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転生龍の諸国漫遊記!  作者: バリ君
幼龍編
30/174

神界の完成

こんちわ!ドライトさんですよ!


母様に自力で頑張った方が楽でしょ?っと(さと)され、建築を開始したんだけど、メルクルナ達神々がいる場所として相応しくするための神域化は、母様と父様に手伝ってもらって1日で終わらせました!


あとは神域を固定化するのと住むための住居や神殿などを完成させるためにこの半月頑張ってますよ!


あああ!リア姉それ踏まないで!




「おお!わりぃわりぃ!ってかドライトも早く建築を始めろよ、メルクルナ達も資材作ったり材料集めしてるのに、ドライトが遊んでばかりだと怒ってたぞ?」


「しゅつれいな!あしょんでなんかないでしゅよ!」


そこにメルクルナがセレナにディアン、シリカ達とジェード達などを連れて来た。


「ドライトさん!今日は皆に怒ってもらうために来ました!セレナさん達に神域を創ってもらってからドライトさんは、ドールハウスを作って遊んでばかりじゃないですか!」


「ドライト?私と約束したでしょ?遊ぶのは神界が完成してからになさいと」


「あしょんでなんかないでしゅ!ちゃんとしゅむばしょとしゅんでんをつくってましゅよ!」


そんな事を言うとシリカが近くに置いてあった手のひらサイズのドールハウスを手に取った。


「うーん、確かに良い出来だけどさ?これには住めないでしょ?」


そう言いながらシリカはドールハウスをサルファに渡しサルファもそれを見ながら、


「凄い細かいですねぇ……あら?外観は実際の家と同じようですけど中身が無いですね?」


そしてサルファはカーネリアに渡す、


「ほんとだ?窓とドアとか煙突や暖炉とかは有るけど中に壁とか無いじゃん?」


そしてカーネリアがアンジュラに渡してアンジュラも中を見る。


「ドラちゃん……これじゃ家じゃなく箱だと思う……」


そう言ってメルクルナに渡そうとして慌ててドライトが止めようとした。


「あ!ダ、ダメでしゅよ!?」


だが、メルクルナが受取りアンジュラが手を放すと……


ズシン!


「うおおおぉぉぉぉぉぉ!?」


気軽に受け取ったメルクルナは、ドールハウスのあまりの重さに両手で支えて必死に踏ん張っている、ジェード達は突然のメルクルナの奇行に驚き愕然としていると。


「お、おとしゃないでくだしゃい!」


ドライトがそう叫んで慌ててメルクルナからドールハウスを受け取った。


「あ、あぶないとこでしゅたよ、、、!

ここにあるものはきがるにさわらないでくだしゃいと、いったじゃないでしゅか!」


そうドライトが注意すると、手に持ったドールハウスを大事そうに抱えて飛びながら、元あった場所に戻してパタパタと飛んで作業場所に戻ってきた。


その間にメルクルナがシリカ達に文句を言っている。


「お、重いなら重いと言ってくださいよ!」


「ご、ごめんって!確かに重いとは思ったけど、まさかメルクルナが持つのに苦労するほどだとは思わなかったのよ!?」


「そう言えばやたらと重かったですね?」


「そうかな?ズシとは来たけど、メルクルナが怒る程じゃなかったぞ?」


「リア姉は……悩筋だから……」


「アンジェどういう意味だよ!?」


そう会話している皆を見てセレナはドールハウスを持ってみる、確かに重い。


メルクルナは魔法で身体強化してなかったとは言え最上級神である、そこらの人間とは身体能力が違うし中級神となったジェードよりも力が有るはずだ。

そしてメルクルナ達の住居たる神界の建設の為に、現在セレナにディアン、シリカ達は人化して建設していた、これはドライトが人間サイズの街を造るのだから龍の姿だとサイズを間違える可能性が有るっと言ったからだ。


しかし、姿こそ人だがスキルやステータスも人と同じになった訳ではない、龍の力で持ったシリカ達が重く感じ、私が持っても重く感じるなんて変だと思っているとドライトが話しかけてきた。


「か、かあちゃま、おとしゃないてくだしゃいね?だいさんじになっちゃいましゅよ?」


「ドライトこれは何なの?説明してちょうだい?」


するとドライトはセレナの手からドールハウスを受け取り、皆に良く見える様に手に持って説明した。


『これが神界の家ですよ、メルクルナさんの注文通りサントリーニ島のイアの街の建物をモチーフにしています。

メルクルナさんこっちに来てここから見てみてください、どうですか?

