名付け
ドライトさんですよ!
部下達が増えました!具体的に言うと3万人ほど!
え?天使族は私の部下だ?五月蠅いですよ!私が創造したんですから私の部下でも……はぁ?なら竜人族も私の部下だ?メルクルナさんの頭は本当に手遅れなんですね……
「私が楽するための部下なんだから、私にこき使わせるべきなんですよ!」
「うるちゃいですよ!?ひっさつのデコピンくらえぇい!」
「ぬひょー!そうそう何度も食らって[バシイィン!]ダアァァァア!し、尻があぁぁ!」
俺のデコピンをかわして空中に飛び上がったメルクルナだが、俺が追撃として放った回転尻尾アタックを尻に食らって悶絶している、すると天使族と竜人族の中で力の強い者達19人がやってきた。
「ドライト様、ご命令道理それぞれの種族から能力の高い者達を選別しました」
「きましゅたか……そこにならぶでしゅよ」
俺がそう言うと天使族と竜人族は2つのグループに別れて整列した。
「ヒーヒーいでえぇぇ……う!ド、ドライトさん次は何するんですか?」
メルクルナが尻をさすりながらこちらに来て聞いてくる。
しゃべり方が悪かったのか天使族の真面目そうな女性に、にらまれて姿勢と言葉を直している。
『名付けです、この者達は特に力が強い者達なので私達で名を決めてつけます。
そうする事で力と私達との繋がりが強くなります。
あとそこの天使、一応メルクルナさんはお前達の親で上司だぞ?にらむとは何事だ?』
俺はそう言って、天使族を威圧すると天使達が言ってきてた。
「ド、ドライト様、申し訳ございません!
しかしメルクルナ様はこの世界の最高神なのでしっかりしていただかないと……ううう……」
「クスクス……ヒィ!」「情けない……ウゥ!?」
反論してきた委員長タイプの天使族にさらに威圧をかけるとビビッて泣いてしまった、それを見ていた竜人族から笑い声が出たのでそっちも威圧してあげた。
『愚か者共が……お前達は我等が楽をするために、遊んで暮らすために生みだしたのだ!笑ってないで[ゴツ!]痛い!』
「何を言っているのですか……それに生まれたばかりの者達を虐めてどうするのです!」
「で、でもかあちゃま、わたしゅはうまれてしゅぐに、とうちゃまにブレスをうたれてましゅよ!?」
「……それもそうだったわね、そー言う事なので皆頑張りなさい?」
天使や竜人から「そ、そんな!」や「我等を見捨てないでください!」などと声が出たので落ち着かせるために今後の話をする事に俺はした。
『今から大事な話をする!皆よく聞く様に!』
天使達も竜人達も俺の方を見て集中し始めるが、
「ドライト、乱暴なしゃべり方まで許可はしてませんよ?礼儀正しくなさいね?」
「あ、あい!かあちゃま!」
『えーそう言う事でですね、これからの生活や仕事の事を話したいと思いますが、その前にあなた達の名前です、天使族の幹部はメルクルナさんが竜人族にはアンジェ姉さんを抜かした、シリカ姉達が名前を考えてくれましたので拍手!』
「嬉しいです!メルクルナ様〜!」
「シリカ様、サルファ様、カーネリア様ありがとうございます!」
『何でか私とアンジェ姉さんは除外されましたが隙があれば名前を付けますので期待しててください!』
「むふぅ〜……」
「ドライト?アンジェ?」
『ダメだったのでドンドンいきますよ〜!……オロローン』
「……しょんぼり」
『まずは天使族のリーダーから序列順にいきます、マルキダエル アスモデル アムブリエル ムリエル ウェルキエル ハマリエル ズリエル バルビエル アドナキエル ハナエル ガムビエル バキエルっとなっております、ああ、委員長、じゃなくってアスモデルさんはメルクルナさんに嫌われたら名を剝奪されるかもしれないので気おつけて……冗談ですよ!泣かないでください!』
「ほらほら、アスモデル冗談だからね?泣かないで良い子良い子〜でも、あまり仕事仕事言わないでね?」
マジで泣きし出したアスモデルをメルクルナが頭をなでて落ち着かせている間に、竜人族の名前も発表してしまう。
『こちらも力の強い順で発表しますよ?え?力がすべてかですって?そうですが?では発表します。
アラトロン ベトール ファレグ オク ハギト オフィエル フルです〜、ちなみに力がすべてとは言いましたが実質的な長と言う意味で言うと別物になりますからね?アラトロンとマルキダエルは長としてしっかりやらないとダメですよ?もう手遅れっぽいですが、、、』
アラトロンとマルキダエルが へ? っと不思議そうな顔をしてから「ドライト様どう言う意味ですか?」などと聞いてきたので、「オク、アスモデル」とだけ言って話を進める。
『では仕事の話をします、天使族はメルクルナさんやジェード達と世界の管理の手伝いです、竜人達は世界樹と世界樹の森の防衛と力の弱い妖精族や精霊族の力になってあげてください。
ただし!仕事のし過ぎは厳禁です、アスモデルさんは特に聞いてください?
