アレクス観光 海猫の肉球亭編 前編
ううう……やっぱりシリカ姉達は油断ならない!
【しかし、綺麗に横から搔っ攫われましたね……しかも支払いはドライト様に押し付けて……】
なぁ……?有望そうな剣士なのになぁ……
【そう言えば、なんで剣士なのに聖女認定されてるんですかね?
確かに回復魔法の適性も高いですが……】
そら、リュージュさん!この世界で聖女に認定してるのは、この世界の最高神であるメルクルナの悩筋だからですよ!
【ああ!納得ですよ!】
あひゃひゃひゃひゃ!
【うひょひょひょひょ!】
「おら!」[ブン!]
「あぶないですよ!?」[ゴン!]
気が狂ったのか、突然メルクルナが神剣を抜いて切りかかってきたが、俺は華麗に頭で受け止める。
「メルクルナさん、とうとう発狂しましたか!?
私だから華麗に頭で剣を受け止めましたが、他の方だとどうなっていた事か!?」
するとシリカ姉が祝福を授けた、レイナ・イム・フシャスの頭に乗っかったままで、話しかけてきた。
「ドライト?それって単に避けるのが面倒だから、攻撃を受けただけじゃないの……
あと、メルクルナさんはどうしたのよ?本当に狂っちゃったの?」
「ウキョー!シリカさん!あなたがそれを言いますか!?レイナには私が加護と聖女の称号をあげてたのに……!
あなたが祝福を授けて、私から奪ったんじゃないですか!
あと、ドライトさんは何か私の事を笑ってたでしょ!」
「隙があったから授けた、それだけの事よ……」
「ウキィー!なんじゃそりゃー!」
メルクルナがジタバタと暴れはじめたので、セレナ母様が注意した。
「ちょっとメルクルナさん?食事中に暴れないでくださいな、あと、シリカ?他の者が加護や守護を与えてる者に後から与えるなら、許可を得ないとマナー違反よ?祝福を外せとは言わないけど、メルクルナさんとちゃんと話し合いなさいな?」
「す、すいません、セレナ様、ひと目見て気に入ってしまってつい……」
「ううう、レイナちゃん、ごめんねぇぇぇ……解放してあげれなくって……ん?」
何が起こったのか、よく分かっていないレイナはキョロキョロしながら困惑しているだけだが、突然レイナとシリカをメルクルナは見比べる、そしてドライトの方を見つめた後にシリカを見直す。
「な、なによメルクルナ?確かに許可取らずに祝福あげたのは悪いとは思うけどさ」
シリカはバツが悪そうに言うが、メルクルナは違う違うと手を振って言った。
「いやさ、よく考えたらレイナはドライトさんにも狙われてたんでしょ?」
「ええ……でも、龍の眼で視たら私も気に入っちゃって、だからドライトが何かする前に、私が先に祝福与えたのよ」
シリカがそう言うと、メルクルナは突然満面の笑みを浮かべて言い放った。
「だったら、逆に良かったわよ!
あのデブ龍がレイナに祝福授けるより、常識の有るシリカさんの方が全然良かったわ![ガブゥ!]万々歳よおぉぉぉ!?」
突然メルクルナが奇声を発して飛び上がったので皆驚いたが、メルクルナの尻にドライトが噛みついていたので、皆納得した。
「失礼ですよ、駄神!このまま尻を噛みちぎってあげますよ!?」
「ぬおおぉぉぉ、至極当然の事を言っただけよ!」
メルクルナは痛みに耐えて、反論しているとレイナがドライトにしがみついた。
「メルクルナ様を放せ!このデブドラゴンめ!」
「あんぎゃああぁぁぁぁ!?」
「む!?生意気な!私のモンゴリアンチョップを食らいな「ドライト?私のレイナを殴るつもり?あと、メルクルナを放してあげなさい!」シ、シリカ姉……」
「い、良いから離れてってば!レイナちゃんも体重かけると余計に痛いから離れて!」
レイナの体重が加わった為に、メルクルナの尻には致命的なダメージがいった様で、四つん這い状態になってしまい離れてくれと言っている。
ドライトは尻を噛んだままでどう喋ってるのか分からないが、しがみついてきたレイナにモンゴリアンチョップを食らわそうとして、手を上げたところでシリカに睨まれて慌てて手を下げた。
しかもレイナのためか、メルクルナを離せと言うのでドライトは渋々離れるとキャロリンの頭の上に戻った。
それを見てセレナが手を叩いて皆を落ち着かせる。
「はいはい、今はお食事中よ?静かになさいね?