これがメルクルナさんの神界の街並みですよ?』


「おお!綺麗な街並みだわ!想像以上の美しさよ!……ってミニチュアサイズじゃないの!?中身も無いし!」


『それは建築しやすいようにサイズを縮めてるだけですよ、中の壁などは元のサイズに戻してから、住む人の意見を聞きながらトニーさん達に造ってもらいます』


するとメルクルナが


「ほぇ〜なるほどねぇ〜ん?縮めてる?」


っと感心しシリア達は


「あ……そっか……」


「もしかして重かった理由って……」


「サイズだけ縮めてるから重さは家の重さだけあったのか……」


「……壊したら一大事?」


アンジュラの言葉を聞きセレナがドライトに問う


「ドライトもしこのドールハウスを落として壊してたらどうなったの?」


『収縮化の魔術も切れて、一気に元のサイズに戻りますね、ここだと連鎖的にみんな壊れて元に戻るかと?』


その答えを聞いて、メルクルナ達とシリカ達は青ざめる……


ドライトがメルクルナに見せている街並みは家や商店に宿など1万近く有り、メルクルナの住居と神殿などは収縮しているのに平屋の一軒家程のサイズがあるからだ、もしこの数が一気に元のサイズに戻ったら?


質量だけでも大変な重さがあるだろうし、ここは山だ下に転げ落ちていくだろう……

そしてセレナがドライトに命じた。


「すぐに設置場所に置いて固定化するか、亜空間にかたずけなさい!」


『ま、まだ何個か造りますし全体のチェックが終わってないんです!もう少し待ってください!』


「あとでなさい!」


『それに大丈夫ですから!』


大丈夫だと言うドライトにシリカが聞く


「ドライト、大丈夫って結界か何かをかけてあるの?何にも感じないんだけど?」


『いえ、我々龍は大丈夫ですから!』


この言葉でセレナが更に怒り、お仕置するわよ?っと言われてドライトは渋々片付けるのだった……




『とりあえず、神界の建物は全部完成しましたし、次はアンジェ姉さんのリクエストしてたフロイデンベルクの街並みを参考に造っていきますかね……』


「ドラちゃん……駄神のより立派にして……」


「ちょっと!そういう事なら私のは内装をより豪華にして!」


『作業の邪魔ですから、あっちの手伝いしててください!』


「ほら、行くわよ」


「シリカ姉……私は建築手伝う……」


「私も神界の建物の設置を……」


「良いから行きますよ、ドライトさんの邪魔ですから!」


「もう引きずってちゃおうぜ?」


などとメルクルナとアンジュラに邪魔されながら作業を続けて、神界の建設が始まってから1ヶ月が経ち、

そして神域を固定化する事でメルクルナの神界と山脈の麓近くに、アンジュラの街が完成したのだった。




「しょれででしゅね?だいじゅなこときめてなかったんでしゅよ」


「あら?ドライト神殿も街並みも完成してるし、メルクルナの住処も素晴らしい出来だったじゃない、まだ何か足りないの?」


「セレナさん、私の住処に寝たまま仕事も何もできるシステムがついてないんですが?」


「そんなもの許可する訳がないでしょう?」


「そ、そんなあぁぁぁ!」


「だしゅんはだまってるでしゅよ?それよりこのまちゅのなまえどうしゅるかでしゅ!」


「……へ?」


「ドライトさん街の名前って……」


「決めてなかったのかよ……」


「私達のはアズラでよろ……」


「わたしゅがきめていいならだしゅんのすで「神界メルクでお願いします!」っち!」


「ドライト一応は最高神なんだからね?変な名前つけないの」


「アンジェは私達の子の街の名前もう決めてたのね」


「アズラってどう言う意味だ?」


「私とドラちゃんの名前からもじってつけた……ムフー……」


「興奮しないの……」


「名前も決まったし、街の中散策してみましょ!」


「そうでしゅね![ガシィ!]だばしゅんすすむでしゅよ!」


ドライトがメルクルナの頭にまたしがみ付き、前進を命じた。


「だから神を馬扱いするな!」


そして出発しようとして少し離れた所に居た幼女が発言した。


「あ、あの……私は何故ここに居るんでしょうか?」