良いですか?龍神や原始の神々が何故あまり介入しないのか?それは自然任せると言う事も重要だからです。
天使族の方々、特にアスモデルさんは納得してないようですがちゃんとした理由があります。
良いですか?私達や神々が介入をし続ける世界がどうなるか?それは衰退です、衰退し滅亡してしまうのです。
実際に原始の神々と龍神が介入しまくっていた世界がありました、その世界はあらゆる犯罪や病気、老いに貧困がありませんでしたが同時に人々や動物に自然などに活力が無くなりました、何故か?当然でしょう何もしなくても原始の神々と龍神達がすべてをしてくれるのですから、食べ物の調達も生活に必要なすべてをです。
ついには何も考えなくてもよくなるんですよ?そんな世界が正常だとでも?だからこそ、世界の管理は観察程度にしてください!
え?私とアンジェ姉さんとメルクルナさんがつい最近介入しまくってた?ストレス発散して何が悪いんですか?
キャロ?彼女が何か?私の祝福与えてるんですから大事に保護するのは当たり前でしょうが!
ええぃ!ズルいだのなんだのうるさいですよ?管理神と龍の特権です!良いですか私の実験やメルクルナさんの惰眠にアンジェ姉さんの面白さの探求は世界より重いのです!』
「いかん、ドライトの奴変な事言いだした、止めてくるわ」
「まったくドライトさんたら、正直に答えなくても良いでしょうに……」
「いや、サルファそれもひどいから」
「ドラちゃんの言う事がただしい……面白い事を探求するのは大事……」
「ドライトさんも良い事言うじゃないですか!」
「あ、あんた等ね……」
カーネリアに引きずられてドライトが、戻って来るがそこにオクとアスモデルがついてきた。
メルクルナがまだ目を赤くしているので、よしよしっとアスモデルの頭をなでながら、
「どうしたの2人そろって?」
と聞いた。
「メルクルナ様、私達の住処や他の者達の名前はどうすれば?」
「それに私達竜人族は食料も必要です……天使族の様に魔素だけでも生きてはいけますが……」
「ああ……名前ね……」
するとメルクルナがゴソゴソと自分の亜空間を漁り始める、そして出したのが……
天使の名前事典と使えるファンタジーな名前名鑑と書かれた本だった。
「これ見てあなた達で付けてあげてね?」
オクとアスモデルはてっきり全員に名前を付けてくれるものだと思っていたのか驚いている。
「え?メルクルナ様がつけてくださるのでは?」
「私達も是非シリカ様、サルファ様、カーネリア様に……」
「ここはわたしゅが」
「セレナ様すいませんがドライトとアンジェをお願いします」
「はいはい、ドライト?アンジュラ?こちらにいらっしゃい?」
[ガシ!ガシ!]