レイナちゃんも何が起こったのか聞きたいでしょうし、メルクルナさんはなんでこんな所にレイナちゃんが居るのかを聞きたいでしょう?」
セレナにそう言われて、全員が席に着く……ドライトはキャロリンの頭に乗ったままだったが、シリカとカーネリアにアンジュラは人化して、それぞれレイナ、アレナム、セイネの隣に座る。
そう、ドライト達一行は海猫の肉球亭に到着していて、昼食にしていたのだ!
「じゃあドライト、あなたの事だから大体の事情をつかんでるんでしょう?説明して頂戴?」
「ううう……母様が言うなら仕方がありませんね、メルクルナさんと私がアレクスを嫌った理由から説明しますか……」
「ちょ、ドライトさん魔薬の事も言うの?
後から調べたけど、結構グロい話になるわよ?」
「魔薬については後で魔窟にも行きます。
今は奴隷関係の事ですね……レイナ、あなたは聞く覚悟がありますか?」
「メ、メルクルナ様と祝福を授けてくれたシリカ様がいらっしゃるので逃げません!」
「ふむ……なら、まずはマクルイエ都市長さん達が気にしている事ですね、何故メルクルナさんがアレクスを嫌っているかです」
マクルイエ都市長達は慌てて近づくと、真剣な表情で聞き逃さない様に静かにしている。
「メルクルナさんは解放者アレクスと革命者アサセルムを気に入っていたのです……何故か?悲惨で過酷な帝国の奴隷制度からの解放を願い命を懸け戦った素晴らしい方々だったからですよ?
まぁ……こんな事はマクルイエ都市長さん達には言わなくても分かると思いますが……
ただ、そんなアレクスがアサセルム同盟が帝国時代の様な……帝国時代よりひどい奴隷制を採用していたら、メルクルナさんはどう思うと思いますか?」
そう言われて、マクルイエ都市長達はバツが悪そうにしていたが、アサセルム同盟の親衛隊の1人が聞いてきた。
「ドライト様、私はアサセルム同盟が奴隷制を無くそうと、頑張っているからこそ親衛隊員になる事を目指し、なる事が出来てからも努力を重ねてこの地位まできました。
それなのにアサセルム同盟が、帝国時代よりひどい奴隷制になりつつあるとは納得できません!」
周りの親衛隊員やアレクスの官僚がなだめているが、ドライトは手を振り発言した者を近くに呼ぶ。
「ふむ……獣人ですか、親衛隊の大隊長を務めているのですね……
あなた方獣人は特にひどい目にあってますから、相当努力しているのでしょうね……ですが良いですか?アサセルム同盟の都市国家群が採用した小作人制度と新身分制度ですが、あれは名前を変えただけの、帝国奴隷法よりも下のゴミ以下の制度ですよ?」
ドライトがそう言うと、目の前に来た親衛隊員以外の者達が不思議そうに顔を見合わせているが、文官らしき者はうつむき顔を暗くしている。
「良いですか?帝国時代の奴隷法ですと、犯罪奴隷以外の者をむやみに傷つけたり殺したりすると、下手すれば主人は犯罪奴隷に落とされていました。
まぁ、抜け道もありましたがこれは帝国の根幹を揺るがしかねない、食料問題を解決させるのに奴隷に依存していたからです、むやみに傷つけたりして反感を持たれたり反乱を起こされると、生産力がガタ落ちしますからね?
ですから、ある程度は奴隷を守る法があったのですよ……ですが今のアサセルム同盟の小作人制度と身分制度を考えたらどうなりますか?
片方だけではなく、両方の制度を合わせると……奴隷を殺しても罰せられますか?」
ハッとして親衛隊員は文官を見る、すると文官は
「小作人の法だけでは、奴隷は傷つけてはいけないとなっていますが……新身分制度では逆らった奴隷に罰を与えても……殺しても、問題ないとなっています……」
「民や近隣国家を誤魔化すために法を2つに別けているのですよ……
しかし、そんな小細工が管理神たるメルクルナさんに、通用すると思っているのですか?
奴隷の解放と制度の廃止のために戦った、アレクスとアサセルムを見てきたメルクルナさんが、その意思を守るべき要塞都市アレクスとアサセルム同盟の現状を気に入るとでも?
そして私や私達龍が気に入らないのは……メルクルナさん、神をだまそうとした事です!