その言葉に皆が気がついた、何故かキャロリンが居ると……


「あ、あんた何時の間に……」


「リアさん、失礼でしょ!キャロリンさんどうしてここに?」


「ドライト様に呼び出されて……」


「あたらしゅいしんかいとまちゅをキャロにもみせるでしゅよ!」


こうしてキャロリンを含めた一行は街の探索に出たのだった。




そして歩いて宮殿の前に到着したのだった。


「中身が無いから外観を見て終わったな……」


「一応商店と宿も有ったわね……」


「中身もあった……」


「商店と宿屋はほぼ同じ造りでトニーさんが造ったらしいわよ?」


「す、凄い街ですね……」


「キャロは歩き疲れてない?」


「あ、はい大丈夫です!」


「神殿も私にふさわしく、素晴らしい造りだったわ!さぁ!次はメインイベントの私の宮殿よ!」


「メルクルナさん、ジェードさん達も住むんですから、私のと言うのは……」


「私なんかがメルクルナ様のお住みなる所に入ってもよろしいのでしょうか……?」


「駄神の家だから問題ない……」


何にしろメルクルナが先頭に立って、ズンズン進んで行き宮殿方に向かうと……


「こら、だばしゅん!どっちにいくでしゅか!」


メルクルナは止まって頭に乗っているドライトに目を向け


「へ?だから私の宮殿によ?」


っと言うと、


「それはわたしゅのべっしょうでしゅよ!だばしゅんのはひだりでしゅ!」


その言葉にメルクルナが左に目を向ける、そこには豪華な豪邸が建っていた、しかしどう見ても右側の宮殿の方が贅沢で豪華だった。


「……え?ちょっと待ちなさいよ?私の神界で私が主になるのよね?」


「そうでしゅよ?」


「なんで主の私より豪華なあんたの別荘があるのかなぁ!」


「だばしゅんのクセにあんたなどとしつれいでしゅよ!」


「ヌッハアァァァ!」


メルクルナが変な掛け声と同時にドライトを必死に引き剝がそうとするが、ドライトはガッシリと掴まり離れる気配が無い。


「ドライト……ダメでしょ?ちゃんとメルクルナの宮殿も造ってあげなさい!」


「ほらほらほら!セレナさんもああ言ってるんですから、今から造って!」


「むりでしゅよ?けいかんとかけいさんしゅてつくったんでしゅから、いまさらかえれましぇんよ!」


「ド、ドライト様、メルクルナ様がお可哀想ですよ……」


「キャロは良い子ね!よし私の祝福をあげ[バシイィィィン!]いでえぇぇぇ!?」


「キャロにはわたしゅのしゅくふくがついてるんでしゅ!へんなものつけないてくだしゃい!」


「おおぉぉぉぉ……だからドライトさんデコピンは止めて!あと、変な物言うな!」


「ってか、私達もこっちがメルクルナの住処だと思ってたわ」


「普通に豪華な宮殿が主の物だと思っていましたからね」


「でもまぁ、私達の別荘も必要だしなぁ……」


「駄神には……豪邸も要らない……」


などと言っていると、メルクルナが叫んだ!


「決めた!私も宮殿に住むわ!」


「なにかってなこといっちぇるでしゅか?」


「ええぃ!荷物を運びこんでやる!」


メルクルナが宮殿に向かおうとするのをドライトがまたデコピンで止めようとした瞬間。


「トエェェェイ!」


っとメルクルナが叫びドライトの尻尾を掴んで1回転した。


「あ、あるぇ!?」


「おおお、自力でドラ公を引っぺがしたぞ!」


「あら!メルクルナさんもやりますわね!」


「そこまでして良い所に住みたいのね……」


「火事場のバカ神力……」


まさか剝がされるとは思っていなかったドライトは、呆然としていたが「しょうがないでしゅね……」っと、つぶやくとキャロリンを手招きして呼び寄せた。


「ドライト様、御用ですか?」


「あたまにのせりゅでしゅよ!」


「いやいやいや!無理があるだろ!」


そうカーネリア叫び他の3人もうんうんと頷いている、最近また成長したドライトの体長が尻尾も含めて1.5m、メルクルナの頭になんとか乗っていたのだがキャロリンの身長が平均より低い1mと少し、とてもじゃないが乗れる訳がない、だがドライトは不敵に笑い……


