……進め!」


「落ちんかったか……」


蹴ったのはユノガンドとシリカ達だった。


「あ、あんたら!」


「な、なんて事するんですか!」


「おおお!絶対に落ち系の罠が有ると思ってたわ!」


「私なんか落ちる幻覚を見たわ!」


「お、堕ちてない……堕ちてないわ!」


エルナルナ達が入っても何も起こらないのを確認したシリカ達は、階段を下り部屋に入ってくる。

そしてエルナルナ達は文句を言ったり助かったと喜んでいる。


「しかし、本当に何も無いわね?」


「シリカ様、危険です!

もう少しエルナルナ様達で様子を見ましょう!」


シリカが部屋に入ろうとすると、レイナが危険だと止めに入る。


「……レイナちゃんも早く来なさいな?」


「わわ!?」


それを見ていたエルナルナがニッコリと笑いながらレイナを呼んで手招きすると、レイナは何かに引っ張られるように小部屋に入ってしまう。


「レイナ!?レイナになにするのよ!」


シリカが怒ってエルナルナに詰め寄ろうとする!


「シ、シリカ姉様!?」


「サルファ様!」


「シリカの姉御、お、押すなって!」


「リ、リア様、危ない!」


「……華麗に回避……に失敗!」


「アンジェ様、私は回避できました!」


狭い階段をシリカが無理に通ろうとしたために、ユノガンドとキャロリン、ナタリーにセイネ以外が押されて小部屋になだれ込む。




「はぁ……何をしとるんじゃ、見苦しい!」


「おら!」[ドン!]


「ぬわあぁぁぁ!?」


「へ?ユノガンド様、服をつかまないで、わあぁぁぁ!?」


「堕ちろ!そして禿げろ!」


ユノガンドがエルナルナ達とシリカ達を見て嘆いていると、何時の間にか後ろに回りこんだチエナルナに蹴りこまれる。


ユノガンドはなんとか落ちないようにとセイネの服をつかむが、小柄なセイネが耐えられるわけもなく、一緒に部屋に転げこむ。


そしてユノガンドを蹴ったチエナルナは、ユノガンドを追って小部屋に駆け込むのだった。


それを最後尾から見ていたキャロリンとナタリーは、


「見苦しいですね……」


「どうしてこんな事に……」


っと、皆を追って部屋に入るのだった……そして!




[カシュ!]




「「……え!?」」


キャロリンとナタリーが小部屋に、つまり全員が小部屋に入ると小さな音と共に床が無くなり、全員が落ちたのだった!

お読みいただきありがとうございました。


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