特にメルクルナさんは祖父ちゃん祖母ちゃん達……龍神達のお気に入りですからね!そんなメルクルナさんをだまそうと……だませたと思っているあなた方の思い上がりが気に入らないのですよ!」
アレクスとアサセルムの面々は真っ青になっているがそこにキャロリン達が不思議そうに聞いてきた。
「あのドライト様、メルクルナ様をだまそうとしたというのは、どう言う事なのでしょうか?」
「セイネは知らないかもしれませんが、キャロリンとアレナム、レイナは知りませんか?新たな法や制度を作った時に、管理神メルクルナに奉じて祝福を受けるのを?」
「……聞いた事が有ります、メルクルナ様の祝福を受ける事でその法律や制度の正当性を得る事が出来ると」
「ですが、それがだます事につながるのですか?」
「そうですよ、メルクルナ様が祝福を授けなければ良い事なのでは?」
「儀式の最初に、この法が成立したらどんな風に変わるかを説明します、そしてアサセルム同盟は……そこでメルクルナさんをダマそうとしたのです……
具体的にはウソの事を言い、都合の悪い小作人制度と身分制度の法文を削って奉じたのですよ」
ドライトがそう言うと、キャロリン達だけではなく、今まで黙って聞いていたトリア院長達やジェード王国の面々も驚き騒ぎだす。
それを手でまた制すと、ドライトは最後通牒を突きつける様に言った。
「何にしろそんな事をしでかして、メルクルナさんの慈悲にすがろうなんて、ちゃんちゃら可笑しくって魔法でお湯を沸かしてしまいますよ!
それに、あんまりメルクルナさんを舐めない方が良いですよ?アレクスが……アサセルム同盟が神罰と天罰食らっても我々は知りませんからね?」
ドライトにそう言われて、マクルイエ都市長達やセイネにアレナム、アサセルム同盟の面々は真っ青になっている、それを見たカーネリアとアンジュラがドライトに向かって口を開き威嚇すると、ドライトは慌てて誤魔化しにかかった。
「な、何にしろこの話はここまでです!メルクルナさんに許して欲しいなら、自分達で何とかしてください……と言うか、小作人制度と新身分制度をなんとかすれば良いのですから、私ではどうしようもないんですからね?
さて、次はメルクルナさんにシリカ姉もレイナも聞きたいでしょう、何故ここに……アレクスにフシャス帝国の第17皇女のレイナ・イム・フシャスが居るかについてですね」
ドライトがそう言うと、皆がレイナに注目したのだった。
「まぁ、早い話がレイナさんの派閥と敵対していた派閥に誘拐されて、奴隷として売り飛ばされたんですがね!
レイナさん、この間教会で鑑定されたでしょ?その時にメルクルナさんの加護と聖女の称号持ちだと、バレたんですよ!」
そうドライトが言うと、レイナの隣に陣取っていたシリカがメルクルナの方を向き、にらみながら言う。
「ちょっとメルクルナ、あなた偽装も隠蔽もしてなかったの?」
「い、いや、偽装も隠蔽もしてたわよ!……なんでバレたのかしら?」
シリカとメルクルナが揉めていると、ドライトが言い放った。
「メルクルナさん、だから設定を早く変更しろと……まぁ、おかげでレイナさんが我々の手に入ったんですがね!」
「……あ!高位の神職は私の偽装と隠蔽が無効になるんだった!
昔はまともなのしか居なかったから、そう設定したまんまだったわ!
……ううう、神界が出来た時にその設定を見たドライトさんに、変えろって言われた時に変えていれば!」
ガックリ来ている、メルクルナにシリカは呆れながら言う。
「なんでそんな設定してたのよ、まあ、私はラッキーだったけどさぁ……」
そう言いながらレイナの頭をニコニコとなでる、レイナは大人しくしているが、何が何だか分かっていないようだ。
「ううう……異界から転生者や転移者が来るかもしれないって、ユノガンド様や先輩の管理神に聞いていたから、そういった者が現れた時ように……
今の聖職者達は高位の者ほど腐ってるのが多いい事忘れて、設定変えてなかったわ……」
シリカだけではなくサルファ達もキャロリンとアレナムにレイナも嫌な事を聞いたと、顔をしかめているが、セイネが困り顔でドライトとアンジュラの顔を見ている。
「ドラちゃん……説明してあげて……」
「セイネ、レイナは自分の能力の向上などが知りたく、教会に行ったんでしょう……そこでメルクルナさんの加護と聖女の称号を持つ事が分かったんですが、それを鑑定した教会の高位の神官か司祭がレイナさんの敵対派閥に教えたんですよ……メルクルナさんの加護と聖女の称号があれば帝国国内での発言力は大きくなりますからね、敵対派閥はそれを嫌ってレイナさんを誘拐して国外に売り払ったんですよ!」
「……何故殺されなかったんですか?