「あらたなわざをみるでしゅよ!」


そう叫ぶとドライトが光り輝いた……

そして光が収まると現れたのは体長が50cmほどのドライトだった。


「うそ!ドライトが縮んだわ!」


「か、可愛いですわよ!?」


「ドラちゃん……抱っこさせて……?」


「なんだこれ!?」


「これぞ、こがたかのじゅつでしゅ!

レムリアばあちゃがじゃくたいかでちぢみましゅたが、これはステータスなどはそのままにちぢむほうほうでしゅよ!?」


そう俺はレムリア祖母ちゃんが縮んだのを見て日夜研究してこの技を開発したのだ!


「収縮法を改造してるのね?」


「こっちは質量も減っているのかしら?」


「重力魔法で軽減してるだけみたい……」


「こりゃ便利そうだわ!」


「あっしゃりバレましゅたよ!?」


何にしろ俺はフヨフヨと飛んでキャロリンの頭に向かう。


「がったいでしゅ!」


「あ、あの……?」


「おお!だばしゅんよりキャロのほうがのりこごちがいいでしゅよ!?」


「は、はぁ……」


そして皆でメルクルナの後を追い宮殿に向かうのだった。




そして宮殿入り口で風呂敷袋を担いで走るメルクルナをレーダーに捉えたのだった。


「いたわね……って何あの荷物入れ?」


「あ、あれ部屋に置く荷物が入ってるって言ってた風呂敷ですね……」


そうテレサが言ったので確認すると魔法袋だった。


「な、なんで風呂敷なんだよ……」


「わたしゅのとくべつせいでしゅよ?」


「ドライトさん……」


「ドラちゃん……あれ私も欲しい……」


「どうじょでしゅ」


アンジュラに魔法の風呂敷を渡していると、メルクルナが宮殿の前に到着した。


「おい、メルクルナに良い部屋取られちゃうぜ?ドライト、いいのかよ?」


「だいじょうぶでしゅよ?けっかいがあるのできょかしたものしか……」


「結界破られたわね」


「あの結界結構強固なのに……」


「ま、また火事場の馬鹿力かよ」


「リア姉、バカ神力……」


「とにかくなかにはいりましょう」


そして、一番豪華な部屋の結界と使用者権限を解除寸前までしていたメルクルナをドライトが殴って落ち着かせて、それぞれの部屋割りをして落ち着いたのだった。


ちなみにジェード達は隣の豪邸に住んで通いで宮殿に来てメルクルナの世話する事にしたそうだ。


「ド、ドライトさんあの豪華な部屋使っていないなら私にですね!?」


「あれはじいちゃとばあちゃたちのへやだといったでしゅよ!」


「な、ならそのとなりの部屋を!」


「そこはとうちゃまとかあちゃまのです!」


「ならなら、その隣は!?」


「そこはわたしといもうとたちゅのへやでしゅ!」


「ならならなら、その次に豪華なあの部屋は!?」


「あのへやはシリカねぇたちやキャロのへやでしゅ!」


「なら、えっとえっと……あ!庭にの方にある豪華で大きな部屋は!?」


「そこはうまごやでしゅよ!」


「ムキャアァァァァ!」


こうしてメルクルナの部屋は庭に面した豪華で大きな部屋になったそうな……


「メルクルナ良い部屋もらったの気がついてないわよ?」


「あああ……あんなに暴れて……」


「あ、またデコピン食らったぞ?」


「駄馬神には……もったいない良い部屋だと言うのに……」


その夜に自分部屋を知ったメルクルナが奇声を発して、またドライトにデコピンを食らったそうな……

めでたしめでたし!


「何度もデコピン食らってめでたくなんかないわよ!?

……うひょーこの部屋こんな機能までついるわ!」


「よなかにうるしゃいでしゅよ!?もういっぱつくらいたいのでしゅか!?」


こうしてドライト達の安眠と引き換えに、メルクルナは夢だった豪華で多機能な部屋を手に入れたのだった。

お読みいただきありがとうございました。


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