「か、かあちゃまわたしゅもなまえをつけたいでしゅ!てのりカバMARKⅢ!」
「……セレナ様……泥田坊EX……良い名前でしょ?」
「そうね?何故、竜人にカバと付けてⅠとⅡは何処に居るのかと、天使族にどうして泥田坊って妖怪の名前を付けるのか詳しく聞きたいから、こちらにいらっしゃい?」
こうしてドライトとアンジュラはセレナに連れられて行ってしまった。
オクとアスモデルは引きつり固まっているのでメルクルナとシリカが何故“私達”がつけないのか説明する事にした。
「良い?アスモデル私達があなた達以外に名前を付けないのはめんどくさいって言うだけじゃないのよ?」
「メルクルナ、あんた……まぁ確かに1万人とか2万人分の名前はきついけどさ……」
「理由ですか?」
「そう、自分達のステータス見れる?大丈夫ね、どう?何か変わってない?」
アスモデルが自分を鑑定したようで驚いた顔をしている。
「上がっていますし、スキルが増えています……!」
「え?うそ!?……本当だ私もステータスが上がってるしスキルが増えてる!」
オクも確認したようで驚いている、それを見たメルクルナが
「さっきドライトさんが名前付けたでしょ?あの時のドライトさんどうだった?」
「どうって……もの凄い力を感じましたが……?」
オクがそう言うとアスモデルが気がついた。
「あ!あの時!私達に名を授けてくれた時に私の力が上がった気がします!」
うんうんっと、うなづきながらシリカが種明かしをする。
「なんでドライトが名付けをしたのかと言うとね?メルクルナよりも強い力と私達4人よりそれをコントロールする事ができるだけの才能があるの」
「私達が名付けしてもステータスが上がりスキルも増えたでしょうけど……ドライトさんが名付けをした方が効果が高いのよ?完全に力とコントロールの差ね……」
「だから、下手に私達が名付けは出来ないのよね……ただでさえ他の種族より優秀なのにさらに力をあげちゃうのは……ね?」
「ちなみにドライトさんとアンジェさんが付けようとした名前一覧は私達で破棄しました、でも名付け事態はドライトさんがしたのはそう言う事なのよ」
「相談には乗るけど基本的にあなた達で付けてあげてね?」
「っていうかドライトさんって本当に幼龍なんですかね?」
「あれだけの力を持っててそれを巧みにコントロールするからねぇ……」
などと話していると、カーネリアとサルファにジェードが話しかけてきた。
「シリカの姉御にメルクルナ、難しい話終わった?」
「皆をそれぞれの街に案内したいんですが……」
「メルクルナ様、トニーも早く室内の制作に入りたいそうなので、皆を連れて行っても良いでしょうか?」
そう言って天使族や竜人族り方を見ると、
「ふたこぶマントヒヒLegendなんてどうでしゅか?」
「私のお勧め……唐傘お化け洋傘Version……どう?」
ドライトとアンジュラが名付けをしようとしていた。
「セ、セレナ様ー!」
「ちょ!なにしてるんですか2人共!」
慌ててドライトとアンジュラを皆で止めるのだった。
「ほらほら、街の案内と部屋とかの作成があるんでしょ?」
「わしゅれてましゅたよシリカねえ!いそいでおわらせて、いもうとたちのもとにむかうでしゅ!」
そう言いフヨフヨ飛びながらメルクルナの頭に乗ったドライトだが……
「なんかだいじなことわしゅれてるきがしゅるでしゅ……」
わずらわしそうにドライトを引っぺがそうとしていたメルクルナだが、突然ドライトがポツリと漏らした言葉に反応した。
「へ?……今日のお昼のメニューとか?」
「いえ、もっとだいじなことでしゅよ……」
「ふーん……でも思い出せないんでしょ?なら大したことじゃないんじゃない?」
「うーん、なんだったんでしゅかね?」
そうメルクルナと話しているとキャロリンがドライトに話しかけてきた。
「あの、私は何時になったら帰れるんでしょう……?」
「キャロをかえすのをわしゅれてましゅたよ!?」
「良かったじゃん!解決解決!」
「……あるぇ?ほかにもあったような……なんでしゅかね?」
ドライトはうんうんっと、うなりながらメルクルナの頭の上に乗りキャロを転移陣で王都まで送り、新種族達を街へと連れて行き案内や室内の制作にかかるのだった。
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