殺してしまった方があと腐れがなくって良いじゃないですか?」
セイネがそう言うと、キャロリン達はビックリしているが、アンジュラは「セイネは頭が良い……」と、言って頭をなでてあげている。
「確かにセイネの言う通りですが、セイネはメルクルナさん相手に隠し通す自信がありますか?
いや、そりゃアンジェ姉さんの力を借りれば出来るでしょうが……セイネだけでは無理でしょう?
それだったら、過酷だと言われているクロワトル大陸のアサセルム同盟に、奴隷として売ってしまえば後は勝手に死んでしまう可能性が高いですからね……」
「なるほど、事故にみせかけるとか毒殺だとすぐバレますもんね……衰弱死とか餓死なら、その奴隷の持ち主のせいになりますから、バレないって事ですね!」
「セイネはその手の知識とか豊富ですね……でもセイネ?私達龍や管理神はその程度では誤魔化されませんよ?万が一にもレイナが死んでいたら、メルクルナさんはきっちりと落とし前をつけますからね?」
そうドライトに言われて、セイネはキャロリンから聞いたメルクルナの神罰と天罰を思い出して、真っ青になるのだった、それを見てからドライトはレイナに向き直ると意外な事を聞いてきたのだった。
「それで、レイナはどうしたいのですか?帝国に戻りたいならなんとかしますよ?
もちろん、シリカ姉の祝福を含めてです」
「ちょっとドライト、どう言う意味?事と次第によっては……夫婦喧嘩になるわよ?」
「いや、まだ結婚した訳でもないのに……それにシリカ姉、他の……セイネやアレナムと違って、レイナはメルクルナさんの加護を受けているのですよ?
そのレイナがシリカ姉の祝福を受けたくないと言ったらどうする気だったのですか?」
「う……それは……」
「まさか、メルクルナさんやレイナを脅してでもなんて事は言わないですよね?それこそ大問題ですからね?」
「ううう……」
「まぁ、レイナさんの意見を聞いてからですかね?」
そう言うと、ドライトはレイナを見る。
シリカもすがる様にレイナを見ると、レイナは覚悟を決めた様に言った。
「シリカ様、シリカ様の正体は……もしや龍様なのですか?」
そうレイナが言うと、シリカはうなづき言う。
「ええ……もう気がついてると思うけど、あれが最高神メルクルナね?それで私がシリカ、それにサルファ、カーネリア、アンジュラ、姉妹のように仲の良いのよ私達、もちろんあの子達も龍よ?
そして、あちらにいらっしゃるのがディアン様にセレナ様、そしてその子供でステラちゃんとルチルちゃんよ……もちろん龍、しかも龍王様と白龍姫様ね?
で、これが……」
シリカがレイナに自分達龍を紹介して、最後にドライトを紹介しようとしてドライトを見ると、ドライトはキャロリンの頭の上で三節棍を頭の上に掲げて、レイナを威嚇していた。
「フン!」[ドガン!]
「後ろから物凄い衝撃があぁぁぁ!」
シリカがドライトを後ろから殴ると、ドライトはキャロリンの頭の上から吹き飛ばされて、扉から外に吹き飛んで行ってしまった。
「今、吹っ飛んでいったのがドライト、私達4人の旦那でディアン様とセレナ様の長男よ?」
「あ、あのデブドラゴンがですか……?」
「神々や龍神様すら欺く偽装を持ってるから、レイナちゃんも誤魔化されているけど、今ここに居る中では、確実にディアン様とセレナ様の次に強いからね?」
そう言われてレイナは驚きシリカを見て言う。
「メ、メルクルナ様やシリカ様よりもですか!?」
シリカとメルクルナは顔を見合わせて、困った様に言う。
「そうね……私達4人とメルクルナが力を合わせればなんとかなるかな?」
「そうですね……シリカさんの言う通り5人で力を合わせればなんとか……いけるかな?」
「シリカ姉様、メルクルナさん、それってドライトさんが正攻法で単純な力比べで戦ってくれればの話でわ?」
「ドラ公の事だから、何かしらの事してくるだろうなぁ……」
「キャロちゃん達を……人質にすれば……いける……!……かも」
そう言われて、レイナは驚いているがシリカは腕を組んで考えながら、レイナに言った。
「うーん、ドライトさんと敵対した時の備えか……考えた事なかったわ、夫婦喧嘩になった時のために対策しとかなきゃね……
あ、レイナ、さっきドライトが言ってた事だけど、レイナがどうしたいか考えておいてね?
もし……もしも、レイナが私の祝福を要らないって言うのなら、私が外すわ……あと、そっちに居るキャロちゃん達と色々話してみてね?
私達龍の祝福を受けている、先輩だから、特にキャロちゃんはドライトの祝福持ちだから……一番苦労してるし色々対応策とか聞けると思うわ!」
そう言われて、レイナは初めてキャロリン達に気がつき見た、今までお会いする事等叶わないと思っていた、メルクルナと、素晴らしい力を授けてくれたシリカの事しか見ていなく、同世代の女の子が居る事に気がついていなかったのだ。
気恥ずかしくなったが、しっかりと挨拶しなければ!っとキャロリン達の方を見て、挨拶をしたのだった。
そしてキャロリン達とレイナはあっという間に打ち解けたのだった。
「はぁ、では、この間の騒ぎはやはりドライト様が……」
「そーそー、でも基本的にドライト様って優しいからさぁ、キャロが言ってたブレスで滅ぼすってのも、たぶんキャロが防ぐと分かってて撃ったんじゃないかな?」
「セイネちゃん、そうですよね!やはりドライト様は素晴らしい方です!」
「うーん、セイネとキャロちゃんは、ドライト様を信用し過ぎている気がするわ」
「アレナムさんも、そう思いますか?
聞いた限りだと、力のコントロールがかなり上手い方みたいですから、気に入った人や物以外だけ滅ぼせそうですよね……」
と、今は話しているが最初に自己紹介した時もセイネが私は奴隷の子だと言っても、
「生まれや誰の子かなど関係無い、本人がどう生きてどう考えるかが大事だし、見た目や周りの反応からしてセイネさんが素晴らしい人格者だと、判ります。是非ともお友達になって欲しいです」
と、言いシリカはウンウンうなづいて、サルファにカーネリアとアンジュラは、流石はシリカ(姉様、の姉御、姉)がひと目で気に入った子だと、喜んでいた。
ちなみに、キャロリン達と話して5分も経たずにレイナはシリカとメルクルナに
「皆様と居れば、メルクルナ様とシリカ様にお仕えできて、お友達とも離れ離れにならないのですよね?
なら、あの地獄には戻りたくないです、ここに居させてください!」
っと、言ってメルクルナとシリカが狂喜していた。
「いやぁ、シリカの姉御もメルクルナも良かったなぁ!」
「うん、レイナをフシャス帝国に……戻すのは可哀想……」
「でも、これで皆が祝福を授けたのですね、残るは私だけですか……少し寂しいですわね」
「サルファ……あなたにも良い子が現れるわよ!」
「そーそー!」
「サルファ姉……元気出して……ご飯食べよ?」
「しかし、ご飯遅いわね?」
「メルクルナが……頼み過ぎたから……」
「い、いや、確かに全部持ってきて!って、頼んだけどさ、出来た順に持って来てって私言ったよね?」
「そー言えばそうよね?」
「種類と量があるので、少し時間がかかりますって言ってましたから、もうすぐ持ってくるのでわ?」
「……遅いっちゃ、ドラ公はどうしたんだろ?帰ってこねぇぞ?」
「そう言えばそうね?」
「……ドラちゃん、ちょっと離れた場所に……行ってたみたい」
「そうですわね?今お店の前に着いたみたいですわ」
「ドライトさんったら、勝手に皆から離れて……セレナさんに叱られちゃうんじゃ?」
そう言って、皆で閉まっている出入り口のドアを見る……キャロリン達と他の皆も釣られて見ていると、ドアが大きく開かれた!
「お腹すきました……ご飯をください!」
そこには頭にドライトを乗せた、魔導士の着るローブをまとい、杖を持った美少女が立っていたのだった!
ウアス魔導大国の魔導士達がそれを見て、
「ひ、姫様!?」
っと驚いているがアレナムとセイネも驚愕の表情を浮かべて
「あ、あれってリティア……リティアじゃない!?」
「ほ、ほんとだ!なんでリティアちゃんここに居るの!?」
と言っている。
「姫様?リティア?セイネちゃんとアレナムちゃんの知り合い?」
「姫様で、リティアさんって言ったらウアスの魔導姫かな?キャロさんはご存知じゃないですか?」
そうキャロリン達が話していると、ジェード王国やクロワトル大陸の面々が、
「「「と言うか、ドライト様が頭に乗っかっているって事はまた何かあるんだろうな……」」」
そう言ったことで皆あきらめの表情をしていたが、
「私が祝福を与えるにたる方を、旦那様が連れて来てくれましたわ!」
っと、サルファが言った事で全員が驚愕したのだった。
お読みいただきありがとうございました